WHITE★CANDY
最新 最初 🆕
#10 [ぎぶそん]
そんな中、今目の前にいるエリだけは、初めて会った時から、私にちょっかいを出してきた。

私とは身長差が10センチ以上あり、全体的に小柄なのが特徴。

ショートヘアに外ハネの髪型が、彼女の陽気な性格を際立たせる。

制服のスカートは、規定の長さよりいつも短く、進路指導の先生にしょっちゅう叱られている。

⏰:09/01/13 10:48 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#11 [ぎぶそん]
「ねぇ、商店街の中に、新しくクレープ屋さんがオープンしたんだって。
今日の放課後行かない?」

「うん。」

「やっりぃ〜!
じゃあ、元基と優平も誘っておくね!」

チャイムが鳴り、エリが自分の席に戻る。

こんな風に、いつも彼女の提案から、私たちの行動内容が決まる。

⏰:09/01/13 10:55 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#12 [ぎぶそん]
少し静かになった教室で、朝のホームルームが始まるのを待つ。
担任は、いつも数分遅れてやって来る。

その間、私は窓の外の景色を見るのが日課だ。

ガラッ―

教室のドアを勢いよく開ける音に、目をやった。

そこにいるのは、中年で小太りな担任とは対象的な、30代位の背の高い男だった。

⏰:09/01/13 11:22 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#13 [ぎぶそん]
教室の中にいる全員がその男に目を向け、一斉に辺りがシーンとなる。

「真希、弁当。」

沈黙を破ったのは、男のその一言だった。

男はクマの絵柄のついた黄色い弁当袋を、目の前に差し出す。

雨宮城、37歳。
私の父親であり、この世にいる唯一の家族。

⏰:09/01/13 11:30 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#14 [ぎぶそん]
窓側の席から離れ、ゆっくりとドア前の父の所まで歩く。

朝、カバンに入れたと思っていた弁当を受け取る。

二人の間に会話はないまま、父は去っていった。

恥ずかしい…―

教室の皆の無言の視線が、見えない針となって、私の体中に刺してくる。

⏰:09/01/13 11:39 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#15 [ぎぶそん]
「いいなー、私もあんなカッコイイお父さんが良かったー。」

「俺も真希の親父、見たかったなー。」

放課後。
エリと男子二人の四人になって、下校している。

一人は、羽田元基。
隣のクラスにいる、エリの彼氏。

⏰:09/01/13 11:46 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#16 [ぎぶそん]
「…ああいう非常識な所があって、時々まいるよ。」

「真希のこと、まだまだ可愛いんだって!
大事にされてる証拠!」

「そうそう、俺なんて三人兄弟の末っ子だから、どうでもいいように扱われてるし!」

元基が、げらげらと笑う。
明るいエリに相当する、おちゃらけた人物。

⏰:09/01/13 11:55 📱:SH705i 🆔:zU0rc2Fg


#17 [ぎぶそん]
「優平も、俺ん家の母ちゃん見たことあるよな?」

「ああ。」

もう一人は、桜井優平。
私たち三人とは、クラスがだいぶ離れている。

成績は常に学年トップであり、落ち着きがあり、物静かな少年である。

⏰:09/01/14 18:23 📱:SH705i 🆔:E1ThpYqg


#18 [ぎぶそん]
私たち四人は、一年の時は皆同じクラスにいた。

元基と優平は、同じサッカー部に所属していることからつるみ始め、
エリと元基が交際するようになってから、四人で遊びに出かけたり、よく一緒にいるようになった。

二年になって、クラスがバラバラになっても、こうして変わらず集まっている。

⏰:09/01/14 18:31 📱:SH705i 🆔:E1ThpYqg


#19 [ぎぶそん]
「んー!美味しー!」

「うん、うめぇ!」

クレープ屋さんでイスに座り、それぞれ注文したメニューを頬張る。

「真希、ほら私のも食べてみて?」

「うん。」

エリが選んだ種類のクレープを、少し食べる。
苺の甘酸っぱさが、クリームとチョコレートと混ざり合い、口の中に広がる。

⏰:09/01/14 18:40 📱:SH705i 🆔:E1ThpYqg


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194