○最後の四季○

｢…ふーん。｣

あーあ。
やっぱ何かある。
悔しい。
ムカつく。
あたしに嘘つくなんて
たいした度胸だなちくしょ-。
　

｢携帯見せて。｣

あちゃー
言っちゃいました。
今まで20年生きてきて
一度も言わなかった台詞。
　

変なプﾗｲドがあるあたしは
相手の全てを知りたがる事を
ずっと出来ずにいた。

そこまでのめり込んでるって
思わせたくないから。

男を調子に乗らせない。
安心させない。

猫みたいに気まぐれな
微妙な距離を保つのが
あたしの付き合い方だった。
　

でもとりあえず
そのプライド捨てました。

だって
気になる。

｢えーなんもないって！笑｣

｢じゃあいいじゃん
見せてよ｣

手を出して催促する。

｢ほら！サイト見てるだけだよ！｣
　

いやいや。
そんなとこから
サイトが映った
携帯の画面見せられてもね。

あたしが見たいのは
メールですから。

でもこれ以上は
無理だ。

あープライドめ。
捨て切れなかった。
　

ゆりチｬﾝだぁ。
前の話も、隼人クﾝの話も読ませてもらったよ。今回も続き気になっちゃう。ガンバってね☆

グﾐチｬン☆
読んでくれてありがとォ(^-^)少し更新します☆

｢あっそ。｣

もうやめた。
意味ないや。

なんかあるって
わかっちゃったし。

隠すなら
もっとマシな嘘で

もっと上手く
隠してよね。

バカ男。
　

｢まじなんもないよ？！｣
笑いながら
隼人が焦る。

｢わかったよ｣
いつも通りの
あたし。

｢も～…怒らんでよー｣

｢…｣

一気にウーロン茶を
飲み干して
席を立った。
　

｢行こ！｣

気にしてない
そぶりは出来ても

笑顔で許せる程
かっこよくは
なれない。

｢ゆり待ってよ～｣

隼人は膨れっ面で
あたしの手を取る。

振り払いたいけど
我慢我慢。
　