漆黒の夜に君と。[BL]
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#298 [ちか]
「なんで…居るの…。」


目の前に立っていたのは恭弥だった。


「冥は僕の事勝手だって言うけど、冥も相当勝手だと思うよ?」


俺の質疑なんかまるっきり無視で恭弥は俺に言った。

その目があたりに真っ直ぐすぎて俺は目を逸らす事が出来なかった。

⏰:09/02/17 21:09 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#299 [ちか]
>>298訂正
その目があたりに真っ直ぐすぎて
└→×
その目があまりに真っ直ぐすぎて
└→○
すいません

⏰:09/02/17 21:12 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#300 [ちか]
「……俺のどこが勝手だって言うんだよ。」

俺はその真っ直ぐな目に負けないように強く睨んだ。

「さっきみたいに言い逃げするところとか。」

「あれは‥‥っ!!!」


あれは?と聞き返されてもその後の言葉がまとまらず、俺は口をパクパクした。

⏰:09/02/17 21:23 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#301 [ちか]
「言っておくけど、僕に『彼女』なんか居ないから。」


教室にそんな声が響いた


「え‥‥」

思ってもみなかった恭弥の言葉に俺は短く声を漏らした。

⏰:09/02/17 21:31 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#302 [ちか]
「で、でも、副会長と付き合ってるって‥‥!!」

「副会長?僕が佳山さんと?
それ誰から聞いたの。」

「誰って言うか…噂で‥」


グイグイと近づいてくる恭弥に俺は目を逸らしながらぎこちなく答えた。

恭弥はそんな俺に大きくため息をついた。

⏰:09/02/17 21:36 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#303 [ちか]
「そう言う勝手になんでも決めつけるところも勝手だよ…。」


俺の気のせいだろうか。
一瞬恭弥がすごく悲しそうな顔をしたような気がした。

また胸がズキンと痛んだ。


ガタンッ‥‥

⏰:09/02/17 21:48 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#304 [ちか]
グイグイと迫ってくる恭弥に後退りしていると、足が机に引っ掛かってしまった。

バランスを失った俺は思わず目の前に居る恭弥の服を必死に掴んだが、そんな抵抗も虚しく、

「うわ‥‥っ!!」


と、声をあげてその場に倒れ込んだ。

⏰:09/02/17 22:09 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#305 [ちか]
「ったぁ…〜。っ!!!///」


目を開けると超至近距離に恭弥の顔があった。

俺の上に恭弥が重なって倒れこんでいたのだ。

あまりにびっくりした俺は体に力が入らず、ただ赤面するだけだった。

心臓がドキドキと脈を打つ
この距離ならその音も聞こえてしまってるかもしれない。

そう思うと余計に鼓動は速くなった。

⏰:09/02/17 23:30 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#306 [ちか]
「ど、どいてっ!!!///」

「‥‥‥‥。」


恭弥はどくばかりか、さらに顔を近づけてきた。


「僕は君が思ってるよりずっと君にハマってるんだからね。」


真っ直ぐにその声は俺の耳へ届いた。

⏰:09/02/17 23:39 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#307 [ちか]
どう言う意味…?

ハマってる…──?


言葉意味を理解しきれてない俺の顔を見て、しびれを切らした恭弥は続けた。


「…〜だからっ!!!
君が思ってるよりずっと僕は君が好きなんだよっ!!!」

静かな教室によく響いて、何度も何度も俺の頭の中でエコーした。

⏰:09/02/17 23:49 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


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