それでも君が
最新 最初 🆕
#240 []
お父さんが部屋から顔を出し
友梨の姿を確認してた。

仕事のはずなのに
家にいたのは
友梨が家出しないよう
見張ってただけ。


そんな父に気づかない振りをして部屋の戸を閉めた。

⏰:07/01/17 18:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#241 []
急いでお風呂の準備をして
再び部屋から出る。

カラスの行水のように
お風呂から上がると
バスタオルで髪を拭き
また束ねた。

『よしっ!!』

気合いを入れると
脱衣所を後にした


寝間着から私服に着替えると
マフラーとコートを着て
髪をほどいた

⏰:07/01/18 15:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#242 []
昨日詰めた大きな荷物。
それから・・・
家電の子機

一度しまった三通の手紙を
再び机の上に置き


友梨は部屋を後にした



静かに玄関を出て
秋の夜道を
一人歩きだした

⏰:07/01/18 18:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#243 []
友梨が出ていったことは
誰も気づいていない。


でもすぐにバレるだろう・・・
下手に歩き回らない方がいい



家から少し離れた
小さな小屋の陰に身を潜め
友梨は裕クンに電話した。


〜♪〜♪

⏰:07/01/18 18:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#244 []
「はいはい?どした?」


『今日遊ぼ』


あ〜ぁ・・・
博がいてくれたらいいのに

そしたら迷わず
博の所へ行くのに・・・



また裕クン利用して
友梨最低。

⏰:07/01/18 18:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#245 []
「なんかあったろ」

『別に〜何となくやけど?』


強がって嘘ついたけど
裕クンには通用しない


「嘘つきとは遊んであげんぞ。何あったよ?正直に言いなさい」

『・・・』

『家出しました。寒いのでかくまって下さい』

⏰:07/01/18 19:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#246 []
「はっ!?笑 友梨なかなかやるなぁ〜」


冗談だと思ったのか
笑い飛ばされた

『本気やよ。昨日学校休んで荷造りした。』


電話の向こうの
笑い声が消え
真剣な声に変わる

「今どこ?」

⏰:07/01/18 19:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#247 []
『植村さんちの車庫の裏。』

「本気かよ・・・」

『うん・・・』


静かな夜に
友梨の声が響いた。

「でも今日夜勤やから・・・」

『終わったらでいい。来てください・・・』

この寒さの中
野宿なんて出来ない

⏰:07/01/20 14:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#248 []
「遅いよ?」

『何時?』

「一時くらい。」


淡々と進む二人の会話。


『いっ!!!1時!!!??』

「てか寒いろ?やっぱ今から行くゎ。」

『いいよ仕事中じゃん。終わるまで待っとくで。』

⏰:07/01/20 15:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#249 []
ほんとは寒くて
辛かった

だけど裕クンに
これ以上の迷惑かけちゃ
いけないと思ったから
断ったんだけど・・・

「・・・バカ、風邪ひいたらどうするんよ。ちょっと待っとけよ。今すぐ行くで!!」

『でも仕事・・・』

「いいでそこ動くなよ!!!わかったな!!」

⏰:07/01/20 15:13 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194