漆黒の夜に君と。[BL]
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#240 [ちか]
サッパリした気分でそこから出ると、綺麗折り畳まれた制服の隣にまたシワ一つない新品のシャツがあって、やっぱり少し着心地が悪かった。
ベッドの方に戻ると、ピシッと制服に身を包んだ恭弥が居た。
こう見ると、やっぱ生徒会長だなあって思う。
:09/02/11 20:38 :P906i :D4KC0L06
#241 [ちか]
ピシッと制服を纏った恭弥からは、昨日や今朝のような変態っぽさを微塵(ミジン)も感じさせなかった。
「詐欺だ…。」
「え?」
「いや、なんでもない!!」
「?」
いけない、思ったことがつい口に出てしまった。
俺はヘラヘラと笑ってごまかした。
:09/02/11 20:50 :P906i :D4KC0L06
#242 [ちか]
その後、朝食を食べに1階へと降りた。
慣れない家に、恭弥の後ろをちょこちょこと間をあけながら歩く俺。
俺達が一つの部屋の前に立つと、メイドの人2人が「おはようございます。」と頭を下げて扉を開けてくれた。
:09/02/11 21:00 :P906i :D4KC0L06
#243 [ちか]
中に入ると、たくさんのメイドさん達がズラリと並んでいて、テーブルには朝食とは思えないほど豪華な料理が所狭しと並んでいた。
「恭弥様、冥様、今日の朝食はイタリア産の‥」
と、朝食のメニューについて語り出すシェフ。
聞いた事のない料理の名前やら何やらで、俺の頭は朝から少し混乱気味だ。
:09/02/11 21:16 :P906i :D4KC0L06
#244 [ちか]
しかし味は超うまい。
俺はその美味さに一人黙々と料理にがっついた。
なにしろ一人暮らしの間、遅刻魔だった俺は久しぶりにまともな朝食だったからな。
……いや、『まともな』ってのは撤回しよう。
:09/02/11 21:21 :P906i :D4KC0L06
#245 [ちか]
「そんなに美味しい?」
両頬をリスみたいに膨らまして料理を頬張る俺に、頬杖をつきながら尋ねてきた。
「うん、最高っ!」
「じゃあ、あげるよ。」
そう言って恭弥は自分の分を俺によこした。
:09/02/11 21:40 :P906i :D4KC0L06
#246 [ちか]
「もう、僕お腹いっぱいだから。」
ニコニコしながら俺にそう言う恭弥。
「お腹いっぱいって…」
よこされた皿に目をやると、初めに運ばれてきた時と同じと言ってもいいほど残っていた。
:09/02/11 21:48 :P906i :D4KC0L06
#247 [ちか]
「それに、冥見てる方が楽しいしね。」
そう言って俺の口の端についたソースを指でとってペロッと舐めた。
「あ、また赤くなった。」
クスッと笑うコイツと
赤面する俺。
めちゃくちゃ悔しい。
またコイツのペースだ…
:09/02/11 21:54 :P906i :D4KC0L06
#248 [ちか]
「いらないっ!!///」
「クスッ、可愛い♪」
「からかうなっ!!!!!」
「だって可愛いもん。」
「・・・・。(怒)」
あ゙〜〜〜っ!!!!
もうやだ!!!!
コイツもコイツのペースに流される俺もいやだ…。
:09/02/11 22:18 :P906i :D4KC0L06
#249 [ちか]
良く考えろ俺…
一昨日から今まで何回こう言うやり取りをした?!
いい加減大人になれ俺…
流されるな、
流されるな、俺…
呪文のようにそんな事を小声で呟く俺と、それを不思議そうに見つめる恭弥。
:09/02/11 22:29 :P906i :D4KC0L06
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