WHITE★CANDY
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#411 [ぎぶそん]
中2の時の担任の先生が、クラス初めてホームルームで、こんな言葉を贈ってくれたっけ。
『親と先生は裏切っても、友達は絶対に裏切るなよ。
孤独で寂しい人生になるから。』
正直、その時はイマイチ意味が分からなかったんだ。
トモダチという価値を見いだせなかった。
どんなに仲が良い者同士でも、女子は平気で相手の陰口を叩くし。
"友情は一生物"だなんて話を耳にすると、迷信を聞いた時の感覚に陥ってた。
:09/04/16 08:32
:SH705i
:KQHVNB.U
#412 [ぎぶそん]
でも、エリと出会って、自分の中で何かが変わったんだ。
私には分かる。
彼女はどんな時も、決して友達を見放したりはしないだろう。
彼女から話し掛けてくれた時、本当は嬉しかったんだ。
心の中ではずっと、孤独を感じていたのかも知れない。
"一人の方が好き"なんて、無意識に意地を張っていたんだ。
もし自分が将来学校の教員になり、教壇に立ったその時は、あの時の先生の言葉をそっくりそのまま引用させてもらうだろう。
:09/04/16 08:41
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#413 [ぎぶそん]
そして、エリと出会っていなければ、私は優平のことをその存在も知らぬまま、高校生活が終わっていただろう。
そんなことをふと考えると、ぞっとしてしまう自分がいるんだ。
エリも、元基も、優平も、自分にとって、父親と同じ位なくてはならない存在。
そう、友達がいるだけで、友達を大切に思うだけで、こんなにも日常は幸せで溢れているんだ。
:09/04/16 08:48
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#414 [ぎぶそん]
数日後の日曜日、父の提案で我が家で焼肉パーティーが開かれることになった。
転校生も是非連れて来なさいと言うことで、エリたちに加え、弥生も予め誘った。
彼女は嫌がる様子もなく、すんなりと承諾してくれた。
夕方の4時頃、エリたち参加メンバーが我が家にやって来た。
東吾兄もこの日はどこにも出掛けず、転校生見たさにパーティーの手伝いを積極的にやっていた。
:09/04/20 12:31
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#415 [ぎぶそん]
子供たちで、リビングのテーブルに囲む。
父が台所で準備をしている間、皆で団欒をしていた。
「へぇ、エリちゃんと元基くんは付き合ってるんだ!
となると残りは…。」
東吾兄が私と優平の顔を、ニヤニヤとした表情で交互に見回す。
「真希ー、いつもの特製のタレも出来たぞー。」
反論をしようとしたら、大皿などを持った父が、ニヤニヤとした表情でこちらにやって来た。
:09/04/20 12:46
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#416 [ぎぶそん]
「おじ様、特製のタレって?」
エリが興味津々に尋ねる。
「真希は辛口7:甘口3の配合で作るタレが好きなんだ。
でも自分で作ろうとすると失敗するから、おじさんがいつも作ってやってるんだ。」
「アハハ。雨宮さんもまだまだ子供だね。」
キャップを被ったままのますちゃんが笑う。
「うー、ますちゃんには言われたくない。」
私はそのキャップを取ってやった。
:09/04/20 13:06
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#417 [ぎぶそん]
ホットプレートの上で焼かれる肉が、じゅうじゅうと香ばしい音を出す。
「さあ皆、遠慮せずどんどん焼いて食べて!
桜井くんもしっかり食べて栄養をつけて!」
父が優平の皿に、ピーマンばかりを次々放り込む。
優平は緑一色になった皿を見て、少し困っていた。
「ちょっとお父さん、こんなにピーマンばっかり食べられないでしょ?」
私は優平に変わって注意した。
「ああすまん、桜井くんが『緑マントのピーマンマン』に似てたもんで、つい。」
「意味不明!」
:09/04/20 13:18
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#418 [ぎぶそん]
「城さん、桜田くんを『要注意人物』として見ているらしい。」
隣に座ってた東吾兄が、小声で話し掛けてきた。
「何それ?因みに桜井だから。早く覚えて。」
「マキロンに近づく男どもは、一刀両断だって。」
「何それ、呆れた…。」
それでこんな嫌がらせを?
『幸せになれ』って言ったのは、一体何処のどいつよ…―
:09/04/20 13:24
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#419 [ぎぶそん]
「お父さん、お父さんにタレ作ってあげたよ。」
顔に笑みを浮かばせながら、父に新しく皿を渡す。
「おお!ありがたやありがたや。
真希が作ってくれたのなら、ご飯が何杯でも食えそうだ。」
父は早速焼いた肉を取り、そのタレに浸けて食べた。
「って、辛〜っ!!」
そのリアクションに、私は笑った。
父に渡したのは、辛口のタレに唐辛子を沢山投入したものだった。
優平のこといじめたら許さないんだから。
:09/04/20 13:33
:SH705i
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#420 [ぎぶそん]
「弥生さん、新しい学校にはもう慣れたかな?」
コップの水を飲み干した後で、父が隣の弥生に質問をしてきた。
今日集まったのは、彼女との親睦をより深める為でもある。
「はい、おかげさまで。」
弥生が気品漂う感じで返事をする。
「そうかぁ、そりゃ良かった。何かあったら、皆を頼っていいからね。」
「はい。ありがとうございます。」
弥生がニッコリと微笑む。
彼女は食事にほとんど口をつけていなかった。
:09/04/20 13:41
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