WHITE★CANDY
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#205 [Gibson]
一階にある空き部屋が、東吾兄の部屋となった。

晩御飯を食べ終えてから、その部屋を覗いてみると、引っ越しの荷物がまだ無造作に置かれていた。

和室に不似合いの、インテリアなテーブルや棚が部屋を飾っている。

たった一日だけで、人気がするようになったこの部屋を、不思議な気持ちで見ていた。

⏰:09/01/26 18:37 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#206 [Gibson]
次の日の朝、いつもの様に制服に着替えてから、リビングで朝食を取る。

トーストをかじりながら、TVのニュースに目をやる。
人の命に関わらない出来事を見ない日はないな、と感じる。

CMに入った時、タタタッと素足でフローリングを駆ける音が聞こえた。

「マキロン、トイレどこだっけ!?」

⏰:09/01/26 18:44 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#207 [Gibson]
東吾兄か、と軽い気持ちで声のする方に姿勢を向ける。
"マキロン"とは、彼が私につけたあだ名だ。

しかし、振り向き様に思わず、「きゃあっ!」と叫んでしまった。

目に映ったのは、トランクス一枚で下半身を押さえながら立っている、東吾兄の姿だった。

「あ、ごめんごめん!
昨日の夜、暑くてさー。」

⏰:09/01/26 18:54 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#208 [Gibson]
「…トイレは廊下を出たすぐ目の前。」

彼を見ず、場所の方向を指差した。

「サンキュー!」

再び素足で駆ける東吾兄。

何と言うか、家だというのに気を許せないな―

苦笑しながら、コップの牛乳を飲む。

⏰:09/01/26 19:07 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#209 [Gibson]
その後学校の休み時間の間に、早速エリたちに居候と暮らすことになったことを報告する。

ベランダの柵を掴みながら、私・エリ・元基・優平の順で並ぶ。

「真希のお父さんも、思い切ったことするよねー。」
紙パックのジュースを飲みながら言うエリ。

「それは楽しくなりそうだな!」と、脳天気な感想を述べる優平。
その紳士的な笑みが、今日は少し憎い。

⏰:09/01/26 21:08 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#210 [Gibson]
優平も、家では下着姿でうろついたりするのだろうか、と一瞬妙なことを想像してしまった。

彼を異性として意識しだしてからの自分は、どうも変だ。

一つだけ言えるのは、恋をすると、人は平常心を保てなくなる。

恋って不思議。

⏰:09/01/26 22:17 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#211 [Gibson]
放課後、私は東吾兄を学校近くの商店街に呼び出した。
スーパーの買い物に付き合ってほしいという用件だ。
今日は月に数回ある、大安売りの日。
店内は、いつもより多い買い物客で賑わう。

「お一人様一個でーす!」

特売の卵のパックを得る為、列に並ぶ私と東吾兄。

⏰:09/01/26 22:28 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#212 [Gibson]
「マキロン、あの苺なんかどう?」

カートを動かしながら、東吾兄が私に値段の品定めを求める。

「あー、ダメダメ。
隣町の八百屋さんで、200円で売ってる。」

「ハハハ、何か主婦みてぇ!」

誰かと話しながら、買い物をするのも悪くないな、と少し思った。

⏰:09/01/26 22:37 📱:SH705i 🆔:keS1jVx2


#213 [Gibson]
「荷物、ありがと。」

「いーえ!」

スーパーで購入したものを、東吾兄が一人で持ってくれた。
キャベツなどの野菜が入って重量感のある袋と、卵やドレッシングなど慎重に扱わねばならぬ袋をそれぞれ片方ずつ。

「今日の夕飯カレーっけ?
一緒に手伝う!」

「うんっ。」

⏰:09/01/27 12:40 📱:SH705i 🆔:F1cdQ2Rw


#214 [Gibson]
「なぁ、知ってる?
現世で出会ってる人間は、前世でも出会ってたっていう話。」

「へぇ、初耳。」

「俺はその話、ホントだと思ってる!
それで、前世では俺とマキロンは本当の兄妹だったんだ!」

彼があまりに真面目に話すので、思わずアハハ、と声に出して笑ってしまった。

前世か。
全く見当もつかないけど、前世でもお父さんや優平たちに会っていて欲しいな―

⏰:09/01/27 12:53 📱:SH705i 🆔:F1cdQ2Rw


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