それでも君が
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#1 []
もう一度


信じてみようと


思った・・・


この気持ちに


嘘はない


たとえ2人に


明るい未来がなくても


それでも君が


好きだから・・・

⏰:06/12/27 11:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#2 []
この話は実話ですが

人物名や地名は仮とさせていただきます


感想等は

感想板にお願いします


誤字脱字等をお許し下さい

⏰:06/12/27 11:17 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#3 []
・・・出会い・・・

⏰:06/12/27 11:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#4 []
―2006年9月―

また振られた。

これで何人目かな?

6人目か。

落とした男は数知れず。
狙ったら落ちるまで粘る

でも実際そこまで
好きじゃなかったりする。

⏰:06/12/27 11:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#5 []
こんなアタシだって
本気で恋したことはある。

意外と一途だったりする



ただね・・・



男の人が信じられなくて
深入りしちゃいけないって。

自分の気持ちに
ブレーキかけて生きてきた

⏰:06/12/27 11:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#6 []
文博と付き合って
まだ20日。


毎日会えないから。
寂しいから。


そんな理由で
文博に振られた。


いつもと同じに
なるはずだった・・・

⏰:06/12/27 11:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#7 []
アタシの名前は
牧野友梨。

普通の高校に通う
めっちゃ普通の高校生。


成績も至って普通
友達だっているし
恋いもして
それなりに青春してる。


ただ
今失恋したからね
ちょっと凹んでるけど

⏰:06/12/27 11:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#8 []
「友梨が高校卒業したら一緒に住もう。またやり直そう。」

「今はまだ付き合えない」




どんな別れ方だろうか。
突き放すなら
はいあがって来れないくらい
突き落とせばいいのに

へんな優しさ振りまくから
友梨は文博と
縁切れなかった・・・

⏰:06/12/27 11:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#9 []
別れた後も
普通にメールしたり

笑って電話できた。


内心・・・
すごくすごく辛かった。

愛し合ってるのに
別れなきゃいけない理由が
友梨にはわかんなかった

だけど
友梨は頑張ろうとした。

⏰:06/12/27 12:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#10 []
まず
こんな振られ方で
希望はあるのか。

どうするべきなのか。

友達に話さなきゃいけなかったけど

何でも話せる親友が
自分の問題でいっぱいいっぱいだったから

話せずにいた・・・

もちろん、
他の友達になんて
話す気なかった

⏰:06/12/27 12:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#11 []
どうせ相談するなら
まったくの他人の意見を聞くのも悪くないと思った。


友梨は
全国掲示板に
意見を求めた・・・


名前も顔もわかんないから
素の自分で話せるし
本音で語れる。

友梨は
スレッド作成を決意した

⏰:06/12/27 12:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#12 []
スレッド名に
かなり悩んだ。

人が来てくれそうなのにしなきゃ駄スレで終わってしまう

悩みに悩んだ末

【癒やしてちょ-だい】

にした。

思った通り
たくさんの人が
「なんかあったの??」
ってきてくれた

⏰:06/12/27 12:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#13 []
友梨は
ありのままを話して

自分が今いる
場所が辛いと言った。



なのに返ってきたのは

「肉体的に癒してあげる」

だとか気持ち悪いのばっか!!

⏰:06/12/27 12:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#14 []
そんな中で
一人だけ友梨の話を
聞いてくれる人がいた。


まさかこんなところで
出会うなんて
思いもしなかった・・・

彼は荒らされる掲示板を見て

「ここじゃ話しにくいだろうから」

と気遣ってメールまでしてくれた。

⏰:06/12/27 12:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#15 []
堅い話ばっかりしてたのに
なんだかすごく落ち着いた。

彼の優しさが嬉しくて
友梨は毎日話した。



掲示板で知り合った
相談相手。

こんな優しい人が
彼氏だったらな・・・

なんて考えてたんだ。

⏰:06/12/27 12:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#16 []
ねぇ?
あなたは運命なんて
ないって言ったよね。

全部必然なんだよ。って
人間は神様の手の中で踊らされてるんだよ。って・・・


ホントにそうかもしんないね。


友梨達が出会った意味は
何だったのかな?

⏰:06/12/27 12:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#17 []
神様が気まぐれに
弱い弱い
似たもの同士の
友梨達を出会わせたのかもね



出会っちゃったんだもん。
仕方ないよ。


博は友梨と出会ったこと
後悔してるかな・・・?

⏰:06/12/27 12:57 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#18 []
・・・揺れる気持ち・・・

⏰:06/12/27 13:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#19 []
〜♪

電話???

―裕クン―

近所のお兄ちゃんからだった

『もしも〜し☆』

「おぅ!!俺。元気しとるか??」
『もち☆裕クンわぁ??てかどうした??かけてくるなんて珍しいぢゃん(笑)』

よく相談にのってもらってたから友梨からかけることがほとんどだった。

⏰:06/12/29 10:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#20 []
だから予想外の着信相手にちょっと驚いた。

「いや〜暇やったから(笑)」

『暇つぶしか友梨ゎ!!(笑)』

「そんなんじゃね〜けど。。。最近相談してこんから彼氏とうまくやっとんか心配してやったんじゃ!!」

そう言えば
別れたことも言ってなかった

ずっと博に相談してたから。

話した方が
いいよね?別れたこと。

⏰:06/12/29 10:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#21 []
『あんね〜友梨振られた☆』

笑って言った。

『理由は毎日会えないからやって!!まぢ自己中!!調子のんなって感じやし!!』

「なんやそれ・・・」

話すスピードがます。

『電話帳に女いっぱい入ってたんよ!!しかもメールも友梨と平行しながら毎日他の女ともしてた!!』

「・・・」

⏰:06/12/29 10:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#22 []
『しかもメールみたんよ。彼女欲しいなって言ってたんよ!!他の女に!!!!!じゃあ友梨はなんやったん?ねぇ!!!??どう理解したらいい??何信じたらよかった???』


答えは見えてた

友梨が卒業したって
文博はやり直す気なんてない


現実から逃げようとする自分に
言い聞かせてきた。

だけど心は
ついてきてくれない・・・

⏰:06/12/29 10:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#23 []
溢れる涙は
枕を濡らした。

「今から行くよ・・・」

何も言わず
話を聞いた後
裕クンは寂しい声でそう言って
電話を切った。


友梨はパジャマのまま
上着を羽織り
ハンカチを握りしめて
家を出た。

秋の夜は
少し肌寒かった。

⏰:06/12/29 10:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#24 []
いつもの場所に
見慣れた車。

裕クンはもう来てた。


『ごめん・・明日仕事やよね?』

「かんけーねぇ。」

こんなはずじゃなかった

笑って昔話に出来るはずだった。

なのに・・・

⏰:06/12/29 10:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#25 []
裕クンは黙って震える友梨を抱き寄せてくれた。

「こんなになるまで無理すんなって・・・ばかじゃねぇの・・・」

久々に感じた
人の温もりに涙がでた。

『ごめん・・・』

泣いててそれ以上話せなかった。


「泣くな・・・??」

⏰:06/12/29 10:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#26 []
黙ってうなずいた。


寂しいとき
辛いとき

一人じゃ怖くて眠れない日

裕クンはきまって
傍にいてくれた。

当たり前だと思ってた
裕クンの存在は

あなたを傷つけてました・・・

⏰:06/12/29 10:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#27 []
「まだ好きなのか?」

『わからん』

「そか・・・」

『悔しい・・・』

悔しい・・・
悔しいよ。

文博じゃない。
自分が。

学習能力ないから。
何度男に騙されたら
信じられなくなるんだろ・・・

⏰:06/12/29 10:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#28 []
車の中は
静かな洋楽が流れた。

裕クンは
友梨のお兄ちゃん的存在で

裕クンにとっても友梨は
妹のような存在でしかない。

だから
お互い体を求めたりはしない。

⏰:06/12/29 10:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#29 []
しばらく沈黙が続く。


洋楽だから
何喋ってんのかわかんないけど
切ない歌詞なんだろうなって思った。

なんとなくだけど。



「ドライブいくか??」

『ありがと・・・』

⏰:06/12/29 10:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#30 []
裕クンの優しさに
甘えてた。

「元気出せよ!!」

そういってmihimaruGTの
気分上々にCDを切り替え
隣で鼻歌を歌い出す

忘れよう

そう強く思った。

⏰:06/12/29 11:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#31 []
どこへ行くともなく
延々と走った。

ふとケータイの時間を見たとき
一通の新着メールが来ているのに気づいた。


相手は見なくても
予想がついた。

"博"

一つずつボタンをおし
メールを開いた。

⏰:06/12/29 12:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#32 []
「わかった待ってます


家を出てスグ返ってきていたメール。

『ひろ・・・し・・・』


"今からちょっと遊びに行って来まぁす帰ったらまたするね"


帰らなきゃ行けない・・・
何やってんだろ・・・

⏰:06/12/29 12:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#33 []
『・・・りたい・・・』

「ん??なんて??」

裕クンの鼻歌が止まる

『帰りたい・・・』

目に涙を溜めて帰りたいと言うアタシに裕クンはとても驚いていた。

なんで泣いてんのか
何で胸が苦しいのか
自分でもよく
わかんなかったけど・・・

博の事が気になって仕方なかった。

⏰:06/12/29 12:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#34 []
裕クンはそっとケータイを覗くと

『わかった。』

と言って今きた道を戻った。


「友梨さ・・・」

『ん??』

「夜中に抜け出して盛りな男と会ってて犯されるかもとか思わんわけ??」

なに・・・??
何が言いたいの??

⏰:06/12/29 12:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#35 []
犯される???
友梨が裕クンに???

考えたこともなかった。
考えたくなかった。


わがままな話かもしれない。

だけど

裕クンはお兄ちゃんみたいな存在だからこのままの関係がいい

・・・なんて
言えるわけなかった。

⏰:06/12/29 13:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#36 []
『裕クンはそんな人じゃないよ。だから安心してる。じゃなきゃパジャマのまま出てこないよ』

「ブッ・・・やよな!!わりぃ、変なこと聞いたな俺。」


ホントだよ。


裕クン・・・
友梨鈍いから
いっぱい傷つけたね。

ごめんね・・・

⏰:06/12/29 13:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#37 []
泣きつかれてか
アタシはいつの間にか
眠ってしまった

ケータイを抱いたまま・・



・・・―

「着いたぞ」

『ん〜・・・』

あくびをしながら起きあがる

⏰:06/12/29 15:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#38 []
『ありがと・・・』

そう言ってドアに手をかけた


「・・・やで・・・・」

『ん??』

聞き取れなくて
聞き返したけど

「なんでもない」

って言われた。

⏰:06/12/29 15:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#39 []
『なんやそれ!!(笑)まぁいーゎ。おやすみ。』

「おぅ!気をつけてな」

二回手を振って
裕クンに背を向け
家へ入っていった。

部屋にはいると
スグに博にメールを送った。


起きてるはずないと
知りながらも

30分経っても返信のないケータイを見つめ悲しくなった。

⏰:06/12/29 15:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#40 []
メール途中で切ったのは
友梨なのに
わがままだよね・・・


もしかして好き・・・???


・・・んなわけないか。
まだ顔も知らないのに。

『ないない。絶対ない!!』


そう言って
またブレーキをかけた

⏰:06/12/29 15:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#41 []
・・・それぞれの想い・・・

⏰:06/12/29 16:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#42 []
〜♪

受信:博

『きたッッ☆』

思わずケータイに飛びつき
メールの相手を確認すると
自然と口元が緩む

まるで恋してるかのような
自分に一人で頬を赤らめる

『だから・・・ないない!!』

⏰:06/12/29 16:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#43 []
だって文博引きずってんのに
好きなわけない。

博は相談相手。

文博の事で悩んでんだから
まだ文博が好きなんだよ。

中途半端な気持ちが
胸を締め付けた

⏰:06/12/29 16:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#44 []
・・・―


『まだ早いかな??』

「いいんじゃない??」

『今夜聞いてみる♪』



博の顔が知りたかった。

まだ知り合ったばかりなのに顔で決める女だと思われたくなかった。

だからためらった。

⏰:06/12/29 16:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#45 []
嫌われたくない。

でも不思議と
博がどんな容姿であっても
嫌いになる気はしなかった。


次の日
写メを送ってもらったが・・・

顔がよくわかんない。
ただ・・・第一印象は

細い

⏰:06/12/29 17:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#46 []
幸いにも
友梨の顔については
何も突っ込まれなかった。

突っ込むわけないか!!

博は優しいから
容姿で人を選んだりしない。


友梨達は
いろんな話をした。

⏰:06/12/29 17:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#47 []
一年半付き合っていた彼女をホントに愛してたこと。

今でもまだ引きずっていること。

自分を追い込んだこと。



どれも触れていい話なのか
とても迷った。

だけど
こんな友梨に辛い過去を話してくれることがとても嬉しかったんだ・・・

⏰:06/12/29 17:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#48 []
同時に

そんな博を愛おしいと
感じている自分がいた。



わかっているのに・・・

それでも友梨は
博を否定した。



何日も苦しんだ。

⏰:06/12/29 17:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#49 []
休憩時間に
メールをくれる文博

休み時間も夜も
メールをくれる博



好きだと言う文博

友達だという博

⏰:06/12/29 17:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#50 []
迷ってたんだね。

新しい恋に踏み出す勇気が
まだ友梨には・・・ない


また裏切られるんじゃないかって・・・

きっと今愛しても
博もいつかいなくなる

友梨の前から居なくなる

それなら
文博を思って辛い方がマシ


そう思ってたのかもしれない

⏰:06/12/30 13:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#51 []
そんなある日の夜だった。

お風呂から上がってすぐに
布団に潜り込んだ。

博は友達と遊んでいると言っていたので

帰ってからメールして☆
と言って一端切った。


つまんない
つまんない!!


次の瞬間だった・・・

⏰:06/12/30 16:20 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#52 []
ブーッブーッブーッ

マナーモードにしたままの
携帯が枕元でうるさく鳴った。

メールの受信時間を
一秒にしてる友梨は
すぐに電話だとわかった。


ブーッブーッブーッ


着信:文博


えっ・・・??

⏰:06/12/30 16:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#53 []
心臓が
音を立てて鳴る・・・

どうしよう・・・

電話は鳴り続ける



何か用事かもしれない。



そう思うことで電話に出れた

『もしも・・・し??』

⏰:06/12/30 16:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#54 []
「友梨ちゃん出るの遅ーい!!(笑)なんしよったん?」


別れてから
メールはしていたものの
声を聞いたのは
あの日以来。


うれしかった・・・

まだ・・・
好きなんだと認めるしかなかった。

やっぱり新しい恋なんて・・・
まだいらない。

⏰:06/12/30 16:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#55 []
他愛のない話をして
盛り上がった。

まるで付き合っていたときのような・・・


『で・・・なんか用事やったんじゃないの??電話なんて珍しいじゃん♪』


「え??あ・・・まぁ・・・」


『彼女でも出来たって(笑)??』

⏰:06/12/30 16:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#56 []
笑って聞いたけど
内心は

できてませんように・・・

そう祈っていた。


「出来るわけないやら??友梨こそ出来たんちゃうの??笑」

はぁ〜??
今でもあんたが好きだよ!!
ばーか!!

なんて言えるはずもなく
言葉を飲み込んだ。

⏰:06/12/30 16:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#57 []
『今は・・・男とかいらんゎ(笑)』


何言ってんだろ・・・


そんなこと
思ってないよ。

強がりだって
気づいて欲しい・・・


お願い・・・――。

⏰:06/12/31 07:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#58 []
「そか・・・」

小さな返事。

なんで元気ないの?


そんな態度だと
まだ好きなんだって
期待しちゃうよ??

『うん・・・』

「俺・・・」

『ん・・・??』


「お前に会いたい・・・」

⏰:06/12/31 07:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#59 []
"お前に会いたい"


ずっと待ってた言葉。

何十回好きを言われるより
この言葉を待ってた。


"会いたい"


だけど友梨は
信じれなかった。

ただ・・・
やりたいだけなんだろうな
って・・・
分かってたから。

⏰:06/12/31 07:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#60 []
わかってんのに
口から出た言葉は・・・

『友梨も会いたい』


馬鹿・・・

自分の馬鹿・・・



会う約束をした。
ちょっと遠いけど・・・
車校で近くまで来てる文博に
会いに行く約束をした。

⏰:06/12/31 08:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#61 []
電話を切ると
博からメールが来てた。


"お風呂入ってた"


嘘ついてゴメン・・・
知られたくなかったから。


友梨は何もなかったように
博とメールした。

ただ
なんだか凄く
大きな罪悪感に襲われた

⏰:06/12/31 08:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#62 []
苦しくなって
とうとう吐いた。


『明日文博に会いに行く』


「いってらっしゃい」


博は笑顔で答えた。


嬉しそうな絵文字が
今はとても辛い・・・

⏰:06/12/31 09:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#63 []
―10月7日―


一人電車に乗って
文博の泊まっているホテルへ向かった

長い長い道のり。

初めて一人で乗る電車。


いつも隣には
友達がいたから
速く感じていた距離も

今日はやけに長い

⏰:06/12/31 09:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#64 []
乗り換えの駅に着いた。

往復券を買った友梨は
時刻表を見て
驚いた

乗り換えの普通電車が来るまで
一時間半もあるのだ



『まじか・・・』

⏰:06/12/31 09:33 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#65 []
一人ホームで待っていると
雨が降り出した・・・

『さむッッ・・・』

まだ履き慣れてない
ヒールのせいで
足が痛い

とりあえず売店で
ホットレモンを買って
また元のベンチに座る


〜♪

受信:博

「今起きた」

⏰:06/12/31 10:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#66 []
駅に着いたってことと
雨が降ってて寒いこと


寂しいことは・・・
黙っておこう。


容赦なく降りつける雨の音を聞きながら

博からのメールを読み返す。

⏰:06/12/31 10:21 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#67 []
知り合ってまだ間もないのに
フォルダーは博のメールでいっぱいだった。


イキナリ着信画面に変わり
電話が鳴る

着信:りゅうクン



りゅう???

りゅう・・・



誰だっけ??

⏰:06/12/31 10:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#68 []
出ようか迷っていると
電話は切れた。


よかった。


と思ったが
すぐにまた電話がなる。


声聞けば思い出すかもしんない・・・と電話にでた。

『もしもし???』

⏰:06/12/31 10:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#69 []
「もしもし?あ〜久々に友梨の声聞いたちゃ〜♪やべぇな☆」

"やべぇな"

それからこの訛り


思い出した。


昔振った男

⏰:06/12/31 10:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#70 []
『あぁ・・・久しぶり』

そっけなく答える。

三ヶ月くらい前に
告ってきたメル友。

三つ上だけど
可愛い顔してて
絶対モテるタイプ。

友梨こういうの
もう懲りたから・・・
振った。

顔でモテる男は
好きじゃない。

⏰:06/12/31 11:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#71 []
別に悪い人じゃなかったけど・・・

遠恋とかする気なかったし。


りゅうクンは

「諦めるよ」

そう言って
連絡してこなくなった。

だから・・・
今更何の用???

⏰:06/12/31 11:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#72 []
「俺・・・友梨のこと吹っ切ることにしたちゃ。昨日同じ大学の子に告られた。」

まだ引きずってたんだ・・・

『よかったじゃん!!』

「友達からやけどな・・・前に進まなかっこわりぃがよ!?これで最後にする。」

前に進む・・・
そう決めるまでに
きっと苦しんだよね・・・

友梨も前に進まなきゃいけない

そう感じた

⏰:06/12/31 11:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#73 []
《まもなく三番乗り場〜サンダーバードが到着いたします》


アナウンスが流れる


「あれ?今どこにおんが??」

『駅やで』

「どっか行くが??」

『うん○○まで・・・』

あ・・・しまった!!

⏰:06/12/31 11:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#74 []
「え・・・!?」

やらかしたと思った!

『いや・・・その・・・ちょっと友達に・・・』

「こっち来るがね・・・ほっかほっか。大丈夫。会いに行ったりせんから、俺。」

『ごめん・・・』


そう。
文博が泊まってるホテルのあるのがりゅうクンの家の近く。

⏰:06/12/31 12:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#75 []
「彼氏やろ?」

彼氏・・・
じゃないけど・・・


りゅうクンの決意が
揺るがないように

『そうだよ』

って言った。


友梨の優しさだよ。
最後くらい・・・

⏰:06/12/31 12:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#76 []
「そっか。幸せ?」

そうでもないよ。

辛いことばっかだよ

泣いてばっかだよ。



『うん。幸せだよ。』

「ならよかった・・・」

「・・・そいつに何かされたら直ぐ電話しろよ!!」

『うん』

⏰:06/12/31 12:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#77 []
「泣かせるようなまねしたら俺がぶっ飛ばす!!」

『ありがと』

「それから・・・それから・・・」

必死に話題を探す彼の
背中を押した。

『幸せになってね』

「うん。友梨も・・・」

『「ばいばい」』

⏰:06/12/31 12:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#78 []
電話を切ると
電話帳からりゅうクンを出し

削除した。



終わりだよ。
友梨なんか早く忘れて
幸せになってね。



待ち受け画面には
やっぱり新着メールが一件

⏰:06/12/31 12:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#79 []
りゅうクンはすごい

強いね。

友梨も強くなりたい・・・



複雑な気持ちで
電車に乗った。


送信:博

もうすぐ着くで帰ったらまたメールするね

⏰:06/12/31 12:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#80 []
もう終わりにしよう。

友梨も前に進むから・・・



りゅうクンに勇気をもらいました。


『今日で最後だから』

そう心の中で
何度も唱えた。

『待っててね』

聞こえるはずないけど
博にそう言った。

⏰:06/12/31 12:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#81 []
でもきっと
文博に会ったら友梨は

また後ずさりしてしまうかもしれない。


怖かった。


博・・・
隣にいて・・・
一緒にいて・・・


そしたら何も迷わないから

⏰:06/12/31 13:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#82 []
〜♪

着信:文博



なんてナイスタイミング。


周りの目を気にしながら
静かに話す。


『わかった。うん。うん。じゃあね バイバイ』

ちょっと遅れるって連絡。

⏰:06/12/31 13:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#83 []
初めて見る景色に
少し不安がよぎる・・・

だけど直ぐに
文博が言っていた駅に着いた。


"南口におれよ"


文博の言葉を思い出し
看板から南口の矢印方向に
足を運んだ。

歩く早さと同じくらい
高鳴る心臓は
文博に会える喜びからかな?

⏰:06/12/31 13:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#84 []
南口にある
待合室の椅子に座った


ガラス越しに見る空は
さっきの雨なんて嘘みたいに
青く晴れわたっていた。

〜♪

受信:文博

"着いたぞ"

空に向かって
笑顔を作ると外へ飛び出した。

⏰:06/12/31 13:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#85 []
横断歩道の向こうから
懐かしい姿

金髪にサングラスの
文博が手を振ってる。


『文博!!!』

思わず抱きついた。

「バカ〃周りに人おるから」

焦る文博をよそに
友梨は腕を放さなかった。

⏰:06/12/31 16:58 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#86 []
「ったく・・・しゃーねぇな!!」

そう言って
文博も抱いてくれた。

Wishの甘い香りがする
長い襟足がくすぐったい。


「行くか」

そう言って離れた文博は
サングラスを外す。

⏰:06/12/31 17:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#87 []
「ちゃんとつかまっとけよ」

『うん』



文博をしっかりと掴み
友梨たちは進み出した。


水たまりがまだ残る道路を

水たまりをよけながら

お昼ご飯を食べるために
イオンへ走った。

⏰:07/01/01 13:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#88 []
・・・恋の終わり・・・

⏰:07/01/01 16:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#89 []
「食えよ。冷めるやら?」

『文博のが来るまで待つ』

「食えって!!」

『待つ〜』

「うぜぇ」


ウザイ?
友梨がウザイって??

わけわかんない!!

⏰:07/01/01 16:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#90 []
ご飯って
二人揃ってから食べるんじゃないの???

友梨はずっとそう言うもんだって思って生きてきた。

だから怒る意味が分かんない



久々にあったのに
こんな雰囲気やだ・・・

『もぉいらない』

食欲失せた。

⏰:07/01/01 16:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#91 []
「相変わらず少食やな。」

お前のせいだっつーの!


『食べるときは食べるよ。』


「そっか。」

『友梨の残りいる???』

「おう」


そう言って
半分も食べてないハンバーグは一瞬で消えた。

⏰:07/01/01 16:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#92 []
食べ終わると
文博は行きたい場所があると
また自転車をこぐ。

『ねぇ〜どこ行くの??』

「黙ってのとけ」


やっぱ恋人じゃない今
態度が明らかに違う

冷たい。

友梨を完全にしたに見て
常に上からものを言う

⏰:07/01/01 16:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#93 []
『お尻痛いよもっと安全運転してよ!!靴脱げるよぉ↓↓』

「痔になれ(笑)」


やっと笑った


「目瞑れ〜」

そう言われ目を瞑る。

しばらくして
自転車は止まる。

⏰:07/01/01 16:57 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#94 []
「へへっ(笑)着いた。めっちゃ探したんやで」

『開けていい??』

「おう(笑)びっくりすんなやぁ〜笑」



そこに飛び込んできたのは
小さなアパート



みたいなラブホだった。

⏰:07/01/01 17:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#95 []
『入るつもり?』

「嫌なん?俺友梨とやりたいもん♪」

やっぱり・・・
そうだよね・・・
セフレだよね、友梨。


分かってたつもりだった

だけど信じたかった

"会いたい"

その言葉が本物だって。

⏰:07/01/01 17:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#96 []
友梨の中で何かが
音を立てて
崩れていく・・・

どうでもよくなった。

好きにすればいい。

『いいよ』

嬉しそうな文博。

「今日こそ逝かせてやるから」

そう言って【空】部屋への階段を文博の後からのぼった。

⏰:07/01/01 17:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#97 []
部屋に入るなり
後ろから抱きつかれた。

「友梨・・・来てくれてありがとな。俺・・すげぇ嬉しかった」


今更遅いよ文博・・・

そんな言葉
聞きたくない・・・

やめて・・・



『早くやろ??』

文博を誘った。

⏰:07/01/01 17:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#98 []
待ってましたと
言わんばかりの勢いで
友梨をベッドに押し倒す




・・・―

『お湯溜めてくる・・・』

乱れた服を正し
バスルームに行き
お湯を溜める。

それをじっと見てた・・・・・

⏰:07/01/01 17:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#99 []
『入れるよ』

ベッドに横になってる文博に声をかける

文博は起きあがると
服を脱ぎながら
近づいてきて

「一緒にはいろ♪」

『先はいって☆』

笑顔で交わした。

「照れとるん?可愛いな♪なら友梨先入りやぁ(笑)」

『そうする♪』

⏰:07/01/01 20:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#100 []
・・・――。

湯船につかる

『あ〜ぁ・・・』

ため息がでる。

こんな時でも
初めてのラブホに
ちょっとドキドキしてる
自分が嫌だ・・・

「お邪魔しまぁす(笑)」

文博が勝手に入ってきた!!

『ちょ・・・』

「一緒に入りたいのッ♪」

⏰:07/01/01 22:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#101 []
のッ♪ ぢゃないし!!!

文博は全身洗うと
湯船に入ってきた。

なんだかんだ言いながらも
風呂場で遊んだり・・・


友梨の決意は・・・
今にも崩れそうで

だけど正直
幸せだったりするんだよね・・・

「先行って待ってる」

文博はバスルームから出ていった。

⏰:07/01/02 11:26 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#102 []
『おまたせ』

濡れた髪を拭きながら
バスタオルを巻き
文博の元へ・・・

「おいで」

優しく呼ぶ文博に
引き寄せられるように
近づき抱き合った。



ごめん博・・・
友梨は意志薄弱だね・・
どっちが好きかわかんない。

⏰:07/01/02 12:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#103 []
博とは何でもない
ただの友達。

それに博は友梨に特別な感情なんてない。

友梨が勝手に気になってるだけ。

罪悪感なんて感じる必要ないのにばっかみたい。


何度も体を重ね
感じ合った

「友梨・・・愛してる」

偽りの言葉を呟き
文博は果てた

⏰:07/01/02 19:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#104 []
友梨はやっぱり
いけなかった。

愛を感じてないから?

いつか・・・

いつか本当に愛し合った人と結ばれたとき・・・

その時にいければ

それでいい・・・

その人と出会うまで
友梨はきっといけない。

文博は"その人"じゃない

⏰:07/01/02 19:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#105 []
二人並んで上向きに
寝ころんでいたとき

文博が友梨の携帯を取り
メールを見だした。

『何見よん?』

文博に訪ねる

「誰?こいつ。」

『ん?誰?』

携帯を覗き込むと
博のメール。

『あぁ・・・』

⏰:07/01/02 19:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#106 []
「誰やて!!俺に言えんような奴か??」


何で?

文博が怒る意味が
わからないし

文博にどうこう言われる
筋合いはない。

文博にとって友梨はただの

・・・ただのセフレ



『友達やさ。』

⏰:07/01/02 19:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#107 []
冷たく答えた。

にも関わらず
文博は質問攻め。

「毎日メールしよんやん」

『文博と違って構ってくれる』

「えらい長文メールばっかやないか」

『話題も出してくれるし絵文字もちゃんと使ってくれるからメール返す気になるの。メールしてて・・・楽しい・・』

「ハート多くね?」

『普通じゃない?』

⏰:07/01/02 19:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#108 []
「友梨のこと好きなんじゃね?」


『ないね!!』

「分からんやら?告ったん?」


わかるよ。
聞かなくても分かる。

博の中には元カノが・・・
マキちゃんがいる。


『もぉいいろ!?返して。』

「やだ。博ってどんなやつ?」

⏰:07/01/02 20:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#109 []
画像boxから
博の写メを見つけた文博は・・・

勝手に削除した。


「こんなやつどこがいいん?」

『良い人やよ』

「俺とどっちが良い?」

『・・・今は・・・博かな・・・』

言えた・・・
文博じゃなくて博って言えた!!


「かっこよくないやん・・・」

⏰:07/01/02 20:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#110 []
『不細工でもないやん。』

「俺の方がかっけーよ!!」

自棄になる文博。

「タイプじゃないやん。なぁ??友梨のタイプと全然違うのに何で写メ見て切らんかったん?」
だんだん早口になる。
パニクってる様子


それもそうか。
今までの友梨じゃ
あり得ないことだもんね・・・

⏰:07/01/02 20:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#111 []
『好き・・・なの・・・悪く言わんといて・・・』

「それ本気で言っとん?」


『だからね・・・文博・・・今日はけじめつけにきッッ・・・』

最後まで言わないうちに
文博は友梨の上に乗り
狂ったように腰を振る

「ききたくねぇ!!」

『ごめん・・・もう・・・きめ・・・た・・・こと・・だか・・・ら』


自分が振ったくせに
今更手放したくないなんて
もう無理だよ。

⏰:07/01/02 20:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#112 []
文博はもう一度果てた・・・


帰る時間が迫る



『帰ろっか』

そう言って
服を着る。

お金を払い
ホテルを後にした。

駅に着くと

「今日は・・ありがとな。会えて良かった。・・・犯すようなことして悪かったな」

⏰:07/01/02 20:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#113 []
『ぅぅん。友梨こそ・・・会えて良かったょ。ありがと。』

どんなに最低な人でも
やっぱり・・・
愛した人に変わりはないから

別れは辛い。


でも最後に見たのが
泣き顔なんて嫌だから

涙が出る前に

文博に背を向けて
ホームへと歩きだした。

⏰:07/01/02 20:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#114 []
「友梨!!!!!」

文博に呼び止められ
笑顔で振り返る


『なにー??』




「幸せになれよ!!博ってやつにちゃんと気持ち伝えろよ!!友梨はツエーで大丈夫や!!!!」


ありがとう・・・

ありがとう文博・・・

⏰:07/01/02 20:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#115 []
『おうッッ!!!任しとけ↑↑』

最後くらい
かっこつけさせて・・・

『幸せになってね!!』


それだけ言うと
また背を向けて歩きだした。


もう振り返らない。


決めたから。

⏰:07/01/02 20:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#116 []
電車に乗ると
以外に空いていて

楽に席に座れた。


電車が出発してすぐ
博にメールを送った。

"今から帰りまぁす"


―送信完了―


画面は一気に涙で滲んで見えなくなった。

⏰:07/01/02 21:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#117 []
元カレに会いに行った女を

元カレと体を重ねたことを

博はどう思うかな・・・

嫌われても仕方ない

だってそれだけのことをしたから。

でも話すって決めた。



帰る間中
博へどう話すかを考えていた。

⏰:07/01/02 21:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#118 []
文博との距離は
遠くなり

博との距離が
近くなる。





秋風が吹く10月。



一つの恋に
終わりを告げた―――。

⏰:07/01/02 21:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#119 []
・・・伝えたい想い・・・

⏰:07/01/03 09:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#120 []
『もう終わりにした。』

「そっか。アイツが好きだから?」

『うん・・・』

「そっか・・・」

裕クンに電話した。


お世話になったから報告っていうのもあるけど

誰かに言わないと
友梨はまた振り向いてしまいそうだから・・・

誰かに言わないと・・・
前に進めなくなりそうだから。

だから裕クンに話した。

⏰:07/01/05 09:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#121 []
泣きたかった・・・

でも
博の前では泣けなくて

博に会いに行くほどの
時間も足も勇気もない。



友梨は最低な人間です。



呼べば必ず来てくれる
裕クンを利用しました・・・

本当・・最低だよね。

⏰:07/01/05 15:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#122 []
「今から?わかった。」

やっぱり・・・
いつも絶対来てくれる。

『いつもんとこ?』

「寒いで家の前でいいよ」

『ありがと。』

五分くらいして
裕クンがきた。

『お願いしまぁす』

「おぅ!!」

⏰:07/01/05 15:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#123 []
いつもの光景・・・

いつもの匂いに

いつもの声・・・



でも友梨は裕クンにあったことを後悔することになる・・・



『どこでもいいから走って』



六つも下の友梨のわがまま。
いつも文句一つ言わないで
聞いてくれる。

⏰:07/01/05 15:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#124 []
そういう所
大人だなぁって思う。

「姫様相変わらずわがままですなぁ(笑)」

『うるさいなぁ。嫌ならいいよ。他の人に頼むから』


うそ。
他の人なんていないよ・・・


こんな友梨のわがまま
聞いてくれて

わかってくれる


最高のお兄ちゃんの
代わりなんていない

⏰:07/01/05 15:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#125 []
「すみませんねーじぃじが悪ぅございましたよ!!」

『分かればよしッッ!!笑』


たのしかったなぁ・・・



一時間以上走った。


着いたのは
静かに流れる河原

「降りるか。なんか話したいんじゃねぇの??」


わかってたんだ・・・
さすがだね。

⏰:07/01/05 15:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#126 []
『エスパーか???笑』

「かもな。で?話せよ。無理すんなよ??」

裕クンは煙草をふかしながら
座った

『うん』

友梨も少し距離を置いて
隣に座った。


そしてゆっくり話し出す・・・


電話じゃうまく話せなかったけど・・・

⏰:07/01/05 15:56 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#127 []
『友梨ね・・・

文博とやっちゃった・・・

セフレだってわかってんのに
どうでも良くなって・・・

体あげちゃった・・・



諦めたとか
わかってるとか・・・


ホントはただの強がりで

できるなら戻りたい。
もう一度振り向いて欲しい

そう思っとったんやと思う』

⏰:07/01/05 15:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#128 []
『でもね・・・

駅のホームにいたとき
昔振った人から
電話がきたの。

友梨のこと諦めるって。

前に進むって。


それ聞いて
友梨も前に進まんと・・・
って思った。


文博といたときは
文博の事考えてたけど


文博と離れてて
いつも考えるのは
博の事でね・・・』

⏰:07/01/05 16:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#129 []
『まだ完全にふっきった訳じゃないけど・・・

博といたら
幸せだろうな・・・

ってそう思う。


傍にいてくれたらなぁ。
っておもう。


・・・欲張りな話だよね。

・・・調子いいよね。

⏰:07/01/05 16:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#130 []
でも今本気だよ。

博も友梨のこと
見てくんないかなぁって・・・



でもさ・・・』



友梨の過去を
どう思うだろう。

きっと知ったら嫌われる。



でも友梨・・・
博のためなら変われるよ。

⏰:07/01/05 16:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#131 []
「過去か??」


裕クンは
友梨の過去を知ってる。



それでも
傍にいてくれる。

友梨の大切な連れ。



何で気づかなかったんだろう。
ちょっと考えれば分かったことなのに・・・

裕クンの気持ち・・・

⏰:07/01/05 16:13 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#132 []
『うん。友梨汚いじゃん?』



何人とやってきたの?

好きでもない男と
何度からだを重ねてきた?



「過去だろ?」


過去だよ。

過去だけど・・・

事実だよ。

⏰:07/01/06 12:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#133 []
「過去も含めて今の友梨がおるんやろ?ならそんな過去のことグダグダ言うような男はちいせぇよ。全部含めて愛してるって言ってくれる男じゃなきゃ幸せになんてなれん」



真剣な目で
遠くを見つめながら話す
裕クンの横顔に
少しドキドキしました。



『全部含めて今の友梨がおる・・・かぁ・・・』


裕クンの言葉の意味を
確認するかのように
もう一度自分で言った・・・

⏰:07/01/06 12:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#134 []
"幸せ"
は誰もが願うことで

だけど

傷つき苦しんだ分
人はより"幸せ"を願う。

"きっといつか・・・"


そう思ってきた。



よみがえる記憶は
少し色あせていたけど
心の傷は癒えないままでいた

⏰:07/01/06 12:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#135 []
元彼からの
イヂメ。

新しい恋と
たくさんの我慢。
我慢の結果は
別れ。

その辛さから逃げるように
走った夜遊び。

惚れた男は
突然と姿を消し

その悲しみを紛らわすかのように次々とほかの男とあそぶ

⏰:07/01/06 12:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#136 []
そんな毎日

友梨のために歌を歌ってくれた千明。

口は悪いけど
まっすぐなかぁクン。

こんな危ないこと
やめた方がいいと
友梨を正しい道へ引っ張っていこうとしてくれたりょうクン。

過去も家庭の事情も
すべて受け入れてくれた文博。

前へ進む勇気をくれたりゅうクン。

⏰:07/01/06 13:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#137 []
そして・・・
いつも傍にいてくれた裕クン。

心配してくれるこうチャン。



それから



大切な人。

⏰:07/01/06 13:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#138 []
博が言うように

全てが必然なら

みんなとの出会いは
無駄じゃないはず。

ただ・・・
体の関係になってしまっただけで・・・


友梨は
それぞれから
学んだこといっぱいあると思う

⏰:07/01/06 13:20 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#139 []
みんなと出会って

いろんな経験して

いっぱい傷ついた。

いっぱい泣いた。



でもいっぱい笑ったよ。


大切な人が出来た今
二度と同じ過ちをしないと
誓った。

⏰:07/01/06 13:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#140 []
信じて欲しいから。

好きになって欲しいから。


寂しくても我慢するよ。


寝れない夜は
無理してでも寝るから。

朝まで起きてたって構わないよ。

だけど絶対男に頼らない。


サイトも卒業するから。

⏰:07/01/06 13:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#141 []
「友梨さぁ・・・」

『ん?』

「俺じゃだめなの?」



???


突然の言葉に
声もでない


「おっさんには興味ないか(笑)」


絶対無理して笑ってるよね?

⏰:07/01/06 13:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#142 []
「ばーか!!そんな顔すんなよ。冗談やでよ(笑)」

なんだ
冗談かよ(笑)

『びっくりしたじゃんか!!』


「姫には大事な人がいますからね〜笑」


笑ってかわした
裕クンの気持ちは
本気か嘘か
未だにわかんないけど

今も彼女はいないまま。

⏰:07/01/06 13:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#143 []
何人も告られてんのに
付き合わない。


「好きな奴がいるから」


そう言って
未だにフリー。


そろそろ結婚とか
考えても良い年なのにね。


お金だってある
地位も高い
優しいし
顔も悪くない。

もったいないよ。。。

⏰:07/01/06 14:13 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#144 []
しばらく走った

友梨の気持ちが落ち着くまで



朝・・・

何もなかったように
家に帰り
間眠をとると

いつものように
学校へ行った。

⏰:07/01/06 15:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#145 []
校内は文化祭ムード全開で
放課後は夜まで
各クラスごとの出し物の準備が進められた。


博の学校も
文化祭が近いらしく

「劇の練習があるから」

とメールが返ってくるのが遅い日が続いた


それでも博は
メールを切ることだけはしなかった。


それがまた
たまらなく嬉しかった。

⏰:07/01/07 11:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#146 []
かったるい授業。
もめてばっかの部活。

勉強なんてだいっ嫌い!!!

楽しくなきゃ音楽じゃない!!!

それでも友梨が学校に
通い続けてるのは
大切な友達が
いるからだと思う。


そんな友梨の最近の
活力の一つが
博が休み時間にくれる
メールだった

⏰:07/01/07 11:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#147 []
「友梨また先輩とメール???」
『うんッッ♪』

「友梨分かりやすい〜笑」


茶化しながらも
いつも温かく
見守ってくれてるのは

幼なじみのミナポン
こと鈴木美奈。


美奈いわく
博とメールしてる時
友梨めちゃくちゃ
笑顔らしい・・・

⏰:07/01/07 11:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#148 []
美奈は最近
仲良しグループのリーダーから
ハブられてたから
友梨んとこに来させた。


友梨とはよく喋るし
馬鹿とかあほとか
言いまくってるけど

他の子には
なかなか言えない性格。


それから・・・
純粋すぎる美奈に
友梨の話は
過激すぎるときがあるらしい(笑)

⏰:07/01/07 11:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#149 []
生まれたときから
一緒みたいなもんだし

だから余計に
美奈には何でも話せる。


舞みたいに
口軽くないしね!!


まぁいわば心友ってやつ

⏰:07/01/07 12:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#150 []
文博を電話帳から消せないでいたけど

彼氏のフォルダーから

"メル友"

のフォルダーに入れ換えた。



すっかり文博の事を考えなくなりかけた頃

友梨はまた
文博と連絡をとらなきゃいけなくなる・・・

⏰:07/01/07 12:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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