それでも君が
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#245 []
「なんかあったろ」

『別に〜何となくやけど?』


強がって嘘ついたけど
裕クンには通用しない


「嘘つきとは遊んであげんぞ。何あったよ?正直に言いなさい」

『・・・』

『家出しました。寒いのでかくまって下さい』

⏰:07/01/18 19:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#246 []
「はっ!?笑 友梨なかなかやるなぁ〜」


冗談だと思ったのか
笑い飛ばされた

『本気やよ。昨日学校休んで荷造りした。』


電話の向こうの
笑い声が消え
真剣な声に変わる

「今どこ?」

⏰:07/01/18 19:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#247 []
『植村さんちの車庫の裏。』

「本気かよ・・・」

『うん・・・』


静かな夜に
友梨の声が響いた。

「でも今日夜勤やから・・・」

『終わったらでいい。来てください・・・』

この寒さの中
野宿なんて出来ない

⏰:07/01/20 14:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#248 []
「遅いよ?」

『何時?』

「一時くらい。」


淡々と進む二人の会話。


『いっ!!!1時!!!??』

「てか寒いろ?やっぱ今から行くゎ。」

『いいよ仕事中じゃん。終わるまで待っとくで。』

⏰:07/01/20 15:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#249 []
ほんとは寒くて
辛かった

だけど裕クンに
これ以上の迷惑かけちゃ
いけないと思ったから
断ったんだけど・・・

「・・・バカ、風邪ひいたらどうするんよ。ちょっと待っとけよ。今すぐ行くで!!」

『でも仕事・・・』

「いいでそこ動くなよ!!!わかったな!!」

⏰:07/01/20 15:13 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#250 []
それだけ言うと
一方的に電話を切られた。

『・・・』

しばらくプーップーッていう
音を聞いてた


その音も切れる頃
友梨は立ち上がり
裕クンの言葉を無視して
場所を移動し

近くの工場の駐車場にある
小さな階段にうずくまった

⏰:07/01/20 15:20 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#251 []
今何時かな・・・

裕クン探してるかな・・・

友梨
生きてていいのかな・・・


そんなことを考えながら
静かに目を閉じた



"このまま死んじゃえばいいのに・・・"

そんなことさえ思った

⏰:07/01/20 15:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#252 []
いつの間にか
こんな寒い中
眠ってしまった・・・

名前を呼ぶ声で目が覚めると
そこには・・・



裕クンがいた。



「友梨!!!!」

『ちょ・・・!!!』

⏰:07/01/20 15:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#253 []
友梨を抱く腕が
震えてた。

「動くなっていったにか」

『ごめん・・・』

「探したんやぞ!!」

『ごめん・・・なさい』

震える冷たい体


きっとこの寒い中
走って探してくれてたんだね

⏰:07/01/20 15:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#254 []
「おってよかった・・・」

心配かけてごめんね。

裕クンはそのまま友梨を
抱き上げた

『重いからいいよ〜!!!』

と足をばたばたさせた

「暴れると落とすぞ!!」

『やだ!!!』


その言葉におとなしく
車に乗せられた(笑)

⏰:07/01/20 15:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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