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#36 [蛍火]
―――am 3:00
シャワーで体を隅々まで洗い流し再び地味な服に着替える
あれから2人の客の指名を受け、ようやく仕事が終わった
やっと帰れる…
駅までとぼとぼ歩き
いつも立ち寄る自販機で飲み物を買う
烏龍茶とミルクティ
私と望実の分
ミルクティを薄汚れた鞄に入れ烏龍茶を開けた
飲もうと口を付けようとした瞬間…
――ドンッ
:09/01/30 15:56 :auCA3C :8O6TFm.Y
#37 [蛍火]
≫ゆなさん
ありがとうございますっ
励みになります
(´・ω・`*)
:09/01/30 15:58 :auCA3C :8O6TFm.Y
#38 [蛍火]
「!?」
「あっすんませーん!」
背中に思いっきり人がぶつかってきたらしく
一口も飲んでいない烏龍茶は顔にかかり服はびしょびしょ…
「うっわ〜
烏龍茶飲んでたんだ!まじごめんっ」
顔を上げると私の姿を見て
頭を下げている男
…ふざけんな
なんて最悪な日なんだ
まだ一口も飲んでないのに!
顔と服はびしょびしょだし!
行きは変なやつに絡まれるし!
仕事には遅刻して怒られるし!
:09/01/30 16:42 :auCA3C :8O6TFm.Y
#39 [蛍火]
だんだんと怒りが強く込み上げてきた
今すぐこの男に怒鳴りつけてやりたい
でも…我慢だ我慢
面倒な事になりかねない
「大丈夫です、失礼します」
そそくさと返事をしてその場を去ろうとすると
今度はグイッと腕を引っ張られた
:09/01/30 17:05 :auCA3C :8O6TFm.Y
#40 [蛍火]
………なにこれデジャヴ?
もー早く帰りたいのに!
「まだ何か?」
振り返り掴んでいる手の持ち主に目を向けた
「げ……」
「おはよーさん」
ま た で す か
掴んでいたのは先程会ったスーツ姿の男だった
:09/01/30 18:00 :auCA3C :8O6TFm.Y
#41 [蛍火]
「何か用ですか?」
私は軽く掴んでいる男の手を振り払い問いかけた
すると男は無表情で私に紺色のハンカチを差し出す
「いりません」
「顔ウーロン茶まみれ」
「家近いんで大丈夫です」
「ウーロン茶臭い」
「…………」
もうやだ…面倒くさい
うん.帰ろう
と思ったのに
「なにー?遥(ハルカ)の知り合いー?」
:09/01/30 18:46 :auCA3C :8O6TFm.Y
#42 [蛍火]
:09/01/30 19:15 :auCA3C :8O6TFm.Y
#43 [蛍火]
さっきぶつかってきた男が前に出て来て行く手を阻む
ものすごく邪魔…
「違いま『ん.知り合い』
はああ!?
男は私が否定しようと発した言葉を遮り知り合いだと言い出した
:09/01/30 20:44 :auCA3C :8O6TFm.Y
#44 [蛍火]
「違います!全然知り合いじゃないですから!」
私は慌てて否定し男を睨みつける
「えー違うの?どっちだよー」
ぶつかってきた男が笑いながら私と人違い男を交互に見てきた
「翼(ツバサ).知り合いと話しあるから先行ってて」
ん?
「あー分かった
じゃ先に帰ってるわ〜」
え?
:09/01/30 23:19 :auCA3C :8O6TFm.Y
#45 [蛍火]
「ウーロン茶まみれにしちゃってごめんね!じゃあまた!」
え……ええーー!?
翼と呼ばれた男は私に軽く頭を下げ走っていってしまった
「これ飲むか?」
はい?つかお前も行けよ!
男は手に新しい烏龍茶を持って私を見ている
:09/01/30 23:38 :auCA3C :8O6TFm.Y
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