闇の中の光
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#425 [ゆーちん]
「あいつら…誰?」
のんちゃんが言う【あいつら】が目の前に現れた時、何となくわかってきた。
バットや鉄パイプ持ってる人って今時いるんだ…。
恐かったくせに頭の中は妙に冷静だった。
:09/01/13 15:15 :SH901iC :4gcR8RAo
#426 [ゆーちん]
知らない男たちが私たちの方に近付いてくる。
「おい!女は逃げろ!」
そんな声が聞こえた。
康孝の声だったような気がしたけど…もう、無理だった。
私とのんちゃんは、知らない男たちに囲まれていた。
:09/01/13 15:16 :SH901iC :4gcR8RAo
#427 [ゆーちん]
「てめぇら誰?」
のんちゃんが聞いた。
「あぁ?」
「何の用?」
きっと、大声あげて、威嚇したいに決まってる。
だけどのんちゃんは冷静を保ちながら、男たちを睨んでいた。
「喧嘩、売りにきた。」
すると男がいきなり殴り掛かって来た。
:09/01/13 15:16 :SH901iC :4gcR8RAo
#428 [ゆーちん]
何とかかわしたが、男達が本気だって事が伝わったせいで急に恐さが増した。
「辞めて!」
「やだね。女だろうが俺たちは手加減しねぇぞ?」
そう言った瞬間、バットを持った男がのんちゃんのお腹を殴った。
「うっ…」
:09/01/13 15:17 :SH901iC :4gcR8RAo
#429 [ゆーちん]
倒れ込んだのんちゃんを見て、男たちは笑ってる。
「のんちゃん!」
「はい、雑魚一匹片付いた。弱いな〜、女は。次はお前だよ?おちびちゃん。」
鉄パイプが私の右腕に飛んで来た。
少ししか当たらなかったけど、たまらなく痛かった。
:09/01/13 15:18 :SH901iC :4gcR8RAo
#430 [ゆーちん]
痛い。
痛い。
痛い。
「ギャハハハ!さすが雑魚だな。弱すぎだろ。」
「こいつら拉致ろうぜ。」
「あ、そうだな。」
気を失っているのんちゃんを、男が連れて行こうとした。
:09/01/13 15:18 :SH901iC :4gcR8RAo
#431 [ゆーちん]
「やだ!ダメ、やめて!」
痛い腕を押さえ、必死に抵抗したら太ももを蹴られて、うずくまってしまった私。
その間にも、のんちゃんが連れて行かれそうになる。
「やだー!助けてー!」
大声を出したが、辺りがうるさすぎて響かない。
「ガキは黙ってろ!」
:09/01/13 15:19 :SH901iC :4gcR8RAo
#432 [ゆーちん]
お腹を蹴られた。
久しぶりだった。
びっくりした。
自分を守る方法を、まだ体が覚えていたなんて。
体を丸めて、身を守る私。
「ギャハハハハ。ますます小さくなりやがった!」
楽しそうに私を蹴る男。
:09/01/13 15:20 :SH901iC :4gcR8RAo
#433 [ゆーちん]
痛い。
体中痛いのなんて、久しぶりだ。
「おい、ガキはいらねぇ。この女一人でいい。行くぞ。」
その声で、私に蹴る足が止まった。
苦しい。
力を振り絞り起き上がると、本当にのんちゃんが連れて行かれていた。
ヤバイ。
助けなきゃ。
:09/01/13 15:20 :SH901iC :4gcR8RAo
#434 [ゆーちん]
起き上がり、私は辺りを見渡した。
すると…
「シホちゃん!」
そう呼びながら康孝が私の方に走ってきてくれた。
「康!助けて!」
「やられたの?お前、何で逃げなかったんだよ!」
:09/01/13 15:21 :SH901iC :4gcR8RAo
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