冷たい彼女〔続編〕
最新 最初 全 
#324 [ゆーちん]
「えっ…バレた?」
「ひき逃げするぞ、ハゲ。」
怖いけど、大事なのは中身の中身なんだよ。
うん。
中身の中身がいいから、俺は何だかんだで西山姉妹が好き…なのかな。
認めたくないけど。
:09/02/06 11:41
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#325 [ゆーちん]
香奈は助手席、凜は後部座席へと乗り込む。
俺も後部座席に乗り込もうとしたら…
「心の乗る場所ないよ?」
佐奈の車の定員は4人まで。
じゃあ俺も乗れるじゃん。
:09/02/06 12:09
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#326 [ゆーちん]
「何で?」
すると佐奈は後部座席を指さした。
凜の隣を覗き込む。
…乗れない理由がわかりました。
:09/02/06 12:10
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#327 [ゆーちん]
「家出っすか?」
「ただの里帰りだっつーの!」
「里帰りの荷物の量じゃないだろ、これ。」
凜の隣には、無造作に積まれた荷物荷物荷物。
:09/02/06 12:10
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#328 [ゆーちん]
よくもまぁここまで荷物を積めるなってぐらい。
「女は何かと必要なんだよ。」
「あぁ、そうですか。」
渋々、俺は佐奈ちゃんの車を見送った。
せっかく迎え来たのに凜も車乗ってっちゃうんだもんなー。
:09/02/06 12:13
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#329 [ゆーちん]
俺は太陽に励まされながら、家までの道をのんびり歩いた。
こんな事なら自転車で来ればよかった、と後悔しながらね。
:09/02/06 12:14
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#330 [ゆーちん]
寄り道せず杉浦家まで足を進めた。
「凜ちゃーん。」
玄関は開いたまま。
ふと足元を見ると、かわいらしいサンダルが脱ぎ揃えられていた。
:09/02/06 12:17
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#331 [ゆーちん]
「あぁ、やっと来たの。」
二階から降りて来た凜は俺を見て、そう呟いた。
「片付け終わった?」
「うん、まぁ。片付けって言う程荷物ないし。」
「あ、そっか。佐奈ちゃんの荷物見た後だから、どうも感覚が。」
:09/02/06 12:17
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#332 [ゆーちん]
「あの姉妹の荷物は私もビックリした。」
凜が笑った。
夏の暑さも忘れちゃうような涼しい笑顔のせいで、俺の心臓は締め付けられっぱなし。
:09/02/06 12:18
:SH901iC
:ML7ZPUMw
#333 [ゆーちん]
「散歩でも行こっか。」
「いいよ。」
今日は自転車なし。
のんびりとしたこの島を、のんびりとした足取りで歩いた。
凜は日焼け対策として日影を選んで歩く。
日なたに引きずり出してやろうかと思ったけど、そんな事して嫌われちゃやだもん。
:09/02/06 12:19
:SH901iC
:ML7ZPUMw
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194