漆黒の夜に君と。[BL]
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#125 [ちか]
今は会いたくない。
そう思いながら俺は机に顔を伏せた。
「はぁ・・」
口からは自然にため息が
零れる。
:09/02/04 17:50 :P906i :2CiSMaGI
#126 [ちか]
「帰んねーの?」
透が俺の顔を覗きこむようにして聞いた。
「ん、あ..いや帰るけど。」
帰るけど・・――、
どっちに帰ろうか。
:09/02/04 17:56 :P906i :2CiSMaGI
#127 [ちか]
「んじゃ、行くぞ。」
透はそう言って優しく笑うと、俺の頭をポンポンと叩いた。
きっと心配してるんだろう。
コイツ、昔っから俺が落ち込んでる時そうするから。
:09/02/04 18:01 :P906i :2CiSMaGI
#128 [ちか]
俺は思い腰を上げ、透と教室を出た。
「なあ、透ー。」
「なんだよ?」
「今日さ、お前ん家に泊めてくれない?」
「別にいいけど・・、なんで急に?」
「んー、今日は帰りたくないって言うか・・」
「ふーん。」
:09/02/04 18:26 :P906i :2CiSMaGI
#129 [ちか]
靴を履き替えて校門に向かった。
アイツの家に帰らなくて済む。
アイツに会わなくて済む。
そう思うと、少し気持ちが軽くなった。
しかしそんな時も束の間、俺の足は校門の前で止まった。
:09/02/04 18:36 :P906i :2CiSMaGI
#130 [ちか]
`
「遅い。」
ジャリ..と砂を鳴らして、
不機嫌そうに俺を見つめそう言うのは
俺が今一番会いたくない人。
:09/02/04 18:46 :P906i :2CiSMaGI
#131 [ちか]
なんでアイツが?!
もしかして待ってた?!
いきなりの出来事に俺は動揺を隠しきれず、言葉に詰まった。
「何分待ったと思ってるの?」
いつからかけていたのか、眼鏡をかけた顔がやけに色っぽい。
:09/02/04 21:42 :P906i :2CiSMaGI
#132 [ちか]
>>128訂正
思い腰
└→×
重い腰
└→○
すいません><
:09/02/04 21:44 :P906i :2CiSMaGI
#133 [ちか]
なんで怒ってんの?!
て言うか、待ってくれなんて頼んだ覚えはない!!
だいたいさっきまで無視だったくせに!!
言いたい事がありすぎて、余計に俺は言葉を詰まらせた。
「・・・君は?」
恭弥の視線が俺から隣へと移った。
:09/02/04 21:53 :P906i :2CiSMaGI
#134 [ちか]
「蓮見・・透って言います。」
透の声がやけに低くて、俺はチラリと横目で透を見た。
「ふうん・・。」
そう言って恭弥は上から下、下からまた上へと透を舐めるように見た。
2人の間に淀んだ空気が流れているような気がするのは、俺の勘違いだろうか・・
:09/02/04 21:59 :P906i :2CiSMaGI
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