闇の中の光
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#432 [ゆーちん]
お腹を蹴られた。
久しぶりだった。
びっくりした。
自分を守る方法を、まだ体が覚えていたなんて。
体を丸めて、身を守る私。
「ギャハハハハ。ますます小さくなりやがった!」
楽しそうに私を蹴る男。
:09/01/13 15:20 :SH901iC :4gcR8RAo
#433 [ゆーちん]
痛い。
体中痛いのなんて、久しぶりだ。
「おい、ガキはいらねぇ。この女一人でいい。行くぞ。」
その声で、私に蹴る足が止まった。
苦しい。
力を振り絞り起き上がると、本当にのんちゃんが連れて行かれていた。
ヤバイ。
助けなきゃ。
:09/01/13 15:20 :SH901iC :4gcR8RAo
#434 [ゆーちん]
起き上がり、私は辺りを見渡した。
すると…
「シホちゃん!」
そう呼びながら康孝が私の方に走ってきてくれた。
「康!助けて!」
「やられたの?お前、何で逃げなかったんだよ!」
:09/01/13 15:21 :SH901iC :4gcR8RAo
#435 [ゆーちん]
「そんなことより、のんちゃんが連れてかれた!」
「のんちゃん…望実?」
「あっち!」
遠くの方で、かすかに見えるのんちゃんをさらった男達。
「お願い!のんちゃん助けて!私なら大丈夫だから。」
「本当か?安全なとこに逃げろよ?」
「わかった。康、早く行って!」
:09/01/13 15:22 :SH901iC :4gcR8RAo
#436 [ゆーちん]
康孝はのんちゃんをさらった奴らの方に向かって、走って行った。
お願い。
のんちゃんを助けて。
そう願いながら、私自身も逃げようと思い、立ち上がった。
:09/01/13 15:23 :SH901iC :4gcR8RAo
#437 [ゆーちん]
やばい、足が痛くて上手く歩けない。
でも早く逃げないと、またやられる。
足を引きずりながら必死に歩いた。
すると、後ろから哲夫の声がした。
「シホ!」
「哲夫!」
哲夫の顔中、傷だらけだった。
:09/01/13 15:23 :SH901iC :4gcR8RAo
#438 [ゆーちん]
「シホ、殴られたの?」
「私は大丈夫。それより哲夫は…」
「俺は無傷。お前、誰にやられたか覚えてるか?」
:09/01/13 15:24 :SH901iC :4gcR8RAo
#439 [ゆーちん]
それのどこが無傷なのよ。
「覚えてない。」
「くっそ。マジごめんな。てこずってなかなかシホのとこ行けなくて。」
「それより、のんちゃんがさらわれちゃったの…今、康孝が助けに行ってくれた。哲夫ものんちゃん助けに行って来て。」
:09/01/13 15:24 :SH901iC :4gcR8RAo
#440 [ゆーちん]
「望実が?」
「うん。お腹をバットで殴られて気絶しちゃったの、のんちゃん。」
「バット?あいつら人間腐ってんな!」
哲夫が怒っていた。
「私なら大丈夫だから、のんちゃん助けに‥」
「大丈夫じゃねぇだろ?つか、康孝が助けに行ったんなら絶対大丈夫だ。」
:09/01/13 15:25 :SH901iC :4gcR8RAo
#441 [ゆーちん]
「でも…」
「ったくよぉ、どうなってんだよコレ。いきなりで俺も訳わかんねぇ。」
哲夫に抱っこされ、私たちは少し離れたところに移動し始めた。
と、その時だった。
:09/01/13 15:26 :SH901iC :4gcR8RAo
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