闇の中の光
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#73 [ゆーちん]
「あんたに関係ないじゃん。さっさと殺して。あ、殺してもらったのにあんたが捕まるのは可哀相だから自殺したように勝手に工作していいよ。自殺扱いになれば、あんたは捕まんないでしょ?」
「本当に殺すよ?」
「うん。」
ナイフを持つ手に力が入ったのがわかった。
やっと…死ねる。
:08/12/29 16:37 :SH901iC :HNTi4Nys
#74 [ゆーちん]
「フッ…」
私が目を閉じた途端、哲夫が笑った。
何、笑ってんの。
早く刺せよ、と思い目を開くとナイフを床に落とした音がした。
次の瞬間には、哲夫の唇が私の喉に触れていた。
:08/12/29 16:37 :SH901iC :HNTi4Nys
#75 [ゆーちん]
「あんたじゃなくてナイフを刺して。」
「…お前、何あったか知らないけど死ぬなんて考えんな。」
哲夫の舌が喉やうなじをなめ回す。
気持ち悪い。
「やめて。」
「何で死にたいの?」
:08/12/29 16:38 :SH901iC :HNTi4Nys
#76 [ゆーちん]
「関係ない。」
「まぁいいや。いつか教えてね。」
いつか?
いつかなんてないよ。
私は死ぬんだから。
:08/12/29 16:38 :SH901iC :HNTi4Nys
#77 [ゆーちん]
「殺してくんないの?」
「お前は死んだ。」
「は?」
「今さっき死んだ。」
「意味わかんない…」
「今から俺のペットとして、お前飼うから。死のうとしてたんだから、別にどうなってもいいんだろ?」
:08/12/29 16:39 :SH901iC :HNTi4Nys
#78 [ゆーちん]
「何言ってんの。私は死にたいの。」
「お前に飽きたその時は、ちゃんと殺してやるから。それまで俺のペットになれ。」
私の首筋から上がって来た顔は、また下りて来て、私の唇を塞いだ。
まだ体中痛い。
頭も痛い。
:08/12/29 16:39 :SH901iC :HNTi4Nys
#79 [ゆーちん]
何で生きてんのか、何で殺されなかったのか、何でキスされてるのか。
頭が痛くて考えられない。
唇が離れると、哲夫は言った。
「名前は?」
「…萌子。」
「萌子、お前は今日からシホだ。」
「シホ?」
:08/12/29 16:40 :SH901iC :HNTi4Nys
#80 [ゆーちん]
「萌子は死んだ。だからお前はシホだ。」
「シホ…」
「理由知りたい?」
私は頷いた。
「俺、星好きなんだ。星の反対はシホだろ?だからシホ。」
:08/12/29 16:40 :SH901iC :HNTi4Nys
#81 [ゆーちん]
そう言って笑った哲夫。
バカらしい。
こんなバカがでっかい集団をまとめている頭なら、その集団も長くないね。
:08/12/29 16:41 :SH901iC :HNTi4Nys
#82 [ゆーちん]
▽▲▽▲▽▲▽
ではまた
>>2▽▲▽▲▽▲▽
:08/12/29 16:42 :SH901iC :HNTi4Nys
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