漆黒の夜に君と。[BL]
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#648 [ちか]
謎の修羅場。
ん?修羅場なのか?
もうなんなのか解らない
俺の思考は停止したも同然だ。
だって、こんなの…
優里ぶりで‥‥―――
:09/03/13 22:33 :P906i :wTLUQSGQ
#649 [ちか]
「く、苦し‥‥っ」
絞り出すような声を出し、ますます青ざめていく恭弥。
「私の愛の証です!」
そう言ってさらにぎゅうぎゅうと締め付ける女の人。
え、愛?
LOVEって意味の?
あ、俺英語強くなった?
って、そう言う話じゃないっ!!
俺は目の前に浮かぶ光景に困惑し、一人ツッコミまでしてしまう始末。
:09/03/13 22:41 :P906i :wTLUQSGQ
#650 [ちか]
「そんな愛は要らない!!
て言うか、なんでお前がここに?!」
もはや恭弥の顔は青を通り越して、白くなっていた。
「クスッ、相変わらず恭くんは照れ屋さんですね。
でも、婚約者が婚約者に会いに来るのに理由なんて要らないでしょう?」
そして俺の頭も今さっき
真っ白になった。
:09/03/13 22:47 :P906i :wTLUQSGQ
#651 [ちか]
「こ…んやく…しゃ…?」
耳に入ってきた言葉を
おうむ返しのように
口にする。
だけど意味は一向に理解出来なかった。
いや、きっと理解することを頭が、身体が拒否したんだろう。
だってそんなの…
:09/03/14 16:53 :P906i :tb7s0gDM
#652 [ちか]
俺の間抜けな声に女の人は俺の存在を思い出して、恭弥から体を離した。
「あ、お恥ずかしいところをお見せして申し訳ありませんっ!!」
そう言って顔を赤くして、頭をペコリと下げる。
しかし何を言われても
今の俺の頭は回転せず、
ただ恭弥とその人を交互に見るだけだった。
:09/03/14 16:58 :P906i :tb7s0gDM
#653 [ちか]
頭をあげると同時に栗色の長い髪がふわりと宙を描いた。
「私、九谷神楽(クタニ カグラ)と申します。」
九谷 神楽 ‥―――
その聞き覚えのある名前が何度も何度も頭の中でエコーした。
:09/03/14 17:03 :P906i :tb7s0gDM
#654 [ちか]
神楽‥‥―――
もしかして、この人が優里の言ってた『神楽姉』って人‥‥?
だけど気をつけろ
って何を?
どう言う意味?
婚約者だから、バレないしろって意味…?
:09/03/14 17:40 :P906i :tb7s0gDM
#655 [ちか]
考えれば考えるほど、
思考は悪い方へと進んでいくばかり。
ついには涙まで浮かんできた。
胸がズキズキと痛い。
なんで?ねぇ、恭弥‥
青ざめたのは、婚約者って言う関係がバレてしまうと思ったから‥?
そうなの‥――?
:09/03/14 17:50 :P906i :tb7s0gDM
#656 [ちか]
黙りこむ俺に、暫くして
女の人は口を開いた。
「あ、私はもうお気づきかも知れませんが、私は恭くんの、」
聞きたくない…
聞きたくない…っ
改めて言われたら俺…ッ
「婚約‥‥―――、」
そこまで口にしたところで、今まで生気が抜けたように黙っていた恭弥が突然声を張りあげた。
「婚約者になった覚えは微塵も無い!」
:09/03/14 18:01 :P906i :tb7s0gDM
#657 [アリス]
続き楽しみ
:09/03/15 22:35 :N702iD :klDjXBQY
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