冷たい彼女〔続編〕
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#537 [ゆーちん]
剛さんは黙って煙草を吸っていた。
「嫌じゃないよ。両親と暮らせるんだからイイ事だよ。」
「遠恋できんの?」
「できるよ。自信あるもん。メールや電話だってマメに取れば寂しくない。」
:09/02/27 23:47
:SH901iC
:EBwlc3dk
#538 [ゆーちん]
「他に好きな女できたらどうすんの?」
「それはありえないから。」
「凜ちゃんが向こうで違う男に惚れたら?」
「俺に魅力がなかったんだよ。でももし本当にそうなったら絶対諦めない。俺、凜ちゃんしかいないもん。」
:09/02/27 23:48
:SH901iC
:EBwlc3dk
#539 [ゆーちん]
照れも恥じらいもなかった。
ただ本音を答えるだけ。
なのになぜ苦しいのかな。
佐奈に質問され、答えるたびに泣きそうになる。
何が引っ掛かってんだろ。
:09/02/27 23:48
:SH901iC
:EBwlc3dk
#540 [ゆーちん]
「あのさ、心くん。」
ずっと黙ってた剛さんが口を開いた。
「余計なお世話かもしんないけどパーティーしない?凜ちゃんの送別会。場所なら俺が用意するから。」
:09/02/28 12:14
:SH901iC
:ZoVblPx.
#541 [ゆーちん]
「送別会?」
「うん。せっかくだから派手に騒いで笑顔で送り出してやった方がいいんじゃねぇ?」
「笑顔で…」
「俺が今、勝手に思い付いた案だから、迷惑なら遠慮せずに断ってくれていいよ。」
:09/02/28 12:15
:SH901iC
:ZoVblPx.
#542 [ゆーちん]
「いいじゃん。やろうよ。で、そのパーティーで心、誓え。」
「誓えって何を?」
「みんなの前で宣言すんだよ。凜ちゃん以外の女は興味ないって。凜ちゃん嬉しいだろうし、あんただってたぶんケジメ付けれんでしょ。」
:09/02/28 12:18
:SH901iC
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#543 [ゆーちん]
それだ、って叫びたくなった。
ずっと引っ掛かってた何かが取れる気がした。
笑って凜を送り出してあげれそうな気がした。
「喜んでくれるかな?」
ウジウジしていた俺に、きっと佐奈はイライラしていたんだと思う。
:09/02/28 12:19
:SH901iC
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#544 [ゆーちん]
そんな俺に一問一答してくれて、自分の気持ちと向き合わせてくれた。
納得したのかしてないのかはわかんないけど佐奈の表情は、さっきより晴れていた。
「当たり前じゃん。ね、やろうよ。」
:09/02/28 12:21
:SH901iC
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#545 [ゆーちん]
そんなこんなでパーティー決定。
ちょっと落ち込みぎみだった気分も、少しはマシかも。
パーティーに向けての準備も楽しかったし、剛さんと会話するのも刺激的で気分も上がる。
:09/02/28 12:21
:SH901iC
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#546 [ゆーちん]
日時は凜がアメリカに経つ2日前の夕方に決まり、地元の奴らに声をかけて準備も手伝ってもらった。
竜や大輝はもちろん、島の同級生は全員に声かけた。
凜の高校の友達は千夏や澪に頼んで声をかけてもらう。
:09/02/28 12:23
:SH901iC
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