闇の中の光
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#355 [ゆーちん]
仲間に褒められるのも、嬉しい。


「ありがと。」


ありがとうって言葉を言える環境の中にいれるってのも嬉しい。


嬉しい事だらけの12月。


だけど、ちょっと厄介な事もあった。


それは…


「いやーっ!」


私が夜中に、叫び出す事。

⏰:09/01/10 22:35 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#356 [ゆーちん]
「シホ、大丈夫。俺ここにいるから。」

「やだ…怖い…テツ…怖いよ…」


あの喧嘩を見てから、なぜだか夜中に叫びながら起きてしまうって事がある。


暴力振るわれる夢を見ていたのか、ただ無意識に恐怖を感じていたのか、自分でもわからないけど夜中に叫び出す。

⏰:09/01/10 22:35 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#357 [ゆーちん]
「怖くない、怖くない。ゆっくり息吸ってみ?」


眠りについたすぐなのに、哲夫を起こしてしまい、こうやって介抱してくれる。


ギュッと抱きしめて、優しくなだめてくれる。


この前みたく焦ったりしないで、冷静に介抱してくれる哲夫の声に安心感を覚える。


ゆっくりと息を吸い、ゆっくり吐いた。

⏰:09/01/10 22:38 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#358 [ゆーちん]
「そう。よくできました。はい、目ぇ閉じて。」


催眠術のような哲夫の言葉で、私は再び眠りにつく。


こんな事が何日か続いた。


哲夫は気にするなって言ってくれるけど、そういう訳にもいかない。


別々に寝ようと試したけど、余計に叫んじゃうし、全然眠れない。

⏰:09/01/10 22:38 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#359 [ゆーちん]
つまり、私は哲夫の隣じゃないと眠れないの。


結局、哲夫に迷惑かけながら眠る日が続いた。


「ごめんね。」

「悪いと思うなら今日の昼飯はハンバーグにして。」

「…子供みたい。」

「うるせ!」


笑って許してくれる哲夫に、本当感謝だよ。

⏰:09/01/10 22:41 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#360 [ゆーちん]
ある日の会話。


康孝に乗せられて、買い物に出掛けていた。


「テッちゃーん。今年のクリスマスどうすんの?」



康孝が聞いた。


「いつも通りだけど。」

「シホちゃんも参加?」

「参加するだろ?」


康孝と哲夫に聞かれたのはいいけど、何の事だかさっぱり。

⏰:09/01/10 22:56 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#361 [ゆーちん]
聞くと、毎年12月25日はチームのみんなでクリスマスパーティーをしているらしい。


場所は、いつもの集会場所じゃ寒いから、近くの居酒屋でやるんだって。


「シホも行く?」

「行く。」


生まれて初めて、クリスマスに楽しみができた。

⏰:09/01/10 22:57 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#362 [ゆーちん]
買い物中も、クリスマスパーティーの事が楽しみで、胸が騒いだ。


「ヤッちゃん。」

「ん?」

「クリスマスパーティーって、どんな事すんの?」


哲夫が自分の服を選んでいる間、私と康孝は後ろで雑談。

⏰:09/01/10 22:58 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#363 [ゆーちん]
「別に普通だよ。飯食って、酒飲んで、カラオケして、ビンゴして。」

「ビンゴ?ビンゴするの?」

「いかつい集団のくせに、可愛いゲームだなって思った?」


康孝が笑った。


違う、そうじゃない。


私が驚いたのは、それが理由じゃない。

⏰:09/01/10 22:58 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


#364 [ゆーちん]
「私ビンゴした事ない。」

「えっ、マジ?」

「うん。でもやり方はわかるよ!経験ないだけ。」

「そっか。じゃあ楽しみだな。」

「うん、楽しみ!ねぇ、景品って何があるの?」

「当日までのお楽しみ。」

「気になる〜!」

⏰:09/01/10 22:59 📱:SH901iC 🆔:mw88GgZk


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