闇の中の光
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#739 [ゆーちん]
私は黙って、母の話を聞いた。


「はい。学校にも連絡出来なくて本当に、色々とお手数かけて申し訳ありません。」


よくもまぁそんな嘘を。


「いえ、事情があったのなら仕方ないです。また今日から登校してくれるのなら、私達教師側としても嬉しいですからね。」

⏰:09/01/25 11:56 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#740 [ゆーちん]
嘘臭い教師の笑顔を睨んでやった。


心配なんかしなかったくせに。


ただのサボりだと思ってたに違いない。


わざわざ頭を下げる必要なんてないよ、お母さん。


「金河。授業は進んで勉強について行けないかもしれない。そんな時はいつでも先生に相談しなさい。友達だって助けてくれる。」

⏰:09/01/25 11:56 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#741 [ゆーちん]
虫ずが走る。


萌子の友達なんて、何も助けてくれないよ。


話が終わり、担任が職員室に戻った。


「あの嘘、ちゃんと付き合うから。」


それだけ言って、私はさっさと母から離れようと歩き出した。


「あっ、萌子待って。」


足を止め、振り返ると、心臓が跳ね上がる光景が目に飛び込んで来た。

⏰:09/01/25 11:57 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#742 [ゆーちん]
何年ぶりに見ただろう。


「お弁当、持って行きなさい。」

「…ん。」


これが、母からのお詫びのしるしなのだろうか。


ちょっと、泣きそうになった。


【ありがとう】を言うのが嫌で、お弁当を抱きしめ、私は教室までかけてった。

⏰:09/01/25 11:57 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#743 [ゆーちん]
教室に入ると、視線が痛かった。


「萌子じゃ〜ん!」

「マジご無沙汰。」

「生きてたんだ、ウケる〜。」


何か…吐きそう。


また昔の自分に戻りそうで。


「おはよう。」


それだけ言って席に座った。

⏰:09/01/25 11:58 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#744 [ゆーちん]
上辺だけの奴らは、昔と同じように私に寄って来る。


「何でいきなりサボりだしちゃったのぉ〜?」

「別にサボってた訳じゃないよ。」

「いきなり携帯繋がんなくなったし、みんな大騒ぎだったし。」

「お金払ってなくて止まってた。」

「つか、化粧変えた?マジ、ウケんべ。」

「パンダみたいに真っ黒な目、もう流行んないしね。」

⏰:09/01/25 11:59 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#745 [ゆーちん]
「髪も真っ黒だし?」

「黒っていうか、茶色じゃない?私この色気に入ってんの。」

「ふーん。性格もコロッと変わったくない?」

「そう?ありがとう。」

「いきなり連絡途絶えて、もう死んだかと思ってたよ。ギャハハ!」

⏰:09/01/25 12:00 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#746 [ゆーちん]
死んだよ、一回。


外見も内面も変わって、生まれ変わったんだよ。


もう、こんな上辺だけの友達はいらない。


きつい言い方だったかもしれないけど、私は伝えた。


「みんなといると疲れる。もう関わりたくないんだ。」

⏰:09/01/25 12:00 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#747 [ゆーちん]
「…何だそれ。」

「ひどくない?」

「今までずっと仲良くやって来たじゃん。」


仲良く?


どこがだよ。


「ごめん、本気。一緒にいても楽しくないの。一緒にいるなら一人でいる方がマシ。」

⏰:09/01/25 12:01 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


#748 [ゆーちん]
ブツブツと文句を言い、私の傍から離れると陰口を叩く。


イジメられたりするのかな?


別に怖いとは思わなかった。


退屈しのぎに調度いい、とさえ思える。


だけど元友達はいじめても来なかった。

⏰:09/01/25 12:02 📱:SH901iC 🆔:PIdEEYAI


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