seven
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#29 [えり]
ご飯が出来たらお父さんが
起こしに来てご飯を食べる。
うちの家ではお父さんが
何でもしてくれた。
最近は家の手伝いすらも
せぇへんようになってた。
と言うか、家事ノイローゼみたいな(笑)
まだお母さん達と住んでた頃
幼いながらに殆どの家事をしていた。
別に家事は嫌いじゃなかったけど
お母さんは仕事から帰ったら酒、
お姉ちゃんは大学とバイトに
追われる日々、あの頃のうちらには
コミュニケーションが無かった。
中学に慣れていない頃から
家事をしてたから手伝ったり
してほしかった。
そりゃお姉ちゃんも大変やろうし
お母さんが大変なんも分かってた。
でもそーゆう時こそお互いが
気にかけ合いたかった。
幼い私に家事と学校の両立は
精神的にしんどかったんや。
:12/08/17 08:54
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#30 [えり]
夜、ほんちゃんから電話の誘いがあった。
〜♪〜♪〜
【え、でも緊張するし(>_<)】
そう返事したはずなのに
いきなり鳴る電話。
しかも知らない番号からということは
ほんちゃんに違いないだろう。
恐る恐る電話に出てみた。
「もっ、もしもしっ」
緊張からか、声が少し上擦ってしまう。
「何が緊張するだよ!」
え。
どんな第一声やねん!!!!
心の中で思わず突っ込んでしまった。
「だって久しぶりやし‥。
彼女大丈夫なん?電話して。」
:12/08/17 08:59
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#31 [えり]
「あー。大丈夫なんじゃねーの」
適当な口ぶりの彼。
「何それテキトー(笑)
状況変わってないとか?」
「そーなんだよねー、ハハ」
笑っているのに笑っていない、
口は笑っているのに
目が笑っていない、まさしくそんな感じ。
変に気を使ったことを後悔した。
それから他愛もない話をした。
過去の恋愛から高校の話、
好きなモノや家族のこと。
自然と話が弾んでいった。
いつもならこんなにペラペラ
話さへんのに、変なの。
:12/08/17 09:05
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#32 [えり]
この時感じた違和感。
これこそが私を変えた。
目に見えない大きな扉が開く音、
固く閉ざされた大きな大きな扉。
この扉を開けたのは
紛れもなくあなたでした。
あの日のあの感覚、
くすぐったいような違和感。
楽しくて楽しくて
時間を忘れて夜通し話したね。
こんな気持ちにさせてくれた
あなたはどんなどんな気持ちで
話してましたか。
:12/08/17 09:12
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#33 [えり]
その日から
いや、その電話の後からでした。
あたしが大きく変わったのは。
連絡がマメではない私が
ほんちゃんにすぐに返事を返したし
電話もたくさんした。
サッカーをしていたこと、
ラルクが好きなこと、
校則が厳しいこと、
煙草を吸っていること。
本当にどうでもいいことばかり。
それなのにソレが楽しくて
仕方なかった。
お父さんと喧嘩したときは
愚痴も聞いてくれたね。
お母さんのことも黙って
聞いてくれたね。
気づけばツカサよりも
ほんちゃんとする電話を
楽しみにしている自分がいた。
:12/08/17 09:18
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#34 [えり]
「ツカサくんとどうなん?
最近全然言わへんけど。」
ある日圭子が何の気なしに
投げ掛けてきた質問。
「んー?普通。てゆーか
そんなに気にならんくなったかも」
そう言われてみればそうかも。
最近ほんちゃんと連絡とるほうが
多いからそんなん気にしてなかった。
「え、冷めたってこと(-_-;)?」
ちょっと呆れたように聞く圭子。
「んー。冷めたんかなぁ?
ほんまによーわからん(笑)」
苦笑いで濁した言葉を返したけど
ほんまは気づいてたんかも。
ほんまの気持ちに。
〜ブーブーブー〜
会話をと切るようにあたしの携帯が鳴った。
:12/08/17 09:23
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#35 [えり]
【ちょっと俺のクラス来て!】
メールは修平からだった。
「修平がクラス来てって。
一緒に来る?」
「うちいいわ!ちょっと用事あるし」
「えー。もしかして、まだ苦手なん?」
この間苦手て言っていた圭子に
この誘いはまずかったかな?
「ちゃうちゃう、本間に用事!」
頷きながらそう言われたので
何故か気にならなくなった。
「じゃあ行ってくるわー」
:12/08/17 09:27
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#36 [えり]
修平のクラスは隣。
あれからお昼休みは時々
喋りに行ったりしていた。
「しゅーへーっ!」
お弁当を目の前に携帯をさわる
修平の前の椅子に腰かけた。
「あれ、今日西野は?」
西野って言うのは圭子のこと。
修平は、私のことはしたの名前で
呼ぶのに圭子のことは
何故か苗字で呼ぶ。
「あー、何か用事あるらしいで。」
「そーなんや!
てか、昨日のアレ見損ねた。」
ちらっと私を見たあと
まだ手のつけられていなかった
お弁当をほおばる修平。
「アレってダウンタウンのやつ?」
「そうそう!寝てもーたわ!
昨日はまじあかんかった!」
笑いながらも少し残念そうに言う。
「昨日はって言うか毎日あかんの
間違いや「修平ー!」
誰かが私の声に割って入った
:12/08/17 09:40
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#37 [えり]
その"誰か"を見た修平は
「小高さん!」
と笑ながらペコリと頭を小さく下げた。
「あ!えりちゃんやん!!」
その小高さんと呼ばれる人に
いきなり名前を呼ばれ、少し
警戒心が芽生えた。
「修平、誰?」
コソッと耳打ちすると
「野球部の先輩。」
「えりちゃんやろ?!」
耳打ちし合う私達に
近づいてくる小高さん。
「あっ、はいっ。」
顔がハッキリと見える位置まで来た
小高さんに笑顔で返事した。
:12/08/17 09:45
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#38 [えり]
「何でマネージャー
してくれへんかったん?
みんな来てほしかったみたいやで?
ってか、特に修平が」
マネージャーの件を突かれると
少々痛い。
小高さんは修平の隣の椅子に
腰かけてニヤニヤしながら言う。
「すいません;;;」
「修平が、とか言いつつ
俺が誘ってって頼んだんやけどな!」
ニヤニヤしたかと思えば
次はケラケラと笑っている。
「小高さん、そっちのが正解でしょ!」
修平から突っ込まれた小高さんは
「お前もしてほしそうやったやんけ!」
と修平の足をコツンと蹴った。
:12/08/17 09:52
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