冷たい彼女〔続編〕
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#510 [ゆーちん]
テスト勉強だと理由を作り、俺は凜のマンションに毎日通った。
バイトの時間まで、というタイムリミットのない夕暮れ時、俺は真面目に勉強を教わった。
:09/02/26 20:19 :SH901iC :RwRUDo6M
#511 [ゆーちん]
二人して泣いたあの日から、凜の両親の話には触れなかった。
まだ、どうなるか100%わかった事じゃないし、俺が口を開けばわがままばかり言ってしまうだろうから。
:09/02/26 20:23 :SH901iC :RwRUDo6M
#512 [ゆーちん]
行かないで、と言ってもまだわからない。
前の時と同じだけど、気持ちを伝える事で凜は安心してくれる。
だから正直に言った。
でも今回ばかりは…まだわからないんだ。
凜の未来にはアメリカが待っているのかもしれないんだ。
:09/02/26 20:27 :SH901iC :RwRUDo6M
#513 [ゆーちん]
テスト勉強と名付けた口実で、マンションに転がり込んだ4日目。
俺は寂しさや不安などが限界を迎え、凜を抱いた。
キスを求める俺に、勉強しろと怒った凜も、最後は受け入れてくれた。
:09/02/26 20:28 :SH901iC :RwRUDo6M
#514 [ゆーちん]
キスするたびに、不安になった。
白い肌に指が触れるたびに、寂しくなった。
凜の声が零れるたびに、時間が止まれって願った。
このまま一緒にいたいだけなのに、神様はずるすぎる。
:09/02/26 20:36 :SH901iC :RwRUDo6M
#515 [ゆーちん]
そんなテスト期間が過ぎ、結果発表を迎えた。
「んー、何とかギリギリセーフってとこかな。」
担任の言葉に安心したのもつかの間。
油断するなと念を押された。
:09/02/26 20:37 :SH901iC :RwRUDo6M
#516 [ゆーちん]
「凜ちゃんのおかげだよ。ありがと!」
「あと一歩のところで誘惑に負けないで頑張れば、油断するなって叱られなかったのに。」
まぁ、そうだよね。
でも、欲望に勝てず、凜を抱いた事を除けば結構頑張ったよな、俺。
:09/02/26 20:37 :SH901iC :RwRUDo6M
#517 [ゆーちん]
バイトを休ませてもらったおかげも大いに関わっている。
いつもならバイトをしている時間に、俺は凜に勉強を教えてもらってたんだから。
【しょうゆ】や【とんこつ】じゃなく、【x】や【y】を書いていた自分がちょっと歯痒かった。
:09/02/26 20:42 :SH901iC :RwRUDo6M
#518 [ゆーちん]
周りのみんなのおかげで頑張れた。
だから次も頑張らないと。
ご褒美のキスは自分からねだった。
「私さ、最近心に甘いような気がするの。」
「気のせいだよ。」
:09/02/26 20:44 :SH901iC :RwRUDo6M
#519 [ゆーちん]
そう言って長く甘いキスをした。
気のせいなんかじゃないんだ。
凜は、確実に俺に優しくなってきている。
時々、甘えすぎる凜を見て思う。
凜ってこんな子だっけ?って。
複雑だけど、こればっかりはやっぱ嬉しいもんだよ。
:09/02/26 20:45 :SH901iC :RwRUDo6M
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