闇の中の光
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#231 [ゆーちん]
時間を忘れ、たくさんの話をした。
ほとんどはみんなが話のを聞いていただけだったけど、夢中になって話を聞いたし、心から笑ったりもした。
感情があるって素晴らしい事だと思う。
仲間がいるって有り難い事だと思う。
:09/01/03 21:45 :SH901iC :diob1dTs
#232 [ゆーちん]
「シホさんはそういうムカつく店員に会った事ありますかぁ?」
「ありますよ。でも私はムカついても何も言えないんですよね。」
「マジっすか?そこはガツンと言っちゃいましょうよ〜。」
なんて、盛り上がってると私の後ろから哲夫の声がした。
:09/01/03 21:45 :SH901iC :diob1dTs
#233 [ゆーちん]
「楽しそうだね。」
みんなの顔がちょっと強張った。
「哲夫さん。」
「敬語同士で盛り上がるのも珍しいけどな。」
「いや、だってやっぱ哲夫さんの彼女だと気使っちゃいますよ。」
「別に気にしなくていいのに、なぁシホ。」
:09/01/03 21:46 :SH901iC :diob1dTs
#234 [ゆーちん]
哲夫に話を振られた私は大きく頷いた。
「みんなの方が年上だし、私に敬語なんか使わなくていいですから。」
「えっ、だったらシホさんも私らなんかに敬語なんかしないで下さいよ。仲良くやりましょう。」
:09/01/03 21:47 :SH901iC :diob1dTs
#235 [ゆーちん]
哲夫は『よかったな、シホ。怖いお姉さん達と仲良くなれて。』と言うと、みんなが笑った。
「怖くないよ、シホさん。うちらめちゃめちゃ優しいから。」
「シホさんはおかしくない?シホちゃんって呼ばせてもらおうよ。」
「あ、そうだね。いいかな、シホちゃんで。」
「うん。」
:09/01/03 21:48 :SH901iC :diob1dTs
#236 [ゆーちん]
敬語で会話していたのに、急にため口になってなんだか違和感があったけど、しばらくすれば気にもならなくなった。
いつの間にか哲夫は私の後ろからいなくなっていて、再び哲夫に会ったのは解散の時だった。
:09/01/03 21:48 :SH901iC :diob1dTs
#237 [ゆーちん]
「じゃあねシホちゃん。」
「また語ろうね!」
「今度は私の幼稚園時代の武勇伝、聞かせてあげるよぉ。」
みんなが私に手を振る。
「うん、バイバイ。」
私もみんなに手を振った。
哲夫の近くにいたせいか、みんなは手を振った後に頭を軽く下げた。
:09/01/03 21:50 :SH901iC :diob1dTs
#238 [ゆーちん]
「帰りますかシホさん。」
「うん。」
「寒くない?」
「今日は大丈夫。」
「そ。」
肩を抱かれ、帰ろうとする哲夫と私に、残っていた人たちが『お疲れ様っす!』と叫んだ。
哲夫は振り向きもせず手を上げただけだった。
:09/01/03 21:51 :SH901iC :diob1dTs
#239 [ゆーちん]
「楽しかった?」
「うん。」
「わかってきた?仲間の意味。」
「…うーん。」
「まぁそんな簡単にわかるわけないか。ゆっくりでいいからな。また行きたい時に行けばいいよ。」
「うん。」
家につくと日付はとっくに変わっていて、もうすぐ鳥が鳴き始めるような時間だった。
:09/01/03 21:52 :SH901iC :diob1dTs
#240 [ゆーちん]
「長居しすぎた。俺いつもはもうちょっと早く帰るんだよ。」
「そうなんだ。」
「シホは寝てるから知らないよな、俺が帰って来る時間なんて。」
「うん、知らない。」
なんて事を話しながら、私たちは眠りについた。
:09/01/03 21:53 :SH901iC :diob1dTs
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