雨空〜雨上がりの道はきっと
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#41 [歌子]
8月27日 雨のち晴れ
今日は地元で有名な大きな花火大会がある。
休日出勤をしたバスでの帰り道、街がいつもよりワクワクしているのがわかる。
震災の影響で多くの花火大会が中止になった事もあり、例年よりも見物客も多い。
まだ打ち上げまで三時間あるというのにスゴい人だ。
:11/08/27 15:28
:CA004
:1eWIBBZY
#42 [歌子]
旦那と付き合いたての頃、打ち上げのすぐ側まで行って花火をみたことがあるが、圧巻としかいいようがない。
腹の下の方に「ドンッ」と響く爆音。
目の前に広がる光りの粒。
ハラハラと火の粉が降りかかる。
少し焦げ臭い。
「わーっ」と自然に声があがる。
:11/08/27 15:33
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:1eWIBBZY
#43 [歌子]
一瞬のきらめきー
だから美しく恋い焦がれる
…やはり拓哉との関係も早く終わらせなければ
:11/08/28 10:16
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:ggsIvqHQ
#44 [歌子]
8月28日 晴れ
今日は「ゆきひろ」についてふれておこう
ゆきひろは私がキャバ時代に付き合っていた元カレだ
元々はお客で来ていた四歳年上のスロッターだ。
はじめは私の指名ではなく、ただ友達の付き添いで来ていたダケだった。
:11/08/28 15:06
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:ggsIvqHQ
#45 [歌子]
…やはり彼との物語はまた別に綴ろう。
とりあえず、今は一番仲の良い男友達だ。
向こうはまだ少し気があるのか、会えば「かわいい」「好き」と言ってくれるが下心が合ってでは無い事はわかる。
だから、私もそこに甘え、何でも話せる友達になった。
:11/08/28 19:50
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:ggsIvqHQ
#46 [歌子]
久々にゆきひろに会い話をきいてもらう。
少し老けたように感じたのは最近甥が生まれたせいなのか。
「それ、歌子はどうしたいの?」
「わかんないよ、だから悩んでるんじゃん」
「俺が思うに…、そいつ他にも女いるんじゃない?」
ー思いもしなかった。
奥さんと私の他に…他にまだ女がいる。
それはないな。
過去に私のような関係になった人がいるかもしれない…でも今は私だけだ…と思いたいだけなのか。
しかし、今はお揃いの時計、お揃いのミサンガ、お揃いの場所にピアスをあけている。
…私だけだと思いたい。
:11/08/29 15:14
:CA004
:eVowMRS.
#47 [歌子]
9月1日
予報は台風だった。
やはり拓也と会う時は雨なのだなぁ。
待ち合わせは品川。
駅近くの水族館へ行く事になっていた。
いつもよりも仕事を早くきりあげて電車に飛び乗る。
拓也に会える嬉しさで夕べはなかなか寝つけず、今頃になって睡魔がやってくる。
予報は雨だったが、前の日拓也がてるてる坊主を作ってくれたおかげかまだ台風は上陸していない。
電車が品川のホームに滑りこむと同時にパラパラと降り出す雨。
思わず笑ってしまう。
人ごみと湿気でムシムシしているホーム。だが、足取りは軽い。
:11/09/02 22:03
:CA004
:/AvOXcjg
#48 [歌子]
品川駅に降り立つのは二度目か三度目。
といってもずいぶん昔の事で記憶は曖昧だ。
とりあえず、拓也に電話をかける。
「着いた?」
拓也の優しい声が心地よい。
「改札を出て右側まっすぐ行くとスタバがあるから、そこでまってるよ」
…スタバ。やはり私の中でスタバが特別なものになっていく。最近では1人では入れなくなってしまった程だ。
:11/09/02 22:10
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:/AvOXcjg
#49 [歌子]
ー早く拓也に会いたい。
焦る気持ちとは裏腹に今日はヒールが少し高めでうまく足が運べない。
「すみませーん」
後ろから声をかけられた。
ーなによ、こんな時に。今急いでるのに。
少し、イライラした顔で振り返った。
「僕とデートしてもらえますか?」
みると拓也が薔薇の花を差し出していた。
:11/09/02 22:23
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:/AvOXcjg
#50 [歌子]
こんな昭和のドラマみたいな事をされて今時喜ぶ女が…いた。
嬉しかった。
恥ずかしすぎるプレゼントに、歯の浮くような台詞。
今まで他の誰にもされた事の無いデートのプロローグ。
完全に拓也の演出に酔いしれてしまった。
そのまま手をつなぎ2人でスタバへ行く。
やはりこの香り、拓也の笑顔と共に私を包む。
特別な場所。こんなパブリックな場所を特別に感じる日がくるなんて。
:11/09/02 22:47
:CA004
:/AvOXcjg
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