それでも君が
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#18 []
:06/12/27 13:24 :D902iS :☆☆☆
#19 []
〜♪
電話???
―裕クン―
近所のお兄ちゃんからだった
『もしも〜し☆』
「おぅ!!俺。元気しとるか??」
『もち☆裕クンわぁ??てかどうした??かけてくるなんて珍しいぢゃん(笑)』
よく相談にのってもらってたから友梨からかけることがほとんどだった。
:06/12/29 10:05 :D902iS :☆☆☆
#20 []
だから予想外の着信相手にちょっと驚いた。
「いや〜暇やったから(笑)」
『暇つぶしか友梨ゎ!!(笑)』
「そんなんじゃね〜けど。。。最近相談してこんから彼氏とうまくやっとんか心配してやったんじゃ!!」
そう言えば
別れたことも言ってなかった
ずっと博に相談してたから。
話した方が
いいよね?別れたこと。
:06/12/29 10:10 :D902iS :☆☆☆
#21 []
『あんね〜友梨振られた☆』
笑って言った。
『理由は毎日会えないからやって!!まぢ自己中!!調子のんなって感じやし!!』
「なんやそれ・・・」
話すスピードがます。
『電話帳に女いっぱい入ってたんよ!!しかもメールも友梨と平行しながら毎日他の女ともしてた!!』
「・・・」
:06/12/29 10:19 :D902iS :☆☆☆
#22 []
『しかもメールみたんよ。彼女欲しいなって言ってたんよ!!他の女に!!!!!じゃあ友梨はなんやったん?ねぇ!!!??どう理解したらいい??何信じたらよかった???』
答えは見えてた
友梨が卒業したって
文博はやり直す気なんてない
現実から逃げようとする自分に
言い聞かせてきた。
だけど心は
ついてきてくれない・・・
:06/12/29 10:23 :D902iS :☆☆☆
#23 []
溢れる涙は
枕を濡らした。
「今から行くよ・・・」
何も言わず
話を聞いた後
裕クンは寂しい声でそう言って
電話を切った。
友梨はパジャマのまま
上着を羽織り
ハンカチを握りしめて
家を出た。
秋の夜は
少し肌寒かった。
:06/12/29 10:27 :D902iS :☆☆☆
#24 []
いつもの場所に
見慣れた車。
裕クンはもう来てた。
『ごめん・・明日仕事やよね?』
「かんけーねぇ。」
こんなはずじゃなかった
笑って昔話に出来るはずだった。
なのに・・・
:06/12/29 10:32 :D902iS :☆☆☆
#25 []
裕クンは黙って震える友梨を抱き寄せてくれた。
「こんなになるまで無理すんなって・・・ばかじゃねぇの・・・」
久々に感じた
人の温もりに涙がでた。
『ごめん・・・』
泣いててそれ以上話せなかった。
「泣くな・・・??」
:06/12/29 10:37 :D902iS :☆☆☆
#26 []
黙ってうなずいた。
寂しいとき
辛いとき
一人じゃ怖くて眠れない日
裕クンはきまって
傍にいてくれた。
当たり前だと思ってた
裕クンの存在は
あなたを傷つけてました・・・
:06/12/29 10:42 :D902iS :☆☆☆
#27 []
「まだ好きなのか?」
『わからん』
「そか・・・」
『悔しい・・・』
悔しい・・・
悔しいよ。
文博じゃない。
自分が。
学習能力ないから。
何度男に騙されたら
信じられなくなるんだろ・・・
:06/12/29 10:47 :D902iS :☆☆☆
#28 []
車の中は
静かな洋楽が流れた。
裕クンは
友梨のお兄ちゃん的存在で
裕クンにとっても友梨は
妹のような存在でしかない。
だから
お互い体を求めたりはしない。
:06/12/29 10:50 :D902iS :☆☆☆
#29 []
しばらく沈黙が続く。
洋楽だから
何喋ってんのかわかんないけど
切ない歌詞なんだろうなって思った。
なんとなくだけど。
「ドライブいくか??」
『ありがと・・・』
:06/12/29 10:52 :D902iS :☆☆☆
#30 []
裕クンの優しさに
甘えてた。
「元気出せよ!!」
そういってmihimaruGTの
気分上々にCDを切り替え
隣で鼻歌を歌い出す
忘れよう
そう強く思った。
:06/12/29 11:04 :D902iS :☆☆☆
#31 []
どこへ行くともなく
延々と走った。
ふとケータイの時間を見たとき
一通の新着メールが来ているのに気づいた。
相手は見なくても
予想がついた。
"博"
一つずつボタンをおし
メールを開いた。
:06/12/29 12:35 :D902iS :☆☆☆
#32 []
「わかった
待ってます
」
家を出てスグ返ってきていたメール。
『ひろ・・・し・・・』
"今からちょっと遊びに行って来まぁす
帰ったらまた
するね
"
帰らなきゃ行けない・・・
何やってんだろ・・・
:06/12/29 12:41 :D902iS :☆☆☆
#33 []
『・・・りたい・・・』
「ん??なんて??」
裕クンの鼻歌が止まる
『帰りたい・・・』
目に涙を溜めて帰りたいと言うアタシに裕クンはとても驚いていた。
なんで泣いてんのか
何で胸が苦しいのか
自分でもよく
わかんなかったけど・・・
博の事が気になって仕方なかった。
:06/12/29 12:47 :D902iS :☆☆☆
#34 []
裕クンはそっとケータイを覗くと
『わかった。』
と言って今きた道を戻った。
「友梨さ・・・」
『ん??』
「夜中に抜け出して盛りな男と会ってて犯されるかもとか思わんわけ??」
なに・・・??
何が言いたいの??
:06/12/29 12:54 :D902iS :☆☆☆
#35 []
犯される???
友梨が裕クンに???
考えたこともなかった。
考えたくなかった。
わがままな話かもしれない。
だけど
裕クンはお兄ちゃんみたいな存在だからこのままの関係がいい
・・・なんて
言えるわけなかった。
:06/12/29 13:01 :D902iS :☆☆☆
#36 []
『裕クンはそんな人じゃないよ。だから安心してる。じゃなきゃパジャマのまま出てこないよ』
「ブッ・・・やよな!!わりぃ、変なこと聞いたな俺。」
ホントだよ。
裕クン・・・
友梨鈍いから
いっぱい傷つけたね。
ごめんね・・・
:06/12/29 13:06 :D902iS :☆☆☆
#37 []
泣きつかれてか
アタシはいつの間にか
眠ってしまった
ケータイを抱いたまま・・
・・・―
「着いたぞ」
『ん〜・・・』
あくびをしながら起きあがる
:06/12/29 15:39 :D902iS :☆☆☆
#38 []
『ありがと・・・』
そう言ってドアに手をかけた
「・・・やで・・・・」
『ん??』
聞き取れなくて
聞き返したけど
「なんでもない」
って言われた。
:06/12/29 15:48 :D902iS :☆☆☆
#39 []
『なんやそれ!!(笑)まぁいーゎ。おやすみ。』
「おぅ!気をつけてな」
二回手を振って
裕クンに背を向け
家へ入っていった。
部屋にはいると
スグに博にメールを送った。
起きてるはずないと
知りながらも
30分経っても返信のないケータイを見つめ悲しくなった。
:06/12/29 15:53 :D902iS :☆☆☆
#40 []
メール途中で切ったのは
友梨なのに
わがままだよね・・・
もしかして好き・・・???
・・・んなわけないか。
まだ顔も知らないのに。
『ないない。絶対ない!!』
そう言って
またブレーキをかけた
:06/12/29 15:59 :D902iS :☆☆☆
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