2006,夏恋
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#79 [主]
ミーンミーンミーン

踊り場にある窓をあけるといつもと違う蝉の声と一緒に
野球部の昼練をしてる姿が見えた。

暑さや体から出る汗より、あたしは中村くんが気になって気になって仕方なく

目がはなせなかった。

夏大の始まりを表すように、グランドには
"夏大まであと1日"
と書いてある看板があり

なんだか、あたしを熱くさせた。

⏰:07/01/08 18:03 📱:N701i 🆔:lomz9ptw


#80 [主]
チャイムが鳴る時間に近づき、野球部はグランドから少しずつ姿をけしていく。

あたしは窓から半分顔を出し、たまにくる涼しい風にあたっていた。

「しーらーいーしッ」

─"…………誰?"─

下を見ると、泥だらけになった中村くんが手をふっていた。

「中村くん!?」

「おまえ何やってんのー?」

中村くんは、真っ黒い日焼けした肌に白い歯を出して笑った。

⏰:07/01/08 18:16 📱:N701i 🆔:lomz9ptw


#81 [主]
「ただ、暑いから出てたのッ。中村くん早く着替えないとチャイム鳴っちゃうよ」

と、あたしが言った瞬間に予鈴のチャイムが鳴った。

中村くんは「やべっ」と言いあたしの視界からいなくなる。
窓を閉めようとしたとき


ミーンミーンミーン

蝉の声が聞こえた。

⏰:07/01/08 18:25 📱:N701i 🆔:lomz9ptw


#82 [主]
「‥おまえ、新入り?」

今年初めて聞く、その蝉にあたしは話しかけていた。

その蝉は答えるわけもなく、あたしを無視して鳴き続ける。


「…………ねぇ、あたし中村くんが好きなのかな。」


キーンコーン‥
チャイムと同時に蝉の声がやみ、熱風があたしの髪をふわっとなでた。

暑い夏の午後
夏大1日前のこと

⏰:07/01/08 18:38 📱:N701i 🆔:lomz9ptw


#83 [主]
一回おわります
また夜更新にきます

読んでくれてる方、もしもいたらコメくれると嬉しいなぁと思います

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1583/

⏰:07/01/08 19:20 📱:N701i 🆔:lomz9ptw


#84 [主]
更新します


できるかぎり頑張ります(>_<)

⏰:07/01/09 02:37 📱:N701i 🆔:acj83Q2A


#85 [主]
「みなみーッ、起きなさいッ」

お母さんのうるさい声と背中にへばりついた汗のせいで、あたしは不愉快に目が覚めた。
蝉は一段とうるさく、窓から入ってくる光が眩しい。

あたしはパジャマのまま、階段をゆっくり降りた。


「エヘヘヘ‥来ちゃった」

玄関に加奈がいる。
そういえば、昨日迎えにくるみたいなことを言っていた。

あたしは「冗談でしょ?」と思ったが、口にせず

簡単な私服に着替えをすませ、加奈と家を出た。

加奈の粘り強さに負けたのは言うまでもない。

⏰:07/01/09 07:02 📱:N701i 🆔:acj83Q2A


#86 [主]
「球場どこだっけ?」

あたしは手で顔に風を送りながら、携帯をいじっている加奈に聞いた。


「えっと‥田村市民球場だよ。去年と同じ場所だと思う」

メールをうち終わったのか、加奈は携帯をとじ
「去年も暑かったよね」と付け加えた。

田村市民球場とは、去年の今頃に全校応援に行かされた場所。
そして、あたしと中村くんが出会った場所。

空には、去年を表すかのように同じような入道雲が浮かんでいた。

⏰:07/01/09 07:10 📱:N701i 🆔:acj83Q2A


#87 [主]
球場についたときは、時間もはやかったためか人が少なかった。

今の時期はあたしの学校も試合をする学校も、期末を挟んでいるからだ。

来ているのは、選手のお母さんたちと係校のマネージャーさん‥
そして、休日を暇しているおじさんたちだけ。


まぁ1回戦だから仕方ないよね
と加奈といい、あたしたちは前から2列目のベンチに腰をおろす。

チアのめぐみチャンが見えたので手を振ったらニコッて笑ってくれた。

⏰:07/01/09 07:17 📱:N701i 🆔:acj83Q2A


#88 [主]
誰か読んでますか?

⏰:07/01/09 22:57 📱:N701i 🆔:acj83Q2A


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