闇の中の光
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#291 [ゆーちん]
「気付いてあげられなくてごめん。」

「何が?」

「3日も前から体調悪かったなんて…」

「気にすんな。最近一気に寒くなったから体調崩しただけだし。迷惑かけてごめんな。」


迷惑なんて思わない。


私は首を振った。

⏰:09/01/04 23:44 📱:SH901iC 🆔:bKxDy5AQ


#292 [ゆーちん]
だけど、体調の変化に気付けなかった事は気にするよ。


私の事はなんでも気付いているのに、私は哲夫の事、何にも感じ取ってあげらんない。


あぁ…何となく人間らしくなって来たのかな、ってこの時思った。


悔しさとか嬉しさとか…そういう感情があるのは人間くさいでしょ。

⏰:09/01/04 23:45 📱:SH901iC 🆔:bKxDy5AQ


#293 [ゆーちん]
▽▲▽▲▽▲▽

ではまた

>>2

▽▲▽▲▽▲▽

⏰:09/01/04 23:45 📱:SH901iC 🆔:bKxDy5AQ


#294 [ゆーちん]
▲▽▲▽▲▽▲

色違い

▲▽▲▽▲▽▲

⏰:09/01/05 18:13 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#295 [ゆーちん]
すっかり回復した哲夫と、買い物に行った時の事。


「シホ、これ試着してこい。」

「シホ、これ履いてみ。」

「シホ、欲しい物あるか?」


哲夫との買い物はいつもこんな感じ。


洋服や靴をテキパキと選んでくれる。

⏰:09/01/05 18:13 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#296 [ゆーちん]
一通り買い物が終わると、私の欲しい物がないかを聞いてくる。


いつもは『ない。』と答えるけど、今日は『ある。』と答えた。


「何?」

「…お箸。」

「箸?箸ならまだあっただろ?」


うん、ある。


たくさん。


でもそれは割り箸じゃん。

⏰:09/01/05 18:14 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#297 [ゆーちん]
「お箸を洗いたいんだ。」


哲夫は私の言葉に笑い出した。


笑われて、少し腹が立った。


何で笑うの、って。


腹が立ったけど、嬉しかった。


あぁ、私、人間やってるんだって思えたから。

⏰:09/01/05 18:16 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#298 [ゆーちん]
「何で割り箸じゃだめなわけ?」

「だって…寂しいじゃん。」

「寂しい?」

「自分専用のお箸ってさ、何かこう…家族の特権物って言うか。」


ふと思った。


私は哲夫に取って、一体なんなんだろう。

⏰:09/01/05 18:17 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#299 [ゆーちん]
チームの中では彼女という存在として認知されてしまっているが、本当のところただのペット。


だけど世間一般からして、ペットだなんていう存在は認めてもらえない。


だって私は…人間だから。

⏰:09/01/05 18:17 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


#300 [ゆーちん]
人間になりそこねた人間を拾った哲夫は、私のことをどう思っているのだろう。


…って、バカか私は。


そんな事を考えるようになっちゃったのかと思うと、この言葉にできない感情が何なのかわからなくて余計にウズウズする。

⏰:09/01/05 18:18 📱:SH901iC 🆔:R4f3CKXI


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