冷たい彼女〔続編〕
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#451 [ゆーちん]
「今度、旦那さんと食べ来てよ。またチャーシューおまけするから。」

「アハハ、是非!」


すんげぇ和やか。


和やかだけど一人だけ違う雰囲気をかもしだしている奴がいた。


「江森、ちょっと集合。」

⏰:09/02/21 19:00 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#452 [ゆーちん]
「何すか?」


違う雰囲気の奴は、先輩。


なぜかそわそわしている。


「結婚する女の子ってあの子だろ?」


澪を指さす。


「はい。そうです。」

「じゃあその隣の子は?」

⏰:09/02/21 19:08 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#453 [ゆーちん]
指が澪の隣の千夏をさした。


「千夏?」

「千夏ちゃんって言うの?」

「はい。」

「千夏ちゃん、彼氏とかいんの?」

「んー、いなかったと思います。」

「じゃあ紹介して!」


えぇ〜、何だその展開。

⏰:09/02/21 19:09 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#454 [ゆーちん]
「一目惚れっすか?」

「一目惚れっつーか、千夏ちゃん可愛いじゃん。友達になりたいなぁ〜なんて。」

「一応聞きますけど、変な事しないで下さいよ?俺の大切な友達なんで。」

「しねぇよ。俺は江森と違って変態じゃないから。」

⏰:09/02/21 19:10 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#455 [ゆーちん]
凜に変態って言われるのは慣れてるけど、まさか先輩にまで変態扱いされるなんてねぇ。


…まぁいいや。


いつもお世話になっている事だし、先輩の恋を応援しますか。

⏰:09/02/21 19:10 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#456 [ゆーちん]
「ごちそうさま。」


みんなペロリと食べきり、本当に佐奈が全員分を支払っていた。


「江森ももう上がっていいぞ。彼女たちと一緒に帰ってあげな。」


マスターの優しい言葉のおかげで、いつもより少し早くに上がる事ができた。

⏰:09/02/21 19:11 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#457 [ゆーちん]
7人で夜道を歩いて、フェリー乗り場まで向かう。


凜、香奈、佐奈はここでバイバイ。


4人でフェリーに乗った。


「澪、まじでおめでとうな。」

「うん、ありがとね。」

「これからどうすんの?」

⏰:09/02/21 19:12 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#458 [ゆーちん]
「彼氏は学校辞めて働いてくれるの。私も学校辞めて家事とか料理覚えなきゃ。とりあえず来週にも籍を入れて、彼氏の実家で住むの。」

「そうなんだ。彼氏って本島だろ?」

「うん。」

「そっか。澪の父ちゃん厳しいのによくOKしてくれたんだな。」

⏰:09/02/21 19:12 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#459 [ゆーちん]
「今日朝から彼氏が家に来たの。それで不安にさせてごめんって。結婚しようって。そのあとパパとママにも挨拶した。」

「娘さんをください的な?」

「うん。でもパパはなかなか納得してくれなくて…だから私と彼氏で頑張って気持ち伝えたの。二人で頭下げてさ。そしたら100パーセント納得してくれはしなかったけど、怒りながらも、娘を絶対幸せにしろよって彼氏に言ったんだ。」

⏰:09/02/21 19:13 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#460 [ゆーちん]
そう話してくれた澪の笑顔は本当に本当に幸せそうで、目頭が熱くなった。


「よかったなぁ、澪。元気な赤ちゃん産むんだぞ?」

「おう!男の子だったら心みたいな泣き虫だけにはならないように育てないと。」

⏰:09/02/21 19:13 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#461 [ゆーちん]
澪と話していると島に到着した。


澪と美帆は同じ方向なので一緒に帰る。


美帆は、香奈と同じ高校だけど寮は使用せず実家通い。


Bガール全開のクルクル頭と、ママになるユルフワ頭は並んで帰って行った。

⏰:09/02/21 19:14 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#462 [ゆーちん]
千夏とは帰る方向は違うけど、一応送ってあげないと。


女の子を一人で帰らすな!って母ちゃんに怒られるもんな。


それに、先輩の話もあるし…。

⏰:09/02/21 19:14 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#463 [ゆーちん]
「千夏、送ってくわ。」

「ん?別にいいよ。」

「話もあるし。」

「話?浮気相手になろうって告白なら拒否だからね。」

「あーら残念。」


冗談言って笑いながら一緒に帰る事になり、クルクル頭とツンツン頭が並んで夜道を歩き始めた。

⏰:09/02/21 19:15 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#464 [ゆーちん]
●○●○●○●

更新不定期で
すみません

今日はここまで

>>2

●○●○●○●

⏰:09/02/21 19:15 📱:SH901iC 🆔:ZBtiAM72


#465 [ゆーちん]
○●○●○●○

恋の奇跡

○●○●○●○

⏰:09/02/23 10:53 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#466 [ゆーちん]
何だかんだで竜も幸せそうだし、澪も幸せ。


独り身の千夏にも幸せを掴んで欲しく、俺は口を開いた。


「ラーメン美味かっただろ?」

「うん、初めて行ったけど気に入った。また行くよ。」

⏰:09/02/23 10:54 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#467 [ゆーちん]
「おう、いつでも来てよ。」

「またチャーシューおまけしてくれるかな?」

「マスターの気分によるね。それより千夏に折り入って話があんだけど。」

「何?」

⏰:09/02/23 10:59 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#468 [ゆーちん]
「俺とマスター、それともう一人いたの覚えてる?」

「あぁ…うん。あの背高い人でしょ?」


千夏の様子が少し変わった気がした。


不思議に思いながらも俺は話を続けた。

⏰:09/02/23 11:00 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#469 [ゆーちん]
「矢崎さんって言って俺らより2つ年上なんだ。俺と同じ高校であのラーメン屋の近くに住んでる。」

「そう、なんだ。」

「で、その先輩が、その…千夏を、紹介して欲しいって‥」

「えっ!」

⏰:09/02/23 12:15 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#470 [ゆーちん]
大きな声を出して驚いた千夏の目は、真ん丸と見開いていた。


「どうしたの?」

「いや、あの…実はね?」

「うん。」

「私も心にあの人紹介してってお願いしようと思ってたの。」

⏰:09/02/23 12:16 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#471 [ゆーちん]
そう言って頬が一気に赤くなった千夏は俯いて笑ってた。


「…えぇっ?」


遅れながらも俺も驚きの声を張り上げた。


「千夏、先輩に惚れちゃったの?」

「惚れたって言うか…カッコイイじゃん、矢崎さん。」

⏰:09/02/23 12:17 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#472 [ゆーちん]
こんな奇跡…信じられない。


嬉しいを通り越して、疑惑もんだよ。


こんな事ってあるの?みたいな。


「何かあったら心が取り持ってよね。」

「あぁ…うん。もちろん。」

⏰:09/02/23 12:17 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#473 [ゆーちん]
度肝を抜かれたまま、俺は先輩の連絡先を千夏に教えてあげた。


「千夏から連絡する?」

「恥ずかしいからヤダ。矢崎さんから連絡してくれるの待つよ。」

「じゃあ明日バイトの時にでも先輩に千夏の連絡先教えて、メールでもするように言っとくよ。」

⏰:09/02/23 16:21 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#474 [ゆーちん]
「よろしく!」


喜ぶ千夏の家に到着し、バイバイした。


帰り道もなんだか頭が真っ白のままで、ぼんやりと帰宅した。


「気合い入れて歩け心!」


廊下でぶつかったじいちゃんに叱られたけど、何か気合い入んない。

⏰:09/02/23 16:21 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#475 [ゆーちん]
喜怒哀楽の激しい1日だったから疲れたのかも。


今日は早く寝よ。


明日また先輩に素敵なお知らせをしてあげなきゃいけないから、充電満タンにしとかなきゃね。

⏰:09/02/23 17:28 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#476 [ゆーちん]
「おっはー!」


自分が1番充電満タンになったつもりでフェリーに乗ったのに、俺より充電MAXの奴がいた。


「テンション高いんですね、大輝さん。」

「当たり前よ!今日は彼女との記念日だからさ〜。おデートなんです。」

⏰:09/02/23 17:28 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#477 [ゆーちん]
「へぇー。知らなかった。」

「祝え、心も竜も俺様を祝いやがれ!」


大輝に負けないよう元気な一日を過ごそうと、そのあとはテンション上げてみた。


が、ペース配分失敗らしく学校でエネルギー使いすぎてバイト前には空っぽ状態に近かった。

⏰:09/02/23 17:29 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#478 [ゆーちん]
「凜ちゃぁ〜ん。」

「テンション低。どうしたの?」

「今から家行っていい?」

「いいけど、バイトの時間大丈夫?」

「凜ちゃんに会わないとバイトなんてやってらんないよ。」

「あっそ。まぁ家にいるから勝手に鍵開けて入っておいで。」

⏰:09/02/23 17:29 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#479 [ゆーちん]
携帯電話をポケットに戻し、最後の力を振り絞り凜のマンションまで急いだ。


合い鍵を使い、中に入る。


「凜ちゃーん。」

「早かったね。やけにテンション低かったけど何かあっ‥」

⏰:09/02/23 22:05 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#480 [ゆーちん]
いきなりの充電方法に、凜は嫌がらず助けてくれた。


長く甘いキス。


思わずソファーに倒れ込んでしまったけど、キスは止まない。


「心…」


色んなキスをすると、色んな表情をしてくれる。


そんな凜が可愛くて愛おしくて仕方ない。

⏰:09/02/23 22:06 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#481 [ゆーちん]
あー…やばい。


ヤリたいかも。


バイトまであと30分。


んー…、我慢しよう。


体を起こし、凜に抱き着きながら満タンになったとお礼を言った。


「私はキスだけじゃ満タンにならない。」

⏰:09/02/23 22:11 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#482 [ゆーちん]
どっきーん。


何すか、その色っぽい発言は。


めちゃめちゃ心拍数上がりましたけど!


「まさか凜ちゃん…エッチしたかったとか?」

「自惚れるな、変態!」

⏰:09/02/23 22:12 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#483 [ゆーちん]
俺の腕から抜け出し、冷ややかな笑顔を見せた凜。


そして、キスをくれた。


何だこれ。


最高に可愛いんですけど、僕の彼女ってば。


どっちが変態だよ。


凜ちゃんも知らず知らずのうちに、相当変態になってるよね〜。

⏰:09/02/23 22:12 📱:SH901iC 🆔:VtEpKdxc


#484 [ゆーちん]
ややムラムラ気分を残したまま、バイトの時間になったので凜とバイバイした。


バイト先に到着すると、真っ先に矢崎先輩が駆け寄って来た事に、俺は思わず笑みを浮かべた。


「先輩、お疲れ様でーす。」

⏰:09/02/24 08:12 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#485 [ゆーちん]
「おっ、おう。お疲れ様。江森、あっ、あのさ。ちちち千夏ちゃんに…」


何でこんな動揺してんだ?


思わず吹き出してしまった。


「ギャハハハ!先輩焦りすぎっすよ!」

「そりゃ焦るだろ?で、その千夏ちゃんは?どうなったんだよ!」

⏰:09/02/24 08:13 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#486 [ゆーちん]
正直に教えてあげようか、それともからかってみようか…。


「江森ぃ、そんなに焦らすなよ。」


俺は器用じゃないから、先輩をからかってみるだなんて無理だね。


それに俺、そんなキャラじゃないし。

⏰:09/02/24 08:13 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#487 [ゆーちん]
携帯電話を取出し、アドレス帳から千夏を探した。


そして【千夏】と表示された画面を先輩に見せる。


「千夏も先輩と仲良くなりたいみたいなんで、先輩から連絡してあげてください。」

⏰:09/02/24 08:15 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#488 [ゆーちん]
「…へ?」


何かよくわかってない様子の先輩。


「ほら、早く赤外線の準備してくださいよ。千夏の連絡先知りたくないんっすか?」


やっと理解のできた先輩はパーッと笑顔を咲かせ、自分の携帯電話を取り出した。

⏰:09/02/24 08:15 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#489 [ゆーちん]
赤外線完了。


「先輩から連絡してあげてくださいよ?」

「おぉ、おう。わ、わかってる!」


大丈夫かな、先輩。


「江森、ありがとな!」


笑ってくれた、先輩。


喜ばれると俺まで嬉しくなる。

⏰:09/02/24 08:16 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#490 [ゆーちん]
その日のバイトでの先輩は、とんでもなくご機嫌で常連さんにも『何かいい事あったのか?』とからかわれていたぐらい。


喜ばれる事をすると、自分を褒めたくなるのはなぜなんだろう。


そんな事を思うのは、俺ぐらいなのかな?

⏰:09/02/24 08:16 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#491 [ゆーちん]
毎日が楽しそうな竜や千夏、それに先輩を見ていると、いつの間にか秋が近付いていた。


竜は相変わらず友達以上恋人未満の関係を楽しんでいるらしく、告白する機会を伺っているらしい。

⏰:09/02/24 08:18 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#492 [ゆーちん]
千夏と先輩はもうあと一歩。


お互い好きなのに、どちらも照れてしまい告白できずにいる。


そんなじれったい関係、見ているこっちがウズウズしてしまうんだ。


そんな秋の入り口。


凜の人生も変化しようとしていた。

⏰:09/02/24 08:18 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#493 [ゆーちん]
●○●○●○●

>>2

●○●○●○●

⏰:09/02/24 08:19 📱:SH901iC 🆔:cic0lmnk


#494 [ゆーちん]
○●○●○●○

震える声

○●○●○●○

⏰:09/02/26 18:13 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#495 [ゆーちん]
「冬休みにね両親が来るの。」


凜はマグカップを握りながら呟いた。


「そうなの?よかったね。」


ココアを飲んだ凜の表情は【よかった】とは程遠いものだった。

⏰:09/02/26 18:14 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#496 [ゆーちん]
「そうでもないよ。」

「どうして?」

「今までは海外を飛び回ってたんだけど、来年からはアメリカに留まれるみたいなんだ。」

「へぇ、いいねアメリカ。」


軽い気持ちで聞いていたけど、凜の次の言葉で俺の心臓は大きく波打った。

⏰:09/02/26 18:15 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#497 [ゆーちん]
「私をアメリカに連れて行くって、お父さん張り切ってるんだって。」


…それって、つまり。


「凜ちゃんがアメリカに行っちゃうって事?」

「…かもしれない。」

⏰:09/02/26 18:16 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#498 [ゆーちん]
思わず凜の手を握っていた俺。


「泣きそうなんだけど。」

「フフッ。何で?」

「凜ちゃんいないと生きてけないもん。」


そんな女々しい事を言ってる男なんて、頼りないって思われただろうな。

⏰:09/02/26 18:17 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#499 [ゆーちん]
だけど本当なんだ。


俺は凜がいないと無理だから。


海外なんかに行くだなんて、耐えられない。


「寂しいから行かないで。」

「…その言葉をどうして卒業の時に言ってくんなかったのよ。」

⏰:09/02/26 18:18 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


#500 [ゆーちん]
数ヵ月前の事を思い出し、凜は笑ってた。


あのおかげで、俺は今、寂しいから行かないでと素直に言うって事を学べたんだ。


「あの時はごめん。でも今は…話そらさないで。」

「あぁ、うん。ごめん。」

⏰:09/02/26 18:18 📱:SH901iC 🆔:RwRUDo6M


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