闇の中の光
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#393 [ゆーちん]
来年のクリスマスの楽しみができて、ちょっと嬉しくなった。
けど、哲夫に彼女ができたらどうしようと、すごく不安になった。
そんなイヴの夜道。
賑やかな声が聞こえ始めた。
:09/01/11 21:42 :SH901iC :/n8N/9j.
#394 [ゆーちん]
その日の集会は、いつもと少し違った。
挨拶の後にある【報告】と呼ばれる作業は、いつもより手短だった。
そしてなぜかツリーがあった。
CDデッキもあり、クリスマスソングが大音量で流されていた。
自然と、笑顔が零れた。
:09/01/11 21:43 :SH901iC :/n8N/9j.
#395 [ゆーちん]
「のんちゃん。」
「んー?」
「明日クリスマスパーティーなんでしょ?なのに今日も騒ぐの?」
「前夜祭みたいなもんだよ。毎年イヴの集会はこんな感じ。」
「そうなんだ。」
:09/01/11 21:43 :SH901iC :/n8N/9j.
#396 [ゆーちん]
寒さなんか忘れちゃうくらい、たくさん笑った。
笑うって、楽しいね。
仲間って、楽しいね。
涙が出そうなくらい、幸せなイヴだった。
:09/01/11 21:44 :SH901iC :/n8N/9j.
#397 [ゆーちん]
あのツリーの輝きも、あのクリスマスソングを響かせるのも、全部哲夫がいるから存在するもの。
お金や人を管理するっていう康孝もすごいけど、哲夫もやっぱすごいと思う。
私は、とんでもない人に拾われたんだ。
:09/01/11 21:45 :SH901iC :/n8N/9j.
#398 [ゆーちん]
「はーい、注目〜!」
康孝の声が響いた。
クリスマスソングがピタリと止まると、哲夫の声が響く。
「みんなお疲れ。明日のパーティーに備えて、今日はここで全員解散な。」
:09/01/11 21:45 :SH901iC :/n8N/9j.
#399 [ゆーちん]
のんちゃんが携帯電話の時計を見ているのを私も覗かせてもらうと、いつもの解散より2時間程早い。
「去年もこのくらいに強制解散だったよ。」
と、のんちゃんが教えてくれた。
:09/01/11 21:46 :SH901iC :/n8N/9j.
#400 [ゆーちん]
「つーわけで、みんなまた明日な〜。」
「はいっ!お疲れっした!」
哲夫が話し終えると、みんなが声を揃えて挨拶する。
クリスマスツリーの明かりが消え、みんなそれぞれ帰って行く。
:09/01/11 21:46 :SH901iC :/n8N/9j.
#401 [ゆーちん]
「シホちゃん。また明日ね。」
「うん。また明日。」
のんちゃん達も帰って行くので、私は哲夫のところに向かった。
:09/01/11 21:47 :SH901iC :/n8N/9j.
#402 [ゆーちん]
「哲夫。」
康孝達と話をしていた哲夫は、私に気付くと、小さく笑った。
「おっ、帰るか?」
コクリと頷く私を手招きする哲夫。
:09/01/11 21:47 :SH901iC :/n8N/9j.
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