闇の中の光
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#66 [ゆーちん]
私がそう言うと、哲夫とヤッちゃんと呼ばれた男は固まった。


「人助けしたかと思ったかもしんないけど、こっちにしたら、ただの迷惑。」


するとヤッちゃんと呼ばれた男が言った。


「おい、やめとけ。哲夫に助けてもらってそんな言い方するな。」

⏰:08/12/29 16:32 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#67 [ゆーちん]
「だから助けてなんて頼んでない。」

「お前、生意気してると哲夫に殺されるぞ。こいつこう見えてでっけぇ集団仕切ってる人間だから。」


殺される?


集団?


あぁ、乱暴な不良グループの頭みたいな事?


だったら調度いいや。

⏰:08/12/29 16:32 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#68 [ゆーちん]
「だから何。有難迷惑なんだよ、こんな事されちゃ。」

「お前いい加減にしとけよ。哲夫怒らすとマジで殺され‥」

「殺してよ。」


ヤッちゃんという男の言葉を遮ってやった。


哲夫と男の顔が、また変わる。

⏰:08/12/29 16:33 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#69 [ゆーちん]
「哲夫を怒らせれば殺してくれんの?だったら早く怒ってよ。そんで私を殺して。」


哲夫にそう言うと、なぜか視線を反らされた。


「ねぇ、殺して。」

「…。」

「聞こえない?殺してって言ってんの。」

「…。」

「ねぇってば。殺してよ。」

⏰:08/12/29 16:34 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#70 [ゆーちん]
何度も言い寄る私を、いきなりベットに押し倒した哲夫。


…痛い。


ベットが弾んだだけなのに背中の傷に響いた。


「殺して殺して、うるさい。」

「怒った?だったら早く殺して。」

「康。お前ちょっと出てって。」


ヤッちゃん並びに康と呼ばれた男は何も言わずに部屋から出て行った。

⏰:08/12/29 16:34 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#71 [ゆーちん]
二人きりになった部屋。


哲夫はさっきのナイフを取り出して、私の喉に近づけた。


「いいの?殺すよ?」

「うん、殺して。」

「お前、怖くないの?」

「何で?」

⏰:08/12/29 16:35 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#72 [ゆーちん]
私を見下ろす哲夫の目は力強かった。


「康孝に聞いただろ?俺怒らせたら、あんた殺されんだよ?」

「だから何。怒らせた方が私にとっては好都合。」

「何で、死にたいの?」

⏰:08/12/29 16:36 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#73 [ゆーちん]
「あんたに関係ないじゃん。さっさと殺して。あ、殺してもらったのにあんたが捕まるのは可哀相だから自殺したように勝手に工作していいよ。自殺扱いになれば、あんたは捕まんないでしょ?」

「本当に殺すよ?」

「うん。」


ナイフを持つ手に力が入ったのがわかった。


やっと…死ねる。

⏰:08/12/29 16:37 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#74 [ゆーちん]
「フッ…」


私が目を閉じた途端、哲夫が笑った。


何、笑ってんの。


早く刺せよ、と思い目を開くとナイフを床に落とした音がした。


次の瞬間には、哲夫の唇が私の喉に触れていた。

⏰:08/12/29 16:37 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


#75 [ゆーちん]
「あんたじゃなくてナイフを刺して。」

「…お前、何あったか知らないけど死ぬなんて考えんな。」


哲夫の舌が喉やうなじをなめ回す。


気持ち悪い。


「やめて。」

「何で死にたいの?」

⏰:08/12/29 16:38 📱:SH901iC 🆔:HNTi4Nys


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