今でも
最新 最初 🆕
#93 [なおみ]
公「だから、俺、元カノと一緒になる。」

私はたぶん、みっともないくらい泣いた。
きみちゃんは私の涙を一つ一つ丁寧に拭いてくれた。

公「ごめんな。俺、まじで最低な男だよ。なおみに中途半端なことして、自分の落とし前つけることを優先してんだもんな。」

本当に最低な男だったら、元カノのご両親に謝りに行ったりしない。
本当に最低な男だったら、私のことを思って関係を終わらせようとしない。

私は泣きじゃくって、何も伝えられなかった。

⏰:12/07/30 16:08 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#94 [なおみ]
私は、それで引き留めようと思ったわけでもない。
自分を忘れて欲しくないから渡すわけでもない。

自分で捨てる勇気がない。
自分で今の2人の関係を終わらせる勇気が、ただなかった。

私はバッグに大事にしまってたきみちゃんの誕プレを取り出した。

きみちゃんはそれを見ると目から大粒の涙をいくつもいくつも流した。

ありがとう、って何回も言って、ピアスを耳につけた。

私の予想通り、すごく似合ってた。

⏰:12/07/30 16:16 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#95 [なおみ]
きみちゃんは私を抱き締めた。

何回も何回も、ごめんって言ってた。



いいよ、もう、いいよ。

きみちゃんも、辛かったよね。



もっと早く気持ちを伝えられてたら、何かが違ったかな。



だからもう泣かないで。

私こそ、ごめんね。



大好きだよ。

⏰:12/07/30 23:06 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#96 [なおみ]
私は何も言葉にできなかったけど、抱き締め返すことで、伝えた。

伝わってたかな。



2人とも泣き止んで、そのままカラオケを出た。

私の手をしっかり握って、ずんずん進むきみちゃんの背中は、悲しい気持ちと、やるせない苛立ちが滲んでた。

年末ということもあり、新年に向けてわくわくしてる人たちで溢れ返ってた。

⏰:12/07/30 23:14 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#97 [なおみ]
駅に着いて、きみちゃんが振り返った。

何秒間か無言で見つめ合った。

公「気を付けて帰れよ。」

そう言うと、きみちゃんの目がまた少し涙で滲んだ。

私「...うん。」

私は涙を堪えるのに必死だった。

私は、きみちゃんに手を出した。

きみちゃんも手を出した。

強く握手して、私は改札に入った。

電車に乗るまで、振り返らなかった。

⏰:12/07/30 23:22 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#98 [なおみ]
地元の駅に着いて、私は小さい頃よく遊んでた公園に向かった。



涙で前が滲んで、街灯や自販機の光が四方八方に飛び散ってた。

私が泣き声を抑えると、白い息が出る。



公園に着き、ベンチに座った。

こんな寒い日だから、誰もいなかった。

⏰:12/07/30 23:28 📱:Android 🆔:G.7.FYkM


#99 [なおみ]
私「はあっ...。うっ...。」

私はせきを切ったように声を上げて泣いた。



本当はあのとき、すがり付きたかった。

きみちゃんの隣は私でしょって、離れたくないって、行かないでって。



でも、泣いて何度も謝るきみちゃんを前に、そんなこと言えなかった。

公園には私の声だけが、響いてた。

⏰:12/07/31 00:02 📱:Android 🆔:rZCFLJt2


#100 [なおみ]
それから私は荒れに荒れた。

毎日のように友だちと飲み歩いては、クラブ通いしてた。

年越しも女友だち10人くらいで騒いだ。

でも、タイプの人から声をかけられても、ついて行く気にはなれなかった。



明け方になって、帰る途中、無性に寂しくなった。

きみちゃんとデートで通った道の近くを歩くと、寂しくなった。

きみちゃんがよく歌う曲を、自然に鼻歌で歌ってる自分に気付いて、寂しくなった。

携帯を開く度に、寂しくなった。



お別れをしたあの日から、もう2ヶ月は経っていたけど、お風呂場では毎日泣いてた。

⏰:12/07/31 00:17 📱:Android 🆔:rZCFLJt2


#101 [なおみ]
3ヶ月が経った頃、私に彼氏ができた。

10歳年上の弘樹。
私がよく行く飲み屋の店長で、毎日フラフラしてる私を保護してくれた。

今思えば、誰でも良かったのかも。

弘樹はすごく優しかった。
大人だった。

私は弘樹といるときは寂しくなかった。

⏰:12/07/31 09:14 📱:Android 🆔:rZCFLJt2


#102 [なおみ]
久しぶりにまりに会った。

まりは仕事が忙しくてなかなか予定が合わなかった。
今は閑散期が終わる頃と言っていた。

まり「ちょっとー!詳しく聞かせてよー!きみちゃんと弘樹さんのこと!」

私はきみちゃんの話をした。
まりは少し泣いた。

まり「辛かったね...。」

私「あたしさ、きみちゃん本当は元カノときちんと決着ついてなかったと思うんだよね。」

まり「なんで?」

まりは鼻をすすって煙草に火をつけた。

⏰:12/07/31 09:21 📱:Android 🆔:rZCFLJt2


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194