冷たい彼女〔続編〕
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#410 [ゆーちん]
父ちゃんにいたっては…
「心なんかやめて、おじさんとデートしない?」
最低発言。
「くだらないオヤジは無視していいわよ。さぁ、座って。」
と、母ちゃんに促され、俺の隣に腰を降ろした凜。
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#411 [ゆーちん]
少し緊張しているみたいだった。
カレーライスやサラダ、お漬物に、なぜか魚の煮物がテーブルに並べられた。
「今日も魚の煮物?凜ちゃん、これ昨日の残り物なんだよ。」
父ちゃんがチクると、足元を母ちゃんに殴られたらしく一瞬顔を歪めた。
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#412 [ゆーちん]
いただきますをして、6人で他愛もない会話をして食事をする。
学校楽しい?
何の授業が好き?
好きな映画は何?
本当に他愛もない会話。
だけど、江森家からの質問に凜はずっと笑顔で答えてくれた。
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#413 [ゆーちん]
「ごちそうさまでした。美味しかったです。」
凜は最後まで笑顔だった。
「時間があるなら、何もない家だけどゆっくりしてってね。」
「はい、ありがとうございます。」
と、いうことで部屋に戻った。
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#414 [ゆーちん]
「ごめんね。質問攻めで困ったでしょ。」
「ううん、楽しかった。」
凜はベットに座り、話してくれた。
「小学校時代に戻った気分だったよ。」
「小学校?」
「うん。さっきみたいに、毎日お父さんとお母さんと晩ご飯食べてたのって小学6年生までだったの。私が中学校上がって、友達付き合い優先してたから…家族団欒なんて小学生ぶり。」
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#415 [ゆーちん]
「そうなんだ。俺は昔からあんな感じだからさ…あんまりわかんないけど。」
「色々質問されて嬉しかった。お父さんとお母さんに質問されてるみたいで、答えるのも楽しかった。」
「そっか。」
「今度お父さん達が帰って来たら、さっきみたいに笑って話しとかできたらいいな。緊張とか遠慮とか無縁だった小学校時代みたいにさ。」
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#416 [ゆーちん]
そんな場面を想像した凜は、自然と笑顔になっていた。
その笑顔のためなら俺、何でもできる。
「きっとできるよ。」
「だといいけど。」
無言の合図で俺たちは唇を重ね合わせた。
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#417 [ゆーちん]
幸せなキス。
澪も早く、幸せになれるといいって本気で思った。
そんな夏休みも、もうすぐ終わる。
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#418 [ゆーちん]
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#419 [ゆーちん]
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2人の笑顔
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