冷たい彼女〔続編〕
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#441 [ゆーちん]
「お祝いなの。」
「…お祝い?」
「澪の結婚祝い。」
泣きそうになった。
「それじゃあ…澪…」
幸せな笑顔を咲かせ、ピースサインをした新婦が言う。
「ママになるんだぁ!」
:09/02/21 17:42
:SH901iC
:ZBtiAM72
#442 [ゆーちん]
おめでとう、よかったな、幸せになれよ。
何度もお祝いの言葉が口から出てくる。
「前祝いっつー事で、とりあえず私がラーメン奢ってやんだよ。どう、私太っ腹でしょ?」
佐奈も笑ってた。
:09/02/21 17:43
:SH901iC
:ZBtiAM72
#443 [ゆーちん]
「おーい、江森。お前の友達か?」
他に客がいなかったので、マスターと先輩も近寄って来た。
すると先輩がニヤニヤしながらマスターに言う。
「マスター、あの真ん中の女性が江森の彼女っすよ。」
:09/02/21 17:44
:SH901iC
:ZBtiAM72
#444 [ゆーちん]
…真ん中?
「え?真ん中の女性って私?」
1番派手な、佐奈。
「先輩、だから違いますって。」
「お兄さん、心と私はそういうんじゃないですよ。心は私の奴隷みたいなもんなんで。」
と、佐奈が笑顔で説明した。
:09/02/21 17:44
:SH901iC
:ZBtiAM72
#445 [ゆーちん]
すると先輩は信じがたい目で俺を見た。
「奴隷になったつもりは無いんですけど…とにかく俺の彼女じゃないっす。」
佐奈はケラケラと笑っていた。
そして先輩に本命を教えてあげた。
:09/02/21 18:04
:SH901iC
:ZBtiAM72
#446 [ゆーちん]
「あの子が俺の彼女です。」
先輩とマスターが凜を見る。
凜はニコッと笑い、頭を少し下げた。
「えぇ〜っ!」
「嘘だろ?」
異常なまでの驚き方。
「江森に騙されてるよ、君。」
:09/02/21 18:05
:SH901iC
:ZBtiAM72
#447 [ゆーちん]
先輩、何言っちゃってくれてんですか。
「いや、でも江森は顔と愛想がいいから。頭はちょっと心配だけど、いい奴だからな!」
マスターのフォローも、若干トゲがあるような…。
:09/02/21 18:06
:SH901iC
:ZBtiAM72
#448 [ゆーちん]
「美人だな、おい。江森なんか辞めて、俺と付き合ってくんねぇかな…」
先輩のリアルな呟きを聞いた俺は慌てて話を変えた。
「もう照れるんで!話題変えましょう、ね?みんな何食べるか決まった?」
:09/02/21 18:06
:SH901iC
:ZBtiAM72
#449 [ゆーちん]
オーダーを取り、俺はマスターにお願いしてみた。
「マスター、実はあの子、今度結婚するんですよ。だからチャーシューおまけしてやって下さい。」
「おぉ、そりゃおめでたい。みんなにチャーシューおまけしてやるよ。」
:09/02/21 18:06
:SH901iC
:ZBtiAM72
#450 [ゆーちん]
和やかな雰囲気。
ラーメンを作るマスターと先輩と違い、俺は暇だったので澪と色々話していた。
しばらくすると『結婚おめでとう。』と言いながらマスターが澪の前にラーメンを置いた。
「ありがとうございます。」
:09/02/21 19:00
:SH901iC
:ZBtiAM72
#451 [ゆーちん]
「今度、旦那さんと食べ来てよ。またチャーシューおまけするから。」
「アハハ、是非!」
すんげぇ和やか。
和やかだけど一人だけ違う雰囲気をかもしだしている奴がいた。
「江森、ちょっと集合。」
:09/02/21 19:00
:SH901iC
:ZBtiAM72
#452 [ゆーちん]
「何すか?」
違う雰囲気の奴は、先輩。
なぜかそわそわしている。
「結婚する女の子ってあの子だろ?」
澪を指さす。
「はい。そうです。」
「じゃあその隣の子は?」
:09/02/21 19:08
:SH901iC
:ZBtiAM72
#453 [ゆーちん]
指が澪の隣の千夏をさした。
「千夏?」
「千夏ちゃんって言うの?」
「はい。」
「千夏ちゃん、彼氏とかいんの?」
「んー、いなかったと思います。」
「じゃあ紹介して!」
えぇ〜、何だその展開。
:09/02/21 19:09
:SH901iC
:ZBtiAM72
#454 [ゆーちん]
「一目惚れっすか?」
「一目惚れっつーか、千夏ちゃん可愛いじゃん。友達になりたいなぁ〜なんて。」
「一応聞きますけど、変な事しないで下さいよ?俺の大切な友達なんで。」
「しねぇよ。俺は江森と違って変態じゃないから。」
:09/02/21 19:10
:SH901iC
:ZBtiAM72
#455 [ゆーちん]
凜に変態って言われるのは慣れてるけど、まさか先輩にまで変態扱いされるなんてねぇ。
…まぁいいや。
いつもお世話になっている事だし、先輩の恋を応援しますか。
:09/02/21 19:10
:SH901iC
:ZBtiAM72
#456 [ゆーちん]
「ごちそうさま。」
みんなペロリと食べきり、本当に佐奈が全員分を支払っていた。
「江森ももう上がっていいぞ。彼女たちと一緒に帰ってあげな。」
マスターの優しい言葉のおかげで、いつもより少し早くに上がる事ができた。
:09/02/21 19:11
:SH901iC
:ZBtiAM72
#457 [ゆーちん]
7人で夜道を歩いて、フェリー乗り場まで向かう。
凜、香奈、佐奈はここでバイバイ。
4人でフェリーに乗った。
「澪、まじでおめでとうな。」
「うん、ありがとね。」
「これからどうすんの?」
:09/02/21 19:12
:SH901iC
:ZBtiAM72
#458 [ゆーちん]
「彼氏は学校辞めて働いてくれるの。私も学校辞めて家事とか料理覚えなきゃ。とりあえず来週にも籍を入れて、彼氏の実家で住むの。」
「そうなんだ。彼氏って本島だろ?」
「うん。」
「そっか。澪の父ちゃん厳しいのによくOKしてくれたんだな。」
:09/02/21 19:12
:SH901iC
:ZBtiAM72
#459 [ゆーちん]
「今日朝から彼氏が家に来たの。それで不安にさせてごめんって。結婚しようって。そのあとパパとママにも挨拶した。」
「娘さんをください的な?」
「うん。でもパパはなかなか納得してくれなくて…だから私と彼氏で頑張って気持ち伝えたの。二人で頭下げてさ。そしたら100パーセント納得してくれはしなかったけど、怒りながらも、娘を絶対幸せにしろよって彼氏に言ったんだ。」
:09/02/21 19:13
:SH901iC
:ZBtiAM72
#460 [ゆーちん]
そう話してくれた澪の笑顔は本当に本当に幸せそうで、目頭が熱くなった。
「よかったなぁ、澪。元気な赤ちゃん産むんだぞ?」
「おう!男の子だったら心みたいな泣き虫だけにはならないように育てないと。」
:09/02/21 19:13
:SH901iC
:ZBtiAM72
#461 [ゆーちん]
澪と話していると島に到着した。
澪と美帆は同じ方向なので一緒に帰る。
美帆は、香奈と同じ高校だけど寮は使用せず実家通い。
Bガール全開のクルクル頭と、ママになるユルフワ頭は並んで帰って行った。
:09/02/21 19:14
:SH901iC
:ZBtiAM72
#462 [ゆーちん]
千夏とは帰る方向は違うけど、一応送ってあげないと。
女の子を一人で帰らすな!って母ちゃんに怒られるもんな。
それに、先輩の話もあるし…。
:09/02/21 19:14
:SH901iC
:ZBtiAM72
#463 [ゆーちん]
「千夏、送ってくわ。」
「ん?別にいいよ。」
「話もあるし。」
「話?浮気相手になろうって告白なら拒否だからね。」
「あーら残念。」
冗談言って笑いながら一緒に帰る事になり、クルクル頭とツンツン頭が並んで夜道を歩き始めた。
:09/02/21 19:15
:SH901iC
:ZBtiAM72
#464 [ゆーちん]
●○●○●○●
更新不定期で
すみません

今日はここまで
>>2●○●○●○●
:09/02/21 19:15
:SH901iC
:ZBtiAM72
#465 [ゆーちん]
○●○●○●○

恋の奇跡
○●○●○●○
:09/02/23 10:53
:SH901iC
:VtEpKdxc
#466 [ゆーちん]
何だかんだで竜も幸せそうだし、澪も幸せ。
独り身の千夏にも幸せを掴んで欲しく、俺は口を開いた。
「ラーメン美味かっただろ?」
「うん、初めて行ったけど気に入った。また行くよ。」
:09/02/23 10:54
:SH901iC
:VtEpKdxc
#467 [ゆーちん]
「おう、いつでも来てよ。」
「またチャーシューおまけしてくれるかな?」
「マスターの気分によるね。それより千夏に折り入って話があんだけど。」
「何?」
:09/02/23 10:59
:SH901iC
:VtEpKdxc
#468 [ゆーちん]
「俺とマスター、それともう一人いたの覚えてる?」
「あぁ…うん。あの背高い人でしょ?」
千夏の様子が少し変わった気がした。
不思議に思いながらも俺は話を続けた。
:09/02/23 11:00
:SH901iC
:VtEpKdxc
#469 [ゆーちん]
「矢崎さんって言って俺らより2つ年上なんだ。俺と同じ高校であのラーメン屋の近くに住んでる。」
「そう、なんだ。」
「で、その先輩が、その…千夏を、紹介して欲しいって‥」
「えっ!」
:09/02/23 12:15
:SH901iC
:VtEpKdxc
#470 [ゆーちん]
大きな声を出して驚いた千夏の目は、真ん丸と見開いていた。
「どうしたの?」
「いや、あの…実はね?」
「うん。」
「私も心にあの人紹介してってお願いしようと思ってたの。」
:09/02/23 12:16
:SH901iC
:VtEpKdxc
#471 [ゆーちん]
そう言って頬が一気に赤くなった千夏は俯いて笑ってた。
「…えぇっ?」
遅れながらも俺も驚きの声を張り上げた。
「千夏、先輩に惚れちゃったの?」
「惚れたって言うか…カッコイイじゃん、矢崎さん。」
:09/02/23 12:17
:SH901iC
:VtEpKdxc
#472 [ゆーちん]
こんな奇跡…信じられない。
嬉しいを通り越して、疑惑もんだよ。
こんな事ってあるの?みたいな。
「何かあったら心が取り持ってよね。」
「あぁ…うん。もちろん。」
:09/02/23 12:17
:SH901iC
:VtEpKdxc
#473 [ゆーちん]
度肝を抜かれたまま、俺は先輩の連絡先を千夏に教えてあげた。
「千夏から連絡する?」
「恥ずかしいからヤダ。矢崎さんから連絡してくれるの待つよ。」
「じゃあ明日バイトの時にでも先輩に千夏の連絡先教えて、メールでもするように言っとくよ。」
:09/02/23 16:21
:SH901iC
:VtEpKdxc
#474 [ゆーちん]
「よろしく!」
喜ぶ千夏の家に到着し、バイバイした。
帰り道もなんだか頭が真っ白のままで、ぼんやりと帰宅した。
「気合い入れて歩け心!」
廊下でぶつかったじいちゃんに叱られたけど、何か気合い入んない。
:09/02/23 16:21
:SH901iC
:VtEpKdxc
#475 [ゆーちん]
喜怒哀楽の激しい1日だったから疲れたのかも。
今日は早く寝よ。
明日また先輩に素敵なお知らせをしてあげなきゃいけないから、充電満タンにしとかなきゃね。
:09/02/23 17:28
:SH901iC
:VtEpKdxc
#476 [ゆーちん]
「おっはー!」
自分が1番充電満タンになったつもりでフェリーに乗ったのに、俺より充電MAXの奴がいた。
「テンション高いんですね、大輝さん。」
「当たり前よ!今日は彼女との記念日だからさ〜。おデートなんです。」
:09/02/23 17:28
:SH901iC
:VtEpKdxc
#477 [ゆーちん]
「へぇー。知らなかった。」
「祝え、心も竜も俺様を祝いやがれ!」
大輝に負けないよう元気な一日を過ごそうと、そのあとはテンション上げてみた。
が、ペース配分失敗らしく学校でエネルギー使いすぎてバイト前には空っぽ状態に近かった。
:09/02/23 17:29
:SH901iC
:VtEpKdxc
#478 [ゆーちん]
「凜ちゃぁ〜ん。」
「テンション低。どうしたの?」
「今から家行っていい?」
「いいけど、バイトの時間大丈夫?」
「凜ちゃんに会わないとバイトなんてやってらんないよ。」
「あっそ。まぁ家にいるから勝手に鍵開けて入っておいで。」
:09/02/23 17:29
:SH901iC
:VtEpKdxc
#479 [ゆーちん]
携帯電話をポケットに戻し、最後の力を振り絞り凜のマンションまで急いだ。
合い鍵を使い、中に入る。
「凜ちゃーん。」
「早かったね。やけにテンション低かったけど何かあっ‥」
:09/02/23 22:05
:SH901iC
:VtEpKdxc
#480 [ゆーちん]
いきなりの充電方法に、凜は嫌がらず助けてくれた。
長く甘いキス。
思わずソファーに倒れ込んでしまったけど、キスは止まない。
「心…」
色んなキスをすると、色んな表情をしてくれる。
そんな凜が可愛くて愛おしくて仕方ない。
:09/02/23 22:06
:SH901iC
:VtEpKdxc
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