冷たい彼女〔続編〕
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#590 [ゆーちん]
「いいぞー、心!」

「江森カッコいい〜。」


俺はマイクから離れ、凛のそばに歩み寄った。


「言葉だったら忘れちゃうかもだけど、形にしてなら忘れないでしょ?無くさないでね。」

⏰:09/03/01 10:30 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#591 [ゆーちん]
左手の薬指に愛してるをはめた。


「まじ、キザ。恥ずかしくない?」

「別に?凛ちゃんを愛してる事は恥ずかしいだなんて思わないから。」


凛が笑ったから俺も笑った。


キスしたかったけど、それは我慢した。


だって、あんな可愛い凛の姿、他の奴らに見せたくないもん。

⏰:09/03/01 10:35 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#592 [ゆーちん]
場内が騒ぎ立つ中、マイクから次に響いたのは、このパーティーを主催してくれた俺の尊敬する人だ。


「どうも〜、みなさん盛り上がってる中悪いんですけど、俺も心くん凛ちゃんのラブラブな波に乗っちゃいたいと思いまーす。」

⏰:09/03/01 10:35 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#593 [ゆーちん]
会場は高校生だらけなだけに、剛さんはちょっと遠慮がちだった。


まぁでも佐奈にいたっては遠慮の【え】の字もなかったけどね。


そんな佐奈の彼氏である剛さんが、けじめを付けるんだ。

⏰:09/03/01 10:36 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#594 [ゆーちん]
緊張と不安と…それから楽しみと。


「心くんカッコよかったねぇ。だから俺もカッコいい事しちゃおっかなぁって。しちゃってもいいっすか?」


会場はもちろん『いいとも〜。』と響き渡る。


「えっと、俺は付き合ってかなり長い彼女がいます。俺はその彼女が好きだし目移りなんかしない。でもその彼女はすぐに俺が浮気するって疑うんだ。」

⏰:09/03/01 10:37 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#595 [ゆーちん]
騒がしかった場内が静まる。


「俺は絶対浮気なんかしないのに、疑ってくるってことは信用されてないんだなって考えたわけ。だから、信用してもらいたく今日この場をちょっと借ります。」


剛さんの低い声は佐奈に向けられた。


「難しい言葉とかよく知んねぇし佐奈もわかんないだろうから簡単に言うわ。あのな、佐奈。俺と結婚しよう。」

⏰:09/03/01 10:38 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#596 [ゆーちん]
キャーとかヒューとかおだての声が湧いた。


俺はきっとニヤけてただろう。


なんとなくわかってたけどプロポーズなんて、こりゃまたビックリ。


だけど純粋に嬉しかった。

⏰:09/03/01 10:38 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#597 [ゆーちん]
自分がプロポーズされた気分。


カッコいい、と誰かが甘い声を漏らしていた。


「心くんの真似になっちゃうけど、みんなが証人。俺は佐奈だけだから。浮気なんてするわけないんだから。」

⏰:09/03/01 10:39 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#598 [ゆーちん]
俺みたく剛さんもマイクの前から佐奈のところに移動した。


俺より様になってて、どんなシチュエーションでもカッコいい剛さんに憧れる。


佐奈は、泣いてた。

⏰:09/03/01 10:40 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#599 [ゆーちん]
「こんなガキんちょの前でプロポーズするなバカぁ。」

「あはっ。ごめんね。俺せっかちだから。」


全く可愛げのない泣き方。


ウワーンって、自分が一番ガキんちょなのに気付いてないのかな。


剛さんは佐奈に指輪をはめた。

⏰:09/03/01 10:41 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


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