闇の中の光
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#543 [ゆーちん]
「お前と俺の好きは一緒だ。あ、やっぱ違うか。俺の好きのがお前よりでけぇわ。」
そんな嬉しい言葉、笑って言わないで。
涙が、出て来たよ。
「嘘…」
小さく呟いた独り言も哲夫は聞き逃さなかった。
:09/01/18 17:32 :SH901iC :.ySjYrww
#544 [ゆーちん]
「嘘じゃねぇよ。俺は好きな奴にしかキスしないし、髪切ってやったり、服とか携帯買ったりもしないぞ?それに…星の反対の名前だなんて付けないし。」
俯きながら涙を地面にポトポト落とした。
:09/01/18 17:33 :SH901iC :.ySjYrww
#545 [ゆーちん]
「俺のSEXに、お前は愛を感じねぇのか?」
哲夫が笑った。
愛って、何だろう。
哲夫とSEXした時に感じたもの?
快楽以外の…あの感情の事?
胸がキュッて締め付けられて、体中電気が走って、たまらなく抱きしめたいって思わされる…あれ?
:09/01/18 17:33 :SH901iC :.ySjYrww
#546 [ゆーちん]
だったら、私はSEXしている以外の時も哲夫の愛を感じてるよ。
一緒にいるだけで感じさせてもらってる。
そっか…。
あれが、愛なんだ。
「…感じる。」
「だったら余計な事とか考えんな。夜中に騒ぐのも迷惑とか思ってないし。俺はお前の味方だから。」
:09/01/18 17:34 :SH901iC :.ySjYrww
#547 [ゆーちん]
【味方】って言葉が、心底嬉しかった。
甘えてもいい?
頼ってもいい?
「本当に?」
「うん、本当。」
「それはシホに?それとも萌子に?」
「…どっちも。」
「二股はダメだよ。」
「えぇーっ。んじゃ…萌子に。」
哲夫が煙草を消した。
またブランコを少し揺らす。
:09/01/18 17:35 :SH901iC :.ySjYrww
#548 [ゆーちん]
「何で萌子なの?」
「シホは仲間がいるから。」
「…そっか。ねぇ!」
「ん?」
「萌子から伝言。親と…戦う。だから味方してくれる?」
哲夫の返事は聞かなくてもわかっていた。
彼は断るはずないもん。
「当たり前。一生味方だって伝えといて。」
優しい人だから。
:09/01/18 17:36 :SH901iC :.ySjYrww
#549 [ゆーちん]
笑顔の哲夫の胸の中に飛び込んだ。
「哲夫…」
「はいはい、泣かないの。」
「ありがと…」
「戦って戦って、どうしてもダメな時はいつでも戻ってきていいから。俺の家はお前の家だ。」
「うん。」
:09/01/18 17:42 :SH901iC :.ySjYrww
#550 [ゆーちん]
「戦いに負けても死のうなんて考えんなよ?」
「うん。」
「でもまぁ俺が味方だし?死にたいなんて思わせねぇから。」
「うん。」
「守ってやるから、お前の事。ずっと。」
哲夫の服が私の涙で濡れた。
「ずっと?」
「ずっと。ゼット・ユー・ティー・ティー・オー!」
:09/01/18 17:42 :SH901iC :.ySjYrww
#551 [ゆーちん]
笑いながらキスをしたら、涙の味がした。
泣きすぎだ、私。
しょっぱいキスなんて、いやだよね。
ごめん、哲夫。
ありがとう、哲夫。
「年が明けたら帰る。それまでシホでいてもいい?」
「おう。」
:09/01/18 18:15 :SH901iC :.ySjYrww
#552 [ゆーちん]
せめて、残り少ない今年だけはシホでいさせて。
幸せな年越しをして、笑いながら年明けをしたい。
そんなわがままを快くOKしてくれた哲夫。
本当、最高だよ、この男。
愛、イコール、哲夫。
こんな感情、教えてくれて、ありがとう。
:09/01/18 18:15 :SH901iC :.ySjYrww
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