冷たい彼女〔続編〕
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#585 [ゆーちん]
「最初に時間ちょうだいって言ったけどもう最後だね。」
バイトで遅れていた剛さんが、残念そうに笑った。
「いいじゃないですか。最初でも最後でも。けじめ付けるんでしょ?俺も、付けたいんです。」
:09/03/01 10:27
:SH901iC
:JjL1vwsA
#586 [ゆーちん]
「だったら先に心くんがどうぞ。主役の彼氏のが優先だよ。」
「えっ…いいんですか?」
「もちろん。」
てなわけで、いっちょけじめってもんを付けさせていただきます。
:09/03/01 10:28
:SH901iC
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#587 [ゆーちん]
マイクを持って前に立つと、たくさんの声援が贈られた。
「えーっと、ちょっと彼氏らしくカッコいい事してもいいですか?」
笑い声とか野次が飛んだ。
「熱い声援どーも。それじゃあ俺なりの凛ちゃんへのけじめっての付けるからね。」
:09/03/01 10:28
:SH901iC
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#588 [ゆーちん]
みんなが何だ何だと騒ぐ中、俺はポケットから取り出してもう一度マイクに向かった。
「凛ちゃん。俺、絶対他の女の子に目移りなんかしないから。凛ちゃんいないと俺は無理。ずーっと好き。ていうか愛してる。」
:09/03/01 10:29
:SH901iC
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#589 [ゆーちん]
凛は口に手を当て、驚いていた。
「一生杉浦凛ちゃんラブだから!…どう?こんな大勢が証人だから浮気なんか絶対できないよ。つーか、しないけどね。」
:09/03/01 10:30
:SH901iC
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#590 [ゆーちん]
「いいぞー、心!」
「江森カッコいい〜。」
俺はマイクから離れ、凛のそばに歩み寄った。
「言葉だったら忘れちゃうかもだけど、形にしてなら忘れないでしょ?無くさないでね。」
:09/03/01 10:30
:SH901iC
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#591 [ゆーちん]
左手の薬指に愛してるをはめた。
「まじ、キザ。恥ずかしくない?」
「別に?凛ちゃんを愛してる事は恥ずかしいだなんて思わないから。」
凛が笑ったから俺も笑った。
キスしたかったけど、それは我慢した。
だって、あんな可愛い凛の姿、他の奴らに見せたくないもん。
:09/03/01 10:35
:SH901iC
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#592 [ゆーちん]
場内が騒ぎ立つ中、マイクから次に響いたのは、このパーティーを主催してくれた俺の尊敬する人だ。
「どうも〜、みなさん盛り上がってる中悪いんですけど、俺も心くん凛ちゃんのラブラブな波に乗っちゃいたいと思いまーす。」
:09/03/01 10:35
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#593 [ゆーちん]
会場は高校生だらけなだけに、剛さんはちょっと遠慮がちだった。
まぁでも佐奈にいたっては遠慮の【え】の字もなかったけどね。
そんな佐奈の彼氏である剛さんが、けじめを付けるんだ。
:09/03/01 10:36
:SH901iC
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#594 [ゆーちん]
緊張と不安と…それから楽しみと。
「心くんカッコよかったねぇ。だから俺もカッコいい事しちゃおっかなぁって。しちゃってもいいっすか?」
会場はもちろん『いいとも〜。』と響き渡る。
「えっと、俺は付き合ってかなり長い彼女がいます。俺はその彼女が好きだし目移りなんかしない。でもその彼女はすぐに俺が浮気するって疑うんだ。」
:09/03/01 10:37
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