冷たい彼女〔続編〕
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#601 [ゆーちん]
「佐奈ちゃぁん、よがっだねぇ。」

「香奈ぁ!」


姉妹揃って大泣きしてた。


なんか笑えた。


会場は幸せオーラが溢れてた。

⏰:09/03/01 10:42 📱:SH901iC 🆔:JjL1vwsA


#602 [ゆーちん]
●○●○●○●

>>2

●○●○●○●

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#603 [ゆーちん]
○●○●○●○

デート

○●○●○●○

⏰:09/03/03 13:18 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#604 [ゆーちん]
「うわぁー!」

「ちょっ、バカ!押すな!」

「ギャハハハ!」


お酒も飲んでないのに、何このテンション。


最高に楽しい。


パーティー終わりに、いつもの5人プラス、剛さんと佐奈で公園に来た。


寒い中、滑り台の付いたアスレチックで大騒ぎして、中学の頃に戻ったみたいだ。

⏰:09/03/03 13:19 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#605 [ゆーちん]
凛と剛さんははしゃぐキャラじゃないらしく、ベンチに座って笑いながら俺たちのバカ騒ぎを見ていた。


「バカ心、こらっ!押すなってば。」

「うおー、落ちる〜。」

⏰:09/03/03 13:20 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#606 [ゆーちん]
寒さなんか忘れてた。


子供に戻ったみたいに楽しかった。


「滑り台なんてもう滑る事ないって思ってた。」


佐奈が言った。


共感した。


夜中に、友達が一緒だから…こいつらだからハメ外して騒げるんだ。

⏰:09/03/03 13:20 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#607 [ゆーちん]
「まだ帰りたくなーい。」

「わがまま言うな。みんなフェリーの時間あるんだから。」

「みんなって…男ばっかじゃん。野宿しろ、野宿。」


これには共感できませーん。


佐奈、言う事めちゃくちゃ。

⏰:09/03/03 13:21 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#608 [ゆーちん]
でも、それがまた面白かったり心地よかったりするんだよね。


「じゃあ今日は解散。」

「うん、また集まろ。」

「んじゃまた明後日ね。」


明後日、このメンバーで凜を空港まで見送る事になっている。

⏰:09/03/03 13:23 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#609 [ゆーちん]
「凜ちゃん、俺とは明日ねっ。」


俺は例外。


明日も会えんの。


でも明日が最後のデート。


高校1年生としての最後のデート。


次にデートする時は高校2年の夏だからね…たぶん。

⏰:09/03/03 13:24 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#610 [ゆーちん]
香奈と凜は佐奈に送ってもらい、俺たち3人は剛さんにフェリー乗り場まで送ってもらった。


「今日は本当ありがとうございました。」

「ううん、こっちこそありがと。」

「剛さんマジでカッコイイっす!」

「お前らも後に続け。」

⏰:09/03/03 13:25 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#611 [ゆーちん]
どうやら大輝も竜も剛さんに惚れちゃった系?


剛さんは渡さないぞー。


「また明後日ね。俺の車で空港まで行くから、ここで待ってて。迎え行くよ。」

「はい、わかりました!」

「あざっす!」

⏰:09/03/03 13:25 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#612 [ゆーちん]
剛さんとさよならし、フェリーに乗ると大輝と竜に褒められた。


「お前みたいに素直になるわ、俺。」


竜が言った。


「告んの?」

「…ん、たぶん。」

「剛さん言ってたじゃん。後に続けって。頑張れよ。」

⏰:09/03/03 13:26 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#613 [ゆーちん]
竜が笑った。


照れてた。


うまくいけってココロから願ってやった。


「なぁ心。」


大輝がいつになく静かな声で名前を呼んだ。


「ん?」

⏰:09/03/03 13:27 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#614 [ゆーちん]
「寂しくないの?不安になんないの?」

「…寂しいよ、不安だよ。」

「平気なの?」

「平気じゃない。でもか寂しさとか不安も引っくるめて、アメリカいってらっしゃいって今なら送り出せる気がすんの。」

⏰:09/03/03 13:28 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#615 [ゆーちん]
「フッ、何それ。よくわかんねぇぞ。」


竜が笑った。


「だな。」


大輝も笑った。


「お前らにわかってもらわなくても凜ちゃんにわかっててもらえればいいし。」


俺も笑った。

⏰:09/03/03 13:28 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#616 [ゆーちん]
そんな送別会の翌日、朝から凜のマンションに行くと部屋はからっぽだった。


「何か…家具がないと余計に広く感じるね。」

「そう?」

「荷物はもうアメリカ送ったの?」

「うん。」

⏰:09/03/03 13:29 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#617 [ゆーちん]
最後のデートくらい笑っていたかったのに、なぜか初っ端から凜はモジモジとぎこちない。


「どしたの?体調不良?昨日騒ぎすぎたとか?」

「…すっごく恥ずかしいお願いしてもいい?」

「何?」

「心がはめて。」

⏰:09/03/03 13:30 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#618 [ゆーちん]
そう言って差し出したのは昨日俺があげた指輪だった。


「これから毎日は自分でつけてかなきゃじゃん。でも心がいる時は心がはめて欲しいの。」

「いいよ、お安い御用だね。」

⏰:09/03/03 13:31 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#619 [ゆーちん]
指輪を手に取り、昨日みたく凜の細い指にはめてあげた。


「安物だけど愛たっぷりだからねぇ。」

「ん。それから…」

「何?」

「あーっ…やっぱ恥ずかしい。」

「何、気になるじゃん。」

⏰:09/03/03 13:32 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#620 [ゆーちん]
凜は俯きながら小声で言った。


「…やりたい。」

「え?」

「…心と…エッチし‥」


可愛くて愛しくていじらしくて、キスしながら押し倒してやった。


凜が俺を求めてくれて嬉しかった。

⏰:09/03/03 13:33 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#621 [ゆーちん]
最後のデートで最後のSEXだなんて事になると、なんか縁起悪いかなって思ってたけど…そんなの関係ないや。


愛してる人と愛し合うのに理由なんていらない。

⏰:09/03/03 13:33 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#622 [ゆーちん]
「凜ちゃん、好き。」

「うん…私も。」

「俺のだから。」

「うん。」

「金髪野郎なんかに負けないし。」

「アハハッ。」


しんみりしたくないから、楽しくした。


笑えたし、喜べたし、幸せだったし…そんなSEXだった。

⏰:09/03/03 13:34 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#623 [ゆーちん]
「このベットともお別れかぁ。」

「持ってかないの?」

「うん、これは置いてく。」


布団の中でゴロゴロするのって何でこんな気持ち良いんだろう。

⏰:09/03/03 13:35 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#624 [ゆーちん]
「寝ちゃいそう。」


凜が甘ったれた声を出した。


「寝よっか。」

「ダメだよ、せっかくのデートなのに。」

「こうやって凜ちゃんと布団の中でイチャイチャしてるのもデートの一種だと俺は思ってんだけど。」

⏰:09/03/03 13:35 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#625 [ゆーちん]
『やっぱり変態。』といつもの調子の凜は、俺にうんと長いキスをくれた。


わざとチュッて音鳴らすもんだから妙に照れちゃったじゃねぇか、こんにゃろう。


「しばらくキスできないと思うとずっと、くっつけていたくなる。」

⏰:09/03/03 13:37 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#626 [ゆーちん]
「あらら?俺の変態病、移っちゃった?」

「そうみたい…」


唇痛くなるほど何度も何度も何度もキスした。


で、またヤッた。


そんな風にイチャイチャしてると昼を回っていた。

⏰:09/03/03 13:37 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#627 [ゆーちん]
「心、あのね。」

「んー?」

「昨日嬉しかったよ。」

「そ?そう言ってもらえて俺も嬉しい。」

「あの言葉も、この指輪も私の宝物だ。私、正直な話ね…自然消滅とかするのかもって思ってたんだ。」

⏰:09/03/03 13:38 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#628 [ゆーちん]
肩を抱き寄せ、もたれながら凜は話を続けた。


「子供の恋愛程度で私たちは終わっちゃうのかと思ったんだけど、そうじゃなかった。心とずっと一緒にいられるんだって確信できた。」

⏰:09/03/03 13:38 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#629 [ゆーちん]
凜の髪はサラサラで、安心できる手触り。


「あんな大勢の前で恥ずかしい事言っちゃってさ…私は幸せ者だね。心の事、信じてるからね。」


俺の腹回りをギュッと抱きしめてきた凜が愛おしい。

⏰:09/03/03 13:39 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#630 [ゆーちん]
「昨日も言ったけど俺、凜ちゃんいないと無理なんだ。だからずっと待ってるよ。」

「私も。心じゃないと無理。待っててね。約束だから。」

「約束する。」


今日の凜はなんだかとても素直で健気で可愛くて甘えん坊で。

⏰:09/03/03 13:40 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#631 [ゆーちん]
「ねぇ。」

「ん?」

「愛してる。」

「俺も愛してるよ。」


誓いのキスは、凜の涙の味がした。

⏰:09/03/03 13:41 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#632 [ゆーちん]
●○●○●○●

>>2

●○●○●○●

⏰:09/03/03 13:41 📱:SH901iC 🆔:OEIUmAW2


#633 [ゆーちん]
○●○●○●○

ラブレター

○●○●○●○

⏰:09/03/04 21:57 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#634 [ゆーちん]
凜ちゃんへ。


元気?


風邪ひいてない?


お腹痛くない?


金髪野郎にそそのかされてない?


俺は元気です。


だってバイトの時給が上がったんだもん。


超嬉しい〜。

⏰:09/03/04 21:58 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#635 [ゆーちん]
「何書いてんの?」


竜が覗き込んだ。


「ラブレター。見ないでよ。」

「見られて困るなら教室で書くな。」


ニヒッって笑った俺たちは、高校2年生。


「俺も書こっかな。」


そう言って竜は新品の便せんに、スラスラと文字を書いてく。


ものの数十秒で完成したラブレターは、字が泳いでいた。

⏰:09/03/04 21:59 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#636 [ゆーちん]
「きったねぇ字。」

「心も人のこと言えねぇぞ。」


竜のラブレターにはこう書いてあった。


【俺は元気。だから凛ちゃんも元気だろうね。この前、心のバイト先に彼女とラーメン食い行ったんだ。そしたらあいつ、客の姉ちゃんにデレデレだったから殴っといたよ。じゃっ。竜より。】

⏰:09/03/04 22:01 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#637 [ゆーちん]
なんだこれ。


どこがラブレターなんだっつうの。


「デレデレなんかしてないし。」

「いーや、谷間ばっか見てた。」

「誤解されるような事書かないでよね。」

「それより、もうすぐだな。一時帰国ってやつ。」

⏰:09/03/04 22:02 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#638 [ゆーちん]
待ちこがれた夏が来る。


凛が日本に帰ってくるんだ。


そりゃあたまらなく嬉しくて、楽しみで。


知らないお姉さんにデレデレしてる暇なんかないんだ。

⏰:09/03/04 22:03 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#639 [ゆーちん]
竜の手紙も同封するけど、俺デレデレなんかしてないからね。


本当だよ?


それじゃあ、また夏休みに。


心より。


I Love You

⏰:09/03/04 22:04 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


#640 [ゆーちん]
放課後。


今日はバイトの前に寄るところがあった。


「こにゃにゃちわん。」

「出た、バカ心。」

「出たって何だよ。佐奈ちゃんが呼び出したんでしょ?」


剛さんの家には、ここんとこ毎日来ている。


って言ってもほとんど佐奈から呼び出されて、強制で来てるだけなんだけどね。

⏰:09/03/04 22:05 📱:SH901iC 🆔:ulwxVi1I


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