冷たい彼女〔続編〕
最新 最初 🆕
#525 [ゆーちん]
切なげな顔をする凜に言った。


「待ってるから。」


凜の顔はパッと明るくなった。


俺の一言なんかで。


「…いいの?」

「うん。夏と冬に帰って来てくれんなら俺大丈夫だから。」

「…本当に?」

⏰:09/02/27 23:20 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#526 [ゆーちん]
「俺には凜ちゃんしかいないから。」


今も不思議に思う。


凜みたいな美人で素敵な女の子が俺を好いていてくれてるって事。


嬉しいし自惚れちゃうし幸せだし…だけど疑問も多くて。


俺が彼氏でいいの?とかね。

⏰:09/02/27 23:21 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#527 [ゆーちん]
「よかった。嬉しい。別れようって言われるかもって覚悟してたんだ。」

「何の覚悟だよ。別れようなんて死んでも言わないし。」

「…ん。」


笑ってた凜。


だけど目元は潤んでた。

⏰:09/02/27 23:22 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#528 [ゆーちん]
俺は見て見ぬフリをして、凜にキスした。


目を閉じれば、泣いたってわかんないから。


凜は今、泣いてる?


俺は今、泣いてるよ。


キスが終わって目を開けると、きっと凜にまた泣いてる、って笑われるんだろうな。

⏰:09/02/27 23:23 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#529 [ゆーちん]
嬉しさとか寂しさとか不安、疑問、誓い、愛しさ…そんな全てが入り混ざったキスだった。


一生のさよならじゃないし、遠距離恋愛する自信だってある。


それなのに、なんでこんなに泣けて来るんだろう。

⏰:09/02/27 23:24 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#530 [ゆーちん]
数日後。


「いらっしゃ…あ、剛さん。佐奈ちゃんも。」


バイト先に愛しの剛さんと腐れ縁の佐奈が来てくれた。


「心くん久しぶり〜。俺、塩ラーメンね。」

「はい、佐奈ちゃんは何にする?」

⏰:09/02/27 23:37 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#531 [ゆーちん]
「心の本音。」


佐奈の声は俺の心臓に突き刺さった。


「へ?」

「あんたの本音を注文します。だから早く聞かせてくださーい。」


凜の事だろうか…


うん、きっとそうだ。

⏰:09/02/27 23:37 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#532 [ゆーちん]
「バイト終わりに電話するよ。」

「…そ、わかった。じゃあ変わりに味噌ラーメンね、私。」

「…了解。」


上手く笑えない俺に、剛さんは優しく微笑んでくれた。

⏰:09/02/27 23:43 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#533 [ゆーちん]
剛さんも知ってるんだ、凜の事。


俺の本音なんて聞かれても…別にない。


凜がアメリカで両親と暮らせる事はいい事なんだし、たまに会えるんだし、いずれ戻って来るんだし…


だから…

⏰:09/02/27 23:44 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


#534 [ゆーちん]
バイト終わりに電話すると言っときながら、結局佐奈から連絡をもらった。


「バイト終わった?」

「うん、さっきは食べ来てくれてありがとね。」

「あんた今から剛んち来て…って場所知らないか。迎え行くからラーメン屋で待ってて。」

⏰:09/02/27 23:46 📱:SH901iC 🆔:EBwlc3dk


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194