漆黒の夜に君と。[BL]
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#491 [ちか]
「‥‥‥‥‥‥ぷっ、あははは!!!」

「な、なにが可笑しいんだよ?!?!笑うなっ!!//」

「や、だって‥‥ぷっ」

「笑うなっつってんだろーが!!!!」


だって‥だってさあ、


「お、お前筋金入りのブラコンじゃん、あはは!!」

⏰:09/03/08 23:10 📱:P906i 🆔:tngQJOh2


#492 [ちか]
「はぁ?!?!」

「だって、兄貴の立場のためにわざわざ性格変えて…、しかも昨日抱きついてたし…どう考えてもブラコンじゃん!!」

「意味わかんねーし!!
俺はただ兄貴が好きなだけだ!!(誤解を招く言動)」

「それをブラコンっつーんだよ!!」

「うるせー馬鹿!!!!」


繰り広げられる大喧嘩。
この時、幸い誰もここら辺を通ってなかったからコイツのキャラは守られたものの、普通じゃこの時点でバレバレだったと思う。

⏰:09/03/08 23:31 📱:P906i 🆔:tngQJOh2


#493 [ちか]
しかし一歩教室に入ればコイツはやっぱり豹変した。


俺に向けた刺々しい表情は何処へ行ったのやら、爽やかで屈託の無い笑顔でクラスに溶けこんでいく。


いつの間にか俺は放ったらかしだ。

⏰:09/03/09 16:52 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#494 [ちか]
「おっ、転校生もう馴染んでんじゃん。」

「あ、透。」

俺の頭に手を乗せて向けられれる優しい笑顔。

「…俺はこっちの笑顔の方が好きだな。」

「は?」

「いや、こっちの話!」

何故だろう。
アイツの作る笑顔が、寂しげに見えるのは。

⏰:09/03/09 17:55 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#495 [ちか]
しかし、遺伝子と言うのは恐いものだ。

さすが恭弥の弟、とでも言おうか。


1限目から5限目の授業

優里に答えられない問題は無かった。
金髪にピアスと言う、どう見ても馬鹿そうな見た目とは裏腹にアイツはなんでも出来る、言わば天才。

⏰:09/03/09 18:04 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#496 [ちか]
6限目の体育でもその天才ぶりは発揮され、俺を筆頭にクラスの男子全員がアイツの運動神経の良さに脱帽した。


アレか?
転校生=イケメンで頭良くて運動神経抜群
って言うマンガにでも出てきそうな王子様キャラを、アイツは格率しようとしてるのか?

でも俺は知っている。
コイツが究極のブラコンだと言うことを‥‥‥

⏰:09/03/09 18:13 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#497 [ちか]
「はあぁ?!
2人で帰れ?!?!」

俺達以外誰も居ない放課後の教室に、優里の声が響き渡る。

「いちいちデカい声出すなよ、うるさいなあ。」

「なっなんで、兄貴は?!」

「委員会と資料がどうのこうのって。
遅くなりそうだから、先に2人で帰れってさ。」

⏰:09/03/09 18:19 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#498 [ちか]
「あからさまに嫌な顔すんのやめろよな。」

ブラコンにとって、兄貴も居ないのに俺と2人で帰ると言う事は相当な苦痛らしい。

「何が悲しくててめえなんかと帰らなきゃなんねーんだよ!!俺は1人で帰るからいい!!」

俺だって出来る事ならそうしたいっつーの。

ただアイツが‥‥―――

⏰:09/03/09 18:30 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#499 [ちか]
――――‥‥20分前


「え?!?!2人?!?!」

2人で帰ってくれと言われた時、案の定、俺も最強に嫌な顔を恭弥に向けた。

「ごめんね。委員会とその資料の整理で遅くなりそうなんだ。」

「えー…。」

⏰:09/03/09 18:35 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


#500 [ちか]
「優里はひねくれてるけど、根はいい子なんだよ。口は悪いけど…仲良くしてやってよ。ね?」

恭弥はそう言って、眉を寄せて苦く微笑んだ。

なんでそんな顔するんだよ。
そんな顔されたら、俺…


「…………わかったよ…」

そう言うしか無いじゃんか。

⏰:09/03/09 18:43 📱:P906i 🆔:QJ4p4rAQ


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