闇の中の光
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#663 [ゆーちん]
冷めきった紅茶で何度も喉を潤わせながら、話した。
途中、哲夫にも助けてもらいながら。
「それで私決めたの。明日…っていうか日付的には今日だね。」
「もしかして…」
「うん。萌子に戻るよ。それで、親と話し合ってみる。」
:09/01/24 18:35 :SH901iC :JFMqBZYE
#664 [ゆーちん]
今までずっと、過去を聞くのを禁じられていた哲夫の仲間であるのんちゃんは、信じられないって顔をしながら萌子の過去を聞いていてくれた。
そのお伽話のクライマックスが、今日でシホを辞めるってもの。
そりゃ、ビックリするよね。
:09/01/24 18:35 :SH901iC :JFMqBZYE
#665 [ゆーちん]
「すぐ帰って来るんだよね?」
「…わかんない。」
「何で?」
「親と和解できるなら、金河家で暮らすと思う。許せないぐらいムカつく親だけど…何だかんだで、ここまで育ててくれたのは、あの人達だし。」
:09/01/24 18:36 :SH901iC :JFMqBZYE
#666 [ゆーちん]
「育ててくれたって…子供に援交させて金稼ぎさす親なんか最低だよ?」
「うん。わかってる。最低な親だよね。」
「だったらどうして…」
「哲夫が、味方だから。」
「…哲夫さんが?」
:09/01/24 18:36 :SH901iC :JFMqBZYE
#667 [ゆーちん]
ずーっとベットの端に座りながら煙草を吸っていた哲夫。
そう、あの人が味方だから。
「私には哲夫がいるから。生きたいって思うようにもなれた。」
「シホちゃん…」
「殴られて蹴られて半殺しにされて…もし和解できなくても、死のうだなんて考えないようにする。誓うよ。」
:09/01/24 18:37 :SH901iC :JFMqBZYE
#668 [ゆーちん]
「その時はまたシホとしてここで暮らせばいい話。」
哲夫の付け加えのおかげで、話にリアリティが出た。
そっと哲夫に視線を向けると、優しい笑顔で私を見てくれた。
「もし萌子ちゃんに戻っちゃってもさ、絶対遊ぼうね?約束だから。」
:09/01/24 18:38 :SH901iC :JFMqBZYE
#669 [ゆーちん]
ありがとう、と言った。
「私も、ずっとシホちゃんの味方だから。親とか友達に何かされたら、ぶっ飛んでくよ。約束する。」
また、ありがとう、と言った。
感謝しても、しきれない。
:09/01/24 18:38 :SH901iC :JFMqBZYE
#670 [ゆーちん]
「私ら出会って2〜3ヵ月だけど、シホちゃんはマジで大切な仲間だから。」
「…仲間ってものも、萌子じゃわかんなかった。シホになって、仲間の良さを学んだんだよ。」
「私もシホちゃんから学んだ事いっぱいあるよ。」
:09/01/24 18:40 :SH901iC :JFMqBZYE
#671 [ゆーちん]
泣かないって決めたのに、勝手に流れてしまった。
「アハハ。泣き虫シホちゃん。」
「うるさいっ。」
涙が乾いた頃、のんちゃんは帰った。
夜も遅いし、近くまで送り届けた後、哲夫に肩を抱かれて家まで歩いた。
:09/01/24 18:41 :SH901iC :JFMqBZYE
#672 [我輩は匿名である]
シホちゃん大好き
なんだか私の昔の心に
すっごい似てて...
また勇気が持てた(・ω・´)
だから最後まで
頑張って下さい
:09/01/24 19:34 :SH706ie :YP02nN8I
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