★★★★

達也とまりが
優香里と亮太を連れて
でていった。

私は腰を抜かしたように、
その場に座り込んだ。

私は泣いた
訳もわからず
ただただ泣いていた

怖かったからか
自分達がしたことにか

「あーあ、
可愛いお手てに…」

声がした。

忘れてた…
残されたのは私だけじゃない。

あきってゆう男もだった

あき「痛かったね…。」

あきはそう言うと、
ポケットから煙草を取り出して
私に言った

あき「これくわえて吸って。」
あきに言われるがまま
煙草に火をつけた。

泣きつかれて
意識がもうろうとしてた
初めての煙草…
煙がやたら鼻につく。

あき「これ持って？」
私の口から煙草を離し、
私の手に持たせた…

あき「落ち着いた？」

落ち着く訳がない。
私が煙草を普段吸ってると
勘違いしてるのか？

私はずっと黙ったまま…

すると、
あきが私の手を取って
握ってきた。

ドキッとする間もなかった…

あきが私の煙草を
持ってる手を取り
自分の腕にくっ付けた…

ゆみ「…ちょっと!!!!
熱くないの!!!?」

私は思わず叫んでしまった

私は怖くなって
あきの腕から
必死に手を離そうとした。

だけど、あきの手は力が強くて
全然びくともしない。

あき｢よーし、消えた!｣

煙草の火は
あきの腕の上で見事に消えた…

私はあきの腕をずっと見ていた。

あき「今日は記念日！
お互い痛かった記念日(＾＾)」

あきを見上げると、
にっこり笑っていた

私は何も言わずに
また泣いてしまった…

まだヒリヒリ痛いはずの腕。

痛さが半分に
なった気がしたんだ
本当だよ？

楽しい時も半分に
辛い時も半分にって
よくゆうけど、
本当に半分になればいいのに…

目に見えて確かな物に
なればいいのに…

まだ残ってる傷痕は
忘れないでって
言ってる気がするの

あたしの心を
優しくしたり、
辛くしたりするの

綺麗な優しさだった

私の親にももらった事ないような
不思議な気持ちだった

中学３年の夏のこと