闇の中の光
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#371 [ゆーちん]
「何か緊張する…」

「アハハハ!緊張とか、可愛いね〜。さすが17才。シホちゃん見てるとウチらまで初々しい気持ちになるよ。」


笑顔が絶えないの、この人達といると。


12月の夜空の下、体寄せ合って寒さを笑い飛ばすんだ。


その空間が心地いい。

⏰:09/01/10 23:05 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#372 [ゆーちん]
▽▲▽▲▽▲▽

すみません

今日はここまで

>>2

▽▲▽▲▽▲▽

⏰:09/01/10 23:06 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#373 [ゆーちん]
そして待ちに待ったクリスマスパーティー前日。


そう、今日はイヴ。


彼女でもない私と、この日を一緒に過ごしてくれるなんて…。


「哲夫、彼女いないの?」

「はぁ?今更な質問だな。」

「聞くタイミングがなくて。」

「そ。」

⏰:09/01/11 11:24 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#374 [ゆーちん]
「いないの?」

「いない。いたらこんな日にこんな事してない。」


こんな事とは…クローゼット掃除。


また新しい服が増えたので、いらなくなった服を引きずり出しているらしい。


「いないんだ。ふーん。」

⏰:09/01/11 11:25 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#375 [ゆーちん]
「リアルな話。もしいたらシホをこの家に住ませないだろ?」

「…それも、そうだね。」

「わかったなら、そんな悲しい質問はもうすんなよ。」

「フッ。悲しいの?」

「悲しいよぉ。俺クリスマスとかに、ちゃんとした彼女いた事ないもん。」

「…ふーん。」

⏰:09/01/11 11:27 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#376 [ゆーちん]
哲夫の過去、聞きたいようで聞きたくないな。


私だけ哲夫の過去を聞いて、私は自分の過去を話さない。


そんなフェアじゃないのは、あんまり好きじゃないし…。


って、何きれいごと言ってんだろう私。

⏰:09/01/11 11:31 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#377 [ゆーちん]
哲夫に迷惑かけて、生かせてもらっているのに…何がフェアじゃない、だよ。


私は、自分の過去を思い出すのが怖いだけの、ただの弱虫じゃないの。


「今日はチキンでも焼く?」

「…イヴだから?」

「うん。嫌?」

「嫌じゃねぇけど…俺はシホの作る煮魚が食べたい。」

⏰:09/01/11 11:34 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#378 [ゆーちん]
「煮魚ぁ?」


思わず笑ってしまった。


「うん。」


哲夫は黙々とクローゼットの整理に励む。


「別にいいけど…クリスマスっぽくないよ、煮魚は。」

「俺日本人だし。別にキリストさんとか興味ないし。だからあえて日本食がいい。」

⏰:09/01/11 11:35 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#379 [ゆーちん]
「興味ないとか言っちゃってぇ…明日クリスマスパーティーなのに。」

「それはー…まぁあいつらがパーティーしたいっつうから仕方なく?」

「クリスマスに恋人がいない人の負け惜しみに聞こえるよ、テッちゃん。」

⏰:09/01/11 11:41 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#380 [ゆーちん]
からかうように私が肩を叩くと、哲夫は『うるせぇ。』とひるんでいた。


そんな哲夫を見て、自然と笑顔が零れてしまった。


「煮魚とご飯とみそ汁!頼んだよシホちゃん。」

「はいはい。」

⏰:09/01/11 11:41 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


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