WHITE★CANDY
最新 最初 全 
#31 [ぎぶそん]
小学校の時もそうだった。
運動会の徒競走で、私の出番になるとグラウンドに乱入して応援したり、放課後はよく車で迎えに来ていたりしていた。
中学の時は、文化祭で私が劇の主役に抜擢されると、ご近所にそれをわざわざ報告したりしていた。
一人娘が大事なのは分かるが、過保護な部分が見受けられる。
高校生にもなると、さすがにそれも少々煩わしくなる。
:09/01/14 20:34
:SH705i
:E1ThpYqg
#32 [ぎぶそん]
翌日―
昼休み、私は学校の屋上に一人で上がり、中央に寝転んだ。
春のぽかぽか陽気が全身に降り注いで、実に気持ち良い。
自分の視界に広がる無数の雲が、スムーズに移動する。
物事もこれ位、楽にいけばいいのに。
:09/01/14 20:44
:SH705i
:E1ThpYqg
#33 [ぎぶそん]
「よっ。」
途中で空と雲だけの視野に、優平の顔が映った。
「びっくりした。」
私は体を起こした。
「さっき、真希の姿が見えたから、後つけてきた。」
彼は私の隣に、同じように寝転んだ。
:09/01/14 20:50
:SH705i
:E1ThpYqg
#34 [ぎぶそん]
「あー、このまま寝ちゃいそー。」
「うん。」
「次の授業、何?」
「化学。そっちは?」
「国語。」
お互い、上を向いたまま会話をする。
:09/01/14 20:53
:SH705i
:E1ThpYqg
#35 [ぎぶそん]
「ねぇ、天国ってあると思う?」
「んー…、まあ、あるんじゃないの?」
「私のお母さんは、今頃この空の中で、何をしてるんだろうって思うんだ。」
「そっか。」
:09/01/14 20:59
:SH705i
:E1ThpYqg
#36 [ぎぶそん]
「お母さんは今の私と変わらない年齢の時に、お父さんと出会ってる訳だけど、
私もいずれ、誰かに恋をしたりするのかな。」
「んー、それが人間の永遠のテーマだからなー。」
空に、様々な疑問を放つ。
:09/01/14 21:04
:SH705i
:E1ThpYqg
#37 [ぎぶそん]
中学の時、見知らぬ同級生や先輩に、告白を受けたことがあった。
私には恋愛の「好き」という感情が、まだよく理解できない。
そのうち、一人の男性に対して、恋焦がれる時が来るのだろうか?
お母さんは、お父さんを好きになって、良かったと思ってる?―
:09/01/14 21:08
:SH705i
:E1ThpYqg
#38 [ぎぶそん]
「旅行!?」
「そう!夏休み皆で行こうよ!」
放課後―
エリが机の上に、旅行のパンフレットを広げている。
「優平ん家、熱海に別荘持ってるんだってー。」
優平は、この辺では有名な資産家の息子だった。
:09/01/14 21:30
:SH705i
:E1ThpYqg
#39 [ぎぶそん]
「お父さん、許してくれるかな…。」
一番のネックが、頭に浮かぶ。
これまで父の元を離れた遠出は、した経験がない。
「大丈夫って!
優平ん家が雇ってる運転手さんが、車出してくれるって!
あれだったら、私からも説得するし!」
「うん。」
:09/01/14 21:36
:SH705i
:E1ThpYqg
#40 [ぎぶそん]
「ダーメ。ダメダメ。ダ・メ。」
「…。」
夜、帰宅した父にさっそく旅行の話を持ち出すと、
予想通りの反応が返ってきた。
「付き添いの大人の人もいるし、全然危なくないって。
それに、私ももう17だよ?」
「父さんも一緒ならOKだ。」
「…そんな恥ずかしい真似、出来ないよ。」
:09/01/14 22:39
:SH705i
:E1ThpYqg
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194