闇の中の光
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#120 [ゆーちん]
すると作業していた手を止めて、哲夫はあの力強い目で私を見た。
「…わかってる。だからもうその話はするな。」
それだけ言うと、また作業を開始した哲夫。
私は何も言わないまま、ベットの上に座った。
しばらくの沈黙。
:08/12/30 18:22 :SH901iC :Z9srDs2E
#121 [ゆーちん]
さきに破ったのは哲夫だった。
「シホ。」
「はい。」
「お前もうサングラスとキャップ取れよ。何かオフの芸能人みたいだぞ。」
哲夫が笑った。
「芸能人?」
「お忍びで買い物ですか?」
「…まぁね。」
「ブハッ!何様だっつーの!」
:08/12/30 18:22 :SH901iC :Z9srDs2E
#122 [ゆーちん]
サングラスとキャップを外し、つなぎも靴下も脱いだ。
「何脱いでんだよ。裸族か?」
「下着つけないと気持ち悪い。」
「あぁ…。」
顔色1つ変えないで、買って来たばかりの下着を取り出してくれた哲夫。
:08/12/30 18:23 :SH901iC :Z9srDs2E
#123 [ゆーちん]
「お前の服はこっから右だからな。下着とか靴下はとりあえず1番下の引き出し。」
「うん。」
「服の片付けぐらいできるよな?」
「うん。」
「じゃあ俺、集会行ってくるから留守番してろよ。早めに帰って来るけど眠かったら先に寝ろ。腹へったら冷蔵庫漁れ。風呂に行きたきゃ勝手に行け。わかったな?」
:08/12/30 18:24 :SH901iC :Z9srDs2E
#124 [ゆーちん]
私が頷くと、哲夫が近付いて来た。
「いい子にしてろよ。」
そう言って、私の頬に哲夫は自分の唇を押し付けた。
「いってきマンモス。」
「いってらっしゃい。」
哲夫は振り返らずに出て行った。
:08/12/30 18:25 :SH901iC :Z9srDs2E
#125 [ゆーちん]
一人ぼっちになった部屋。
急に静かになった部屋。
…なんだか、疲れた。
死ぬつもりが、目を開けると金髪野郎がいて。
殺してと頼んだら、萌子を殺してくれた。
私は数時間前にシホになって、哲夫のペットであって…ダメだ、頭が痛い。
私は片付けもせず、そのまま眠ってしまった。
:08/12/30 18:25 :SH901iC :Z9srDs2E
#126 [ゆーちん]
▲▽▲▽▲▽▲
集会
▲▽▲▽▲▽▲
:09/01/01 10:30 :SH901iC :XAv2cR7M
#127 [ゆーちん]
目が覚めると、人の温もりを感じた。
誰かに包まれている。
初めての感覚だった。
人の温もりに包まれてるなんて…。
少し、体を動かしてみた。
左肩が痛かったから。
:09/01/01 10:31 :SH901iC :XAv2cR7M
#128 [ゆーちん]
すると、私を包んでくれていた哲夫は低く唸った。
「んんーっ。」
「…。」
起こしちゃいけないと思い、また目を閉じてじっとしていた。
どうやらまた眠ってしまい、再び目を開けると、なぜか哲夫が私を見ていた。
:09/01/01 10:31 :SH901iC :XAv2cR7M
#129 [ゆーちん]
「あ、起きた。」
「…。」
「なぁシホ。片付けるって意味わかるか?」
哲夫が笑った。
「…あ。」
服も靴も何もかも、全く片付けないで眠ってしまった事を思い出した。
「やっぱ、しつけ本買うべきかなー?」
「…ごめん。」
「一緒に片付けっか。」
:09/01/01 10:33 :SH901iC :XAv2cR7M
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