それでも君が
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#271 [
]
この頃のアタシは
家族とか
絆とか
どうでもいいっていうか
信じてなかった。
帰る場所を無くした友梨は
自分の居場所が
どこにもないって
自分のこと責めた
:07/01/30 08:21
:D902iS
:☆☆☆
#272 [
]
かければ好きな所まで
乗せていってもらえる
かなり迷ったが
裕クンの言うとおり
家に電話をした
裕クンの携帯から
非通知で。
―プルルルッ―
静かな車の中
裕クンに心臓の音が
聞こえるんじゃないかって
思うくらい
鼓動は早かった
:07/01/30 16:36
:D902iS
:☆☆☆
#273 [
]
3コールで繋がった
「はい、牧野です。」
力ない声で
電話に出たのは
母だった・・・
『友梨やけど・・・』
そう言った瞬間
「あんた今どこにいるの!?探しとるんやよ。帰ってきて・・・お願いだから」
泣き出した母・・・
:07/01/30 16:40
:D902iS
:☆☆☆
#274 [
]
初めて聞く
母の泣き声に
胸が締め付けられた
"帰らなきゃ"
なんて気さえしてくる
でも友梨は
にじんだ涙をこらえて
『頭冷やしてから帰ります。大丈夫やで探さんといて』
とだけ言って
一方的に電話を切った
:07/01/30 16:51
:D902iS
:☆☆☆
#275 [
]
母はまだ何か喋っていたけど
無視して切った。
『言ったよっ!!』
と裕クンにピースした
友梨の目には
今にもこぼれそうなくらい
涙が溜まっていた
「頑張ったな」
軽く抱きしめて
頭を二回ポンポンってして
裕クンは笑った
:07/01/30 16:55
:D902iS
:☆☆☆
#276 [
]
でもこの笑顔に
この優しさに
騙されるなんて
この時のアタシは
考えてなかったんだ・・・
ホントの優しさだったのかもしれないって
今ならわかるよ・・・
:07/01/30 17:20
:D902iS
:☆☆☆
#277 [
]
しばらくして
裕クンは仕事に戻るため
会社の駐車場に一人
車の中で待つことにした。
「一時に戻ってくるから。どこも行くなよ!!寝とけ!!」
『大丈夫。ここにおるで』
"10時半か・・・"
警察バレたら
補導されるやんか!!
なんて思いながら
毛布にくるまり
うとうとしかけた・・・
:07/01/30 18:19
:D902iS
:☆☆☆
#278 [
]
バンッッ!!
ドンッッ!!
『・・・・!!?』
ドアを開ける音で
目が覚めた。
もう一時になったのかと思い
眠い目をこすり
なぜか慌てている裕クンに
話しかける
『お疲れさま〜早かったね。もぉちょっとで寝るとこやったわぁ〜笑』
:07/01/30 18:23
:D902iS
:☆☆☆
#279 [
]
時計を見ると
まだ30分しか経っていない
『あれ?もう仕事終わったの?てかどうしたの?何か変』
「・・・・・」
黙ってエンジンをかける裕クン
なにが起きているのか
さっぱりわからないほど
友梨だってバカじゃない
『やだッッ!!!!!』
:07/01/30 18:26
:D902iS
:☆☆☆
#280 [
]
『ねぇ?どこ行くつもり?』
「・・・」
『ねぇってば!!!』
「・・・」
『家なら帰らんよ!!』
「・・・」
無言のまま走り出した。
『何とか言えよ!!黙っとったらわからんやら!?』
:07/01/30 18:28
:D902iS
:☆☆☆
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