闇の中の光
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#87 [ゆーちん]
「して欲しいの?」
「別に。援交の客だった親父は、みんな嬉しそうに私の裸見てたから。」
「…。」
また力強い目で私を見た哲夫。
どう、引いた?
汚いと思った?
捨てるなら捨ててもいいよ。
突き放される事なら慣れてるから。
:08/12/30 16:17 :SH901iC :Z9srDs2E
#88 [ゆーちん]
「シホは援交なんかしてないよ。」
哲夫はそう言って自分の服を脱ぎ出した。
何、言ってんの、こいつ。
意味わかんない…。
:08/12/30 16:18 :SH901iC :Z9srDs2E
#89 [ゆーちん]
お互い、素っ裸になって、温かいお風呂に入った。
湯舟につかりながら、哲夫は言った。
「おいで。」
何で行かなきゃなんないの。
無視していると、哲夫自ら私の方に寄って来た。
「しつけが必要だな。」
:08/12/30 16:18 :SH901iC :Z9srDs2E
#90 [ゆーちん]
私の後ろに周り、私を抱え込む。
何してんだ。
そんなうっとーしい事しないで欲しい。
:08/12/30 16:19 :SH901iC :Z9srDs2E
#91 [ゆーちん]
「どっかの野良犬と喧嘩でもした?痛かっただろ。」
そう言うと哲夫は私の背中を撫で始めた。
「は?」
「お腹も青アザあったし。大丈夫?」
さっき、私を殺そうとしていたのは、この哲夫だよね?
:08/12/30 17:46 :SH901iC :Z9srDs2E
#92 [ゆーちん]
声や態度が優し過ぎて、別人のような気がする。
「野良のくせに跳び蹴りのできる犬だったの。」
「そりゃおっかないね。」
哲夫が後ろで笑った。
私も、なぜか笑ってしまった。
:08/12/30 17:47 :SH901iC :Z9srDs2E
#93 [ゆーちん]
作り笑顔以外でちゃんと笑ったのはいつぶりだろう。
そんな私の背中やお腹を、何度も何度も哲夫は撫でてくれた。
:08/12/30 17:47 :SH901iC :Z9srDs2E
#94 [ゆーちん]
死にたかった理由とか、傷の理由を深く聞いて来ないので助かる。
「風呂から出たら、まずは買い物だな。色々必要なんだな、ペット飼うって。」
髪や体を綺麗に洗い終わり、お風呂から出ると、裸のまま部屋中をうろついてやった。
:08/12/30 17:48 :SH901iC :Z9srDs2E
#95 [ゆーちん]
「服着ろよ。」
「汚いもん。」
脱衣所にある脱ぎ捨てた制服しかない私。
「あ、そっか。着替えないんだっけ。」
そう言った哲夫は、クローゼットから上下繋がった服を取り出した。
:08/12/30 17:49 :SH901iC :Z9srDs2E
#96 [ゆーちん]
「何これ。」
「つなぎ服っつーの?見た事ない?」
「工事現場の人みたい。」
「いや?」
「いや。」
「もぉー、ペットのくせに文句言うなよ。」
そう言って哲夫は携帯電話で誰かに電話をかけた。
「お前、戻って来れる?…うん…うん…そう、じゃあ。」
簡単な電話を済ませた哲夫は、服を探すのをやめて、再びつなぎ服を私に手渡した。
:08/12/30 17:50 :SH901iC :Z9srDs2E
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