WHITE★CANDY
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#471 [ぎぶそん]
同じ週の日曜日、バレーチームの皆でママさんバレーが行われている体育館へと向かった。

予めママさんバレーの代表の人にこれからこのチームで参加することを伝えると、快く歓迎してくれた。

毎週必ず都合が悪い人が出て来て、集まるメンバーが不揃いらしかったからだ。

そして若い子たちの活気で溢れる方が、試合をする意欲がもっと湧くと言ってくれた。

⏰:09/08/15 21:54 📱:SH705i 🆔:BIENbVyI


#472 [ぎぶそん]
体育館に入ると、いつもと違う光景が視界に入った。

「真希、遅かったじゃないか!
父さん待ちくたびれてかれこれ30分はパス練習をしてたぞ!」

「お、お父さん!?それに東吾兄まで!」

私の視線の先に、見慣れた2人がパスをしていた。
その後ろにはいつかの東吾兄のバンドメンバーの人達もいるではないか。

朝2人共出掛けてると思ったら、先回りしてここに来てたという訳か。

⏰:09/08/15 22:02 📱:SH705i 🆔:BIENbVyI


#473 [ぎぶそん]
「マキロン、今日は俺たちが試合相手になってあげるからな!」

私の知らない所で、2人は着々と今日の準備をしていたらしい。
わざわざバンドメンバーの皆さんまで巻き込んで。

「昨日、バレーサークルに乱入した甲斐があるかな〜。」

バンドメンバーのリーダーの、藤野さんがぽつりと言った。
意外と皆はママさんバレーの参加を楽しみにしていた。

⏰:09/08/15 22:07 📱:SH705i 🆔:BIENbVyI


#474 [ぎぶそん]
「ふふふ。強い相手との勝負の方が燃えるってことよ。
じゃーん!昨日コレ買っちゃったー。」

男性陣との試合予定に、気持ちが高揚するエリ。
彼女の指差す両膝には、サポーターが当てられていた。

「ほら私、この中で一番身長が低いでしょ?
だから、率先してレシーバーに回ろうかと思って。
一番おいしいトコ(アタック)は真希の役目ね!」

⏰:09/08/15 22:14 📱:SH705i 🆔:BIENbVyI


#475 [ぎぶそん]
10分後、私たちのチームと父と東吾兄率いるチームで試合が行われることとなった。

「俺たちは人数が1人少ないけど、男だらけというハンデってことでいいよ。」

最初に東吾が私たちにこんな説明をしてくれた。

そして、私と東吾兄でサービス権を決めるじゃんけんをした。
私が勝った。

⏰:09/08/15 22:20 📱:SH705i 🆔:BIENbVyI


#476 [ぎぶそん]
バシッ。バシッ。
ボールの叩きつけられる音が何度も床に鳴り響く。
敵チームのアタックが次々と決まる。

11対2。
試合が開始して間もないというのに、たちまち点を入れられ大きく差をつけられてしまった。

「ハハハ。父さんは可愛い愛娘にでも容赦しないぞ!」

向こうのコートで父が高らかに笑う。

⏰:09/08/17 23:09 📱:SH705i 🆔:Mg/GY9K.


#477 [ぎぶそん]
「皆、相手のペースにのまれちゃ駄目だよ!
声を出そう、声を!」

チーム内にどんよりとしたムードが差し迫った時、エリがチーム全体に大声で呼びかけた。
その前向きな指示に「うん!」と皆が意思表示をする。

自分達の未熟さと、体育館の蒸し暑さに気負いそうになる。
でも、一度やり始めたことを途中で投げ出したりしたくない。
私は額から落ちる汗を拳で拭った。

⏰:09/08/17 23:15 📱:SH705i 🆔:Mg/GY9K.


#478 [ぎぶそん]
24対11。

いよいよ相手チームのマッチポイントとなった。

佐々木さんの緩やかなサービスがこちらのコートに入る。
それを後衛のライトにいた林さんがレシーブをした。

次に、エリがそのボールの下に回って高くジャンプトスをする。

初日の頃はトスをすることすらままならなかったのに、見違えるほどにそれは上達していた。

⏰:09/08/17 23:21 📱:SH705i 🆔:Mg/GY9K.


#479 [ぎぶそん]
「真希!!」

私の名を呼ぶと同時に、後ろに数歩下がるエリ。
私が"打ち"やすいようにと、スペースを作ってくれたのだろう。

私は1歩、2歩と前衛の中央に上げられたボールに近づく。

そして3歩目と同時に勢いよくジャンプした。

―エリ、私にアタックを打たせる為に沢山練習したんだね。
この1球は外させない。

空中で右腕を後ろにやり、標的のボールに向かって回す。
手首を返す感じに振り、手の平にボールを当てた。

⏰:09/08/17 23:31 📱:SH705i 🆔:Mg/GY9K.


#480 [ぎぶそん]
―バシッ。
気持ちのよい音が私の頭上で生まれた。

両足が床に着くと、上手くバランスを取れず後ろに倒れ込む。
相手コートに向かったボールがどうなったのかは見えなかった。

その数秒後、ピッというホイッスルの甲高い音が鼓膜を一瞬刺激した。

「アウトっ!試合終了!」
次に、審判係のおじさんの太い声が聞こえる。

私が初めてやってみせたスパイクは、大きくラインを越えてしまっていたようだ。
試合が終了した。

⏰:09/08/17 23:45 📱:SH705i 🆔:Mg/GY9K.


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