それでも君が

どうしてかと
何度問いただしても
博が口を割ることはなかった。

ただ不思議な
発言を多々･･･

「言ったら殺される」

「ｼｯｸｽｾﾝｽ」

何言ってんのか
わかんなくて
しつこく聞いたら

「この話はやめて」

って言い出した。

それから博は
この話題を
とても嫌がるようになり
しまいにはｷﾚてくる。

アタシはこの話題は
しちゃいけないんだと
言い聞かせ
いつか話してくれるまで
待つことにした。

そんなある日の夜。
いつものように
電話していると

『～じゃん？で,その子が･･』

「あ･･･」

『ん？どした？』

「三日後。地震くるぞ,多分。気をつけろよ。そんだけ。」

そんだけ。
ってアンタ･･･

意味がわかるはずがない

『何でわかるの？』

「ｼｯｸｽｾﾝｽ。」

『はいはい(笑)』

「まぁ当たるか知らんけどな」

当然信じるはずもなく
気にもとめなかった。
博の性格だし
からかってるだけだって･･
そう思ってた。

そして迎えた三日後。
何事もなく一日が過ぎ
いつものように
まったり電話。

その時だった!!

ガタガタと音を立て
部屋が揺れた。

地震っ!!!!

六時半過ぎだった。
小さな地震が起きた。

友梨は
怖さのあまりに
鳥肌が立った。

地震じゃない。
博にだ。

「ほら～ゆったろ？小さくてよかったな。」

『……』

うそでしょ･･･
うそって言ってよ･･･

てか何ｺﾚ･･･

驚くのも無理ない。

そう。
三日前,博が予言した
地震が本当にきたんだから。

「これが俺の力。信じる？」

『うそだ･･･ありえない。何これ!?えっ!?えっ!?』

それからしばらくして
友梨は博の力を
知ることとなった。

"ｼｯｸｽｾﾝｽ"

博が友梨の小説を
探し出すことが出来たのも
その力らしい。

友梨はその力に興奮し

ほら一ヶ月後の友梨だ。
とかいろいろ聞いてみた。

きっと博には見えてたね。
二人の未来。

友梨と博の
これからも。

全部全部――――。

知らなくていい未来も

そこにはあった･･･。

「一ヶ月後の友梨は痩せとるな。」

『まじで～？やった♪』

「二ヶ月後の友梨は元に戻って･･･制服姿で踊っとるぞ(笑)」

『なんだそれ～？』

「知るかよ

３ヶ月後の友梨は～･････」

『うんうん!!』

「ガリッガリやぞ!?」