それでも君が
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#1 []
もう一度


信じてみようと


思った・・・


この気持ちに


嘘はない


たとえ2人に


明るい未来がなくても


それでも君が


好きだから・・・

⏰:06/12/27 11:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#2 []
この話は実話ですが

人物名や地名は仮とさせていただきます


感想等は

感想板にお願いします


誤字脱字等をお許し下さい

⏰:06/12/27 11:17 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#3 []
・・・出会い・・・

⏰:06/12/27 11:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#4 []
―2006年9月―

また振られた。

これで何人目かな?

6人目か。

落とした男は数知れず。
狙ったら落ちるまで粘る

でも実際そこまで
好きじゃなかったりする。

⏰:06/12/27 11:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#5 []
こんなアタシだって
本気で恋したことはある。

意外と一途だったりする



ただね・・・



男の人が信じられなくて
深入りしちゃいけないって。

自分の気持ちに
ブレーキかけて生きてきた

⏰:06/12/27 11:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#6 []
文博と付き合って
まだ20日。


毎日会えないから。
寂しいから。


そんな理由で
文博に振られた。


いつもと同じに
なるはずだった・・・

⏰:06/12/27 11:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#7 []
アタシの名前は
牧野友梨。

普通の高校に通う
めっちゃ普通の高校生。


成績も至って普通
友達だっているし
恋いもして
それなりに青春してる。


ただ
今失恋したからね
ちょっと凹んでるけど

⏰:06/12/27 11:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#8 []
「友梨が高校卒業したら一緒に住もう。またやり直そう。」

「今はまだ付き合えない」




どんな別れ方だろうか。
突き放すなら
はいあがって来れないくらい
突き落とせばいいのに

へんな優しさ振りまくから
友梨は文博と
縁切れなかった・・・

⏰:06/12/27 11:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#9 []
別れた後も
普通にメールしたり

笑って電話できた。


内心・・・
すごくすごく辛かった。

愛し合ってるのに
別れなきゃいけない理由が
友梨にはわかんなかった

だけど
友梨は頑張ろうとした。

⏰:06/12/27 12:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#10 []
まず
こんな振られ方で
希望はあるのか。

どうするべきなのか。

友達に話さなきゃいけなかったけど

何でも話せる親友が
自分の問題でいっぱいいっぱいだったから

話せずにいた・・・

もちろん、
他の友達になんて
話す気なかった

⏰:06/12/27 12:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#11 []
どうせ相談するなら
まったくの他人の意見を聞くのも悪くないと思った。


友梨は
全国掲示板に
意見を求めた・・・


名前も顔もわかんないから
素の自分で話せるし
本音で語れる。

友梨は
スレッド作成を決意した

⏰:06/12/27 12:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#12 []
スレッド名に
かなり悩んだ。

人が来てくれそうなのにしなきゃ駄スレで終わってしまう

悩みに悩んだ末

【癒やしてちょ-だい】

にした。

思った通り
たくさんの人が
「なんかあったの??」
ってきてくれた

⏰:06/12/27 12:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#13 []
友梨は
ありのままを話して

自分が今いる
場所が辛いと言った。



なのに返ってきたのは

「肉体的に癒してあげる」

だとか気持ち悪いのばっか!!

⏰:06/12/27 12:30 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#14 []
そんな中で
一人だけ友梨の話を
聞いてくれる人がいた。


まさかこんなところで
出会うなんて
思いもしなかった・・・

彼は荒らされる掲示板を見て

「ここじゃ話しにくいだろうから」

と気遣ってメールまでしてくれた。

⏰:06/12/27 12:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#15 []
堅い話ばっかりしてたのに
なんだかすごく落ち着いた。

彼の優しさが嬉しくて
友梨は毎日話した。



掲示板で知り合った
相談相手。

こんな優しい人が
彼氏だったらな・・・

なんて考えてたんだ。

⏰:06/12/27 12:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#16 []
ねぇ?
あなたは運命なんて
ないって言ったよね。

全部必然なんだよ。って
人間は神様の手の中で踊らされてるんだよ。って・・・


ホントにそうかもしんないね。


友梨達が出会った意味は
何だったのかな?

⏰:06/12/27 12:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#17 []
神様が気まぐれに
弱い弱い
似たもの同士の
友梨達を出会わせたのかもね



出会っちゃったんだもん。
仕方ないよ。


博は友梨と出会ったこと
後悔してるかな・・・?

⏰:06/12/27 12:57 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#18 []
・・・揺れる気持ち・・・

⏰:06/12/27 13:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#19 []
〜♪

電話???

―裕クン―

近所のお兄ちゃんからだった

『もしも〜し☆』

「おぅ!!俺。元気しとるか??」
『もち☆裕クンわぁ??てかどうした??かけてくるなんて珍しいぢゃん(笑)』

よく相談にのってもらってたから友梨からかけることがほとんどだった。

⏰:06/12/29 10:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#20 []
だから予想外の着信相手にちょっと驚いた。

「いや〜暇やったから(笑)」

『暇つぶしか友梨ゎ!!(笑)』

「そんなんじゃね〜けど。。。最近相談してこんから彼氏とうまくやっとんか心配してやったんじゃ!!」

そう言えば
別れたことも言ってなかった

ずっと博に相談してたから。

話した方が
いいよね?別れたこと。

⏰:06/12/29 10:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#21 []
『あんね〜友梨振られた☆』

笑って言った。

『理由は毎日会えないからやって!!まぢ自己中!!調子のんなって感じやし!!』

「なんやそれ・・・」

話すスピードがます。

『電話帳に女いっぱい入ってたんよ!!しかもメールも友梨と平行しながら毎日他の女ともしてた!!』

「・・・」

⏰:06/12/29 10:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#22 []
『しかもメールみたんよ。彼女欲しいなって言ってたんよ!!他の女に!!!!!じゃあ友梨はなんやったん?ねぇ!!!??どう理解したらいい??何信じたらよかった???』


答えは見えてた

友梨が卒業したって
文博はやり直す気なんてない


現実から逃げようとする自分に
言い聞かせてきた。

だけど心は
ついてきてくれない・・・

⏰:06/12/29 10:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#23 []
溢れる涙は
枕を濡らした。

「今から行くよ・・・」

何も言わず
話を聞いた後
裕クンは寂しい声でそう言って
電話を切った。


友梨はパジャマのまま
上着を羽織り
ハンカチを握りしめて
家を出た。

秋の夜は
少し肌寒かった。

⏰:06/12/29 10:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#24 []
いつもの場所に
見慣れた車。

裕クンはもう来てた。


『ごめん・・明日仕事やよね?』

「かんけーねぇ。」

こんなはずじゃなかった

笑って昔話に出来るはずだった。

なのに・・・

⏰:06/12/29 10:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#25 []
裕クンは黙って震える友梨を抱き寄せてくれた。

「こんなになるまで無理すんなって・・・ばかじゃねぇの・・・」

久々に感じた
人の温もりに涙がでた。

『ごめん・・・』

泣いててそれ以上話せなかった。


「泣くな・・・??」

⏰:06/12/29 10:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#26 []
黙ってうなずいた。


寂しいとき
辛いとき

一人じゃ怖くて眠れない日

裕クンはきまって
傍にいてくれた。

当たり前だと思ってた
裕クンの存在は

あなたを傷つけてました・・・

⏰:06/12/29 10:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#27 []
「まだ好きなのか?」

『わからん』

「そか・・・」

『悔しい・・・』

悔しい・・・
悔しいよ。

文博じゃない。
自分が。

学習能力ないから。
何度男に騙されたら
信じられなくなるんだろ・・・

⏰:06/12/29 10:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#28 []
車の中は
静かな洋楽が流れた。

裕クンは
友梨のお兄ちゃん的存在で

裕クンにとっても友梨は
妹のような存在でしかない。

だから
お互い体を求めたりはしない。

⏰:06/12/29 10:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#29 []
しばらく沈黙が続く。


洋楽だから
何喋ってんのかわかんないけど
切ない歌詞なんだろうなって思った。

なんとなくだけど。



「ドライブいくか??」

『ありがと・・・』

⏰:06/12/29 10:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#30 []
裕クンの優しさに
甘えてた。

「元気出せよ!!」

そういってmihimaruGTの
気分上々にCDを切り替え
隣で鼻歌を歌い出す

忘れよう

そう強く思った。

⏰:06/12/29 11:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#31 []
どこへ行くともなく
延々と走った。

ふとケータイの時間を見たとき
一通の新着メールが来ているのに気づいた。


相手は見なくても
予想がついた。

"博"

一つずつボタンをおし
メールを開いた。

⏰:06/12/29 12:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#32 []
「わかった待ってます


家を出てスグ返ってきていたメール。

『ひろ・・・し・・・』


"今からちょっと遊びに行って来まぁす帰ったらまたするね"


帰らなきゃ行けない・・・
何やってんだろ・・・

⏰:06/12/29 12:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#33 []
『・・・りたい・・・』

「ん??なんて??」

裕クンの鼻歌が止まる

『帰りたい・・・』

目に涙を溜めて帰りたいと言うアタシに裕クンはとても驚いていた。

なんで泣いてんのか
何で胸が苦しいのか
自分でもよく
わかんなかったけど・・・

博の事が気になって仕方なかった。

⏰:06/12/29 12:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#34 []
裕クンはそっとケータイを覗くと

『わかった。』

と言って今きた道を戻った。


「友梨さ・・・」

『ん??』

「夜中に抜け出して盛りな男と会ってて犯されるかもとか思わんわけ??」

なに・・・??
何が言いたいの??

⏰:06/12/29 12:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#35 []
犯される???
友梨が裕クンに???

考えたこともなかった。
考えたくなかった。


わがままな話かもしれない。

だけど

裕クンはお兄ちゃんみたいな存在だからこのままの関係がいい

・・・なんて
言えるわけなかった。

⏰:06/12/29 13:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#36 []
『裕クンはそんな人じゃないよ。だから安心してる。じゃなきゃパジャマのまま出てこないよ』

「ブッ・・・やよな!!わりぃ、変なこと聞いたな俺。」


ホントだよ。


裕クン・・・
友梨鈍いから
いっぱい傷つけたね。

ごめんね・・・

⏰:06/12/29 13:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#37 []
泣きつかれてか
アタシはいつの間にか
眠ってしまった

ケータイを抱いたまま・・



・・・―

「着いたぞ」

『ん〜・・・』

あくびをしながら起きあがる

⏰:06/12/29 15:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#38 []
『ありがと・・・』

そう言ってドアに手をかけた


「・・・やで・・・・」

『ん??』

聞き取れなくて
聞き返したけど

「なんでもない」

って言われた。

⏰:06/12/29 15:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#39 []
『なんやそれ!!(笑)まぁいーゎ。おやすみ。』

「おぅ!気をつけてな」

二回手を振って
裕クンに背を向け
家へ入っていった。

部屋にはいると
スグに博にメールを送った。


起きてるはずないと
知りながらも

30分経っても返信のないケータイを見つめ悲しくなった。

⏰:06/12/29 15:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#40 []
メール途中で切ったのは
友梨なのに
わがままだよね・・・


もしかして好き・・・???


・・・んなわけないか。
まだ顔も知らないのに。

『ないない。絶対ない!!』


そう言って
またブレーキをかけた

⏰:06/12/29 15:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#41 []
・・・それぞれの想い・・・

⏰:06/12/29 16:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#42 []
〜♪

受信:博

『きたッッ☆』

思わずケータイに飛びつき
メールの相手を確認すると
自然と口元が緩む

まるで恋してるかのような
自分に一人で頬を赤らめる

『だから・・・ないない!!』

⏰:06/12/29 16:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#43 []
だって文博引きずってんのに
好きなわけない。

博は相談相手。

文博の事で悩んでんだから
まだ文博が好きなんだよ。

中途半端な気持ちが
胸を締め付けた

⏰:06/12/29 16:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#44 []
・・・―


『まだ早いかな??』

「いいんじゃない??」

『今夜聞いてみる♪』



博の顔が知りたかった。

まだ知り合ったばかりなのに顔で決める女だと思われたくなかった。

だからためらった。

⏰:06/12/29 16:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#45 []
嫌われたくない。

でも不思議と
博がどんな容姿であっても
嫌いになる気はしなかった。


次の日
写メを送ってもらったが・・・

顔がよくわかんない。
ただ・・・第一印象は

細い

⏰:06/12/29 17:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#46 []
幸いにも
友梨の顔については
何も突っ込まれなかった。

突っ込むわけないか!!

博は優しいから
容姿で人を選んだりしない。


友梨達は
いろんな話をした。

⏰:06/12/29 17:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#47 []
一年半付き合っていた彼女をホントに愛してたこと。

今でもまだ引きずっていること。

自分を追い込んだこと。



どれも触れていい話なのか
とても迷った。

だけど
こんな友梨に辛い過去を話してくれることがとても嬉しかったんだ・・・

⏰:06/12/29 17:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#48 []
同時に

そんな博を愛おしいと
感じている自分がいた。



わかっているのに・・・

それでも友梨は
博を否定した。



何日も苦しんだ。

⏰:06/12/29 17:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#49 []
休憩時間に
メールをくれる文博

休み時間も夜も
メールをくれる博



好きだと言う文博

友達だという博

⏰:06/12/29 17:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#50 []
迷ってたんだね。

新しい恋に踏み出す勇気が
まだ友梨には・・・ない


また裏切られるんじゃないかって・・・

きっと今愛しても
博もいつかいなくなる

友梨の前から居なくなる

それなら
文博を思って辛い方がマシ


そう思ってたのかもしれない

⏰:06/12/30 13:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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