冷たい彼女〔続編〕
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#407 [ゆーちん]
『カレーの時間ですよ〜。』と、なんとも拍子抜けな母ちゃんの声が聞こえたのは7時ぐらいだった。
澪の事を知った以上、色々気になっていたけど、やっぱり凜といると楽しくて…ついつい母ちゃんの呼び声だけでも2人で笑い合っていた。
:09/02/16 11:46
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#408 [ゆーちん]
「そんな呼び方ないだろ。」
「心ママ、最高。」
「ごめんね、くだらないテンションの母親でぇ。」
居間にいくと、全員集合。
「あっ、はじめまして。杉浦凜です。」
:09/02/16 11:46
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#409 [ゆーちん]
父ちゃん、じいちゃん、ばあちゃんとは初対面の凜は慌てて挨拶をした。
「ほぇ〜、可愛い子だ。」
「心には勿体なくないか?」
じいちゃんとばあちゃんは凜を見て、口を開けていた。
:09/02/16 11:47
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#410 [ゆーちん]
父ちゃんにいたっては…
「心なんかやめて、おじさんとデートしない?」
最低発言。
「くだらないオヤジは無視していいわよ。さぁ、座って。」
と、母ちゃんに促され、俺の隣に腰を降ろした凜。
:09/02/16 12:02
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#411 [ゆーちん]
少し緊張しているみたいだった。
カレーライスやサラダ、お漬物に、なぜか魚の煮物がテーブルに並べられた。
「今日も魚の煮物?凜ちゃん、これ昨日の残り物なんだよ。」
父ちゃんがチクると、足元を母ちゃんに殴られたらしく一瞬顔を歪めた。
:09/02/16 12:04
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#412 [ゆーちん]
いただきますをして、6人で他愛もない会話をして食事をする。
学校楽しい?
何の授業が好き?
好きな映画は何?
本当に他愛もない会話。
だけど、江森家からの質問に凜はずっと笑顔で答えてくれた。
:09/02/16 12:04
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#413 [ゆーちん]
「ごちそうさまでした。美味しかったです。」
凜は最後まで笑顔だった。
「時間があるなら、何もない家だけどゆっくりしてってね。」
「はい、ありがとうございます。」
と、いうことで部屋に戻った。
:09/02/16 12:05
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#414 [ゆーちん]
「ごめんね。質問攻めで困ったでしょ。」
「ううん、楽しかった。」
凜はベットに座り、話してくれた。
「小学校時代に戻った気分だったよ。」
「小学校?」
「うん。さっきみたいに、毎日お父さんとお母さんと晩ご飯食べてたのって小学6年生までだったの。私が中学校上がって、友達付き合い優先してたから…家族団欒なんて小学生ぶり。」
:09/02/16 12:05
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#415 [ゆーちん]
「そうなんだ。俺は昔からあんな感じだからさ…あんまりわかんないけど。」
「色々質問されて嬉しかった。お父さんとお母さんに質問されてるみたいで、答えるのも楽しかった。」
「そっか。」
「今度お父さん達が帰って来たら、さっきみたいに笑って話しとかできたらいいな。緊張とか遠慮とか無縁だった小学校時代みたいにさ。」
:09/02/16 12:06
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#416 [ゆーちん]
そんな場面を想像した凜は、自然と笑顔になっていた。
その笑顔のためなら俺、何でもできる。
「きっとできるよ。」
「だといいけど。」
無言の合図で俺たちは唇を重ね合わせた。
:09/02/16 12:06
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