闇の中の光
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#5 [ゆーちん]
首を吊るか、それとも薬を大量に飲もうか。
手首を切って水の中に入れたままにしようか、どこかの屋上から飛び降りようか。
車や電車にひかれてしまおうか。
今までずっと我慢してきたんだ。
死に方ぐらい自分で決めたい。
:08/12/28 20:50 :SH901iC :dum.zBc6
#6 [ゆーちん]
痛くない死に方がいいな。
静かに、楽に、安らかに。
だとしたら今考えた死に方は全てダメ。
拳銃で頭をぶち抜けば一瞬なんだろうな…。
でも、ここは日本。
拳銃なんか簡単に手に入る訳ない。
:08/12/28 20:50 :SH901iC :dum.zBc6
#7 [ゆーちん]
「はぁ。」
自然にため息が出た。
「ため息ついてると幸せ逃げるよ、萌子!」
「あぁ、うん。そうだね。エヘヘッ。」
何が幸せだよ。
幸せって何?
人の気も知らないで、幸せ逃げるよ、とか簡単に言ってんじゃないよ。
:08/12/28 20:51 :SH901iC :dum.zBc6
#8 [ゆーちん]
ムカつく。
何の悩みもなさそうに笑っている友達がムカつく。
その友達に合わせて、無理矢理笑顔を作った自分にもムカつく。
「今日買い物行かない?」
「あっ、いいね!」
「私も行く!」
「萌子は?」
聞かなくても、答えはわかるでしょ?
:08/12/28 20:52 :SH901iC :dum.zBc6
#9 [ゆーちん]
「もちろん行くよ!」
得意の笑顔を咲かせた。
「じゃあ決まり!」
断れるわけない。
断ると、友達なくすから。
そもそも、こいつらを友達だなんて呼ぶのもおかしい話だ。
こんな…上辺だけの付き合いをしている女たちを。
:08/12/28 20:52 :SH901iC :dum.zBc6
#10 [ゆーちん]
「彼氏がプレゼントしてくれてぇ。」
「いいなぁ。うちの彼氏なんて全然だもん。」
「でもイケメンじゃん!」
「まぁ顔はいいんだけどね。」
上辺だけの、その【友達】たちは恋愛話を楽しそうに繰り広げる。
:08/12/28 20:53 :SH901iC :dum.zBc6
#11 [ゆーちん]
「萌子は?彼氏とどうなの?」
「順調だよー。」
「そっかぁ。よかったね!」
「うん。」
ちっともよくない。
彼氏なんか必要なの?
本当は彼氏いらない。
みんなが彼氏を作ったから、私も作った。
ただそれだけ。
:08/12/28 20:54 :SH901iC :dum.zBc6
#12 [ゆーちん]
みんながいらないって言うなら、私も彼氏を作らない。
みんなが、みんなと、みんなで…。
誰かに合わせてないと生きていけない、そんな集団なの、私がいるグループは。
みんなが派手だから派手にする。
みんなが泣くから泣く。
みんなが笑うから笑う。
:08/12/28 20:54 :SH901iC :dum.zBc6
#13 [ゆーちん]
正直、疲れた。
上辺だけの友達といるのも。
上辺だけの彼氏といるのも。
上辺だけの…家族といるのも。
もう、疲れた。
「ただいま。」
みんなと買い物に行って、晩ご飯を食べに行くという流れになったが、私はそれを断って家に帰って来た。
:08/12/28 20:55 :SH901iC :dum.zBc6
#14 [ゆーちん]
「遅い。何してたんだ!」
父親が怒鳴った。
上辺だけの父親が。
「学校で居残りして、課題に必要な資料調べてた。」
「嘘つくな!」
「本当だよ。」
「ったく…さっさと夕飯の仕度しろ!」
「うん。ごめん。」
:08/12/28 20:58 :SH901iC :dum.zBc6
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